時間切れにならない!TOEICリーディングセクションの勉強法

「TOEIC(トーイック、トイック)のリーディングはいつも時間が足りない」

「Part7の長文は、文章量が多すぎて読み切れる気がしない」

と悩んでいる方へ。

 

少しだけ解き方と読み方を工夫してみませんか? TOEIC Listening & Reading Test(以下「TOEIC」)は形式も時間も決められていますので、例えば洋書をじっくり読むようなときとは少し違った読み進め方の工夫が必要になります。正しい対策法と英語を読むコツを知ることで、TOEICの点数は面白いほど簡単に上げることができます。

 

そこで今回は、TOEICのリーディングの解き方の工夫と勉強法をご紹介します。これを読めばTOEICのリーディングセクションを解くために必要な、長文読解力や語彙力・文法力の強化方法がわかります。

 
 

1. TOEICリーディングセクションの勉強を始める前に知るべきこと

時間

 

TOEIC初心者の方に知っておいていただきたいことは、そもそもTOEICというテストは多くの受験者が制限時間内に全問解答できていない、ということです。「TOEICが全然解き終わらない。自分は英語の勉強の才能がないかもしれない」なんて思う必要は全くありません。700点台、800点台の人でも、全問解き終えられない人はたくさんいらっしゃいます。

TOEICをすべて解き終えられる実力の人は900点~満点レベルの人だと思っておきましょう。リーディングだけでいえば、時間内にすべて解き終える実力がある人は、450点近い点数を獲得できるはずです。この前提を知っているかどうかが、TOEICを受験する初心者の方にはとても重要です。

 

反対に、すべての問題を解き終えているのに、リーディングの点数が450点には程遠いという人は、解き方に問題があるかもしれません。

 

1-1. 学校のテストとTOEICの違い

私たち日本人が、学校の定期テストの中で解いてきた英語の問題の多くは、「英文一つ一つをどれだけ正確に読み解くことができるか」というものでした。じっくり英文を読み込んで、細かな文法知識を理解しているかどうか、が学習者に求められていました。言い換えれば、少量の英文を時間をかけながら、正しく読み解くことができるかが問われるテストでした。そのため、制限時間切れというのはあまり意識せず問題を解くことができました。

しかし、TOEICというテストを解くときは、これとは違う力が求められています。確かに単語力や文法力ももちろん必要ですが、それに加えてTOEICで求められるのは、大量の文章や図表などをすばやく読み解く情報処理能力です。

つまりTOEICというテストには、純粋な英語力だけでテストに挑んでも、情報処理能力が鍛えられていなければ、実力よりも低いスコアが出てしまう可能性があります。留学をして英語力を上げてきたという方や、英会話教室に行って高い英会話力を維持している方でも、TOEICの傾向を分析できていないと点数は上がりにくいのです。

 
 

2. スコアが上がらない原因はどこに?

新聞

 

時間内に問題を解き切れなかったり、スコアが上がらなかったりする原因をここでは3つご紹介します。

 

1つ目はTOEICの問題の解き方をよく知らないということ。高い英語力があっても無対策でTOEICに挑むと点数が伸びにくいのがTOEICというテストです。限られた時間で大量の問題を解くための情報処理能力が必要になるため、適切な時間配分や効率的な問題の解き方を知る必要があります。

 

2つ目は習得している語彙や表現不足。短時間で問題を解くには、一字一句追うというより、ある程度内容を想像しながら読んでいくのですが、想像するにしてもあまりに語彙が足りていないと1文ごと、あるいはパラグラフごとの意味を掴むことができません。

 

3つ目は、無意識のうちに英文や英単語を日本語に訳して読んでいることです。

 

例えば、次の例文、どんなふうに読んでいるでしょうか。

 

(英語)
Note that if anybody receives a call inquiring about the president’s resignation; the reasons of resignation, the next candidate, etc., please pass the inquiry to Head of Public Relations and Information Office, Aki Okada.

(日本語)
辞任の理由、次の候補者など社長の辞任に関する質問の電話を受けた場合はどんな時も、広報情報室長のAki Okadaに質問を回すようにしてください。

 

無意識のうちに日本語に訳す癖がついていると、後ろから訳して1つの日本語の文章を作ろうとして時間がかかってしまいます。これが英語を読むときにスピードが上がらない最大の理由です。訳すのではなく、英語のまま前から内容を把握していく癖をつけるとだんだん速く英文を読めるようになってきます。

 

詳しい勉強法や対策法を以下でご紹介いたします。

 
 

3. 形式と時間配分、解き方のコツ ~TOEICリーディングセクションの取り組み方~

TOEIC

 

TOEICのスコアアップには、単語の暗記や長文を読む練習は不可欠です。でも、試験本番での時間配分や解き方にも少しコツがあることをご存知でしょうか。TOEICの問題のことを深く知り、時間配分のコツをつかめば大きくスコアアップにつながります。

 

ここでは各パートの概要と解き方のコツ、時間配分の目安をご紹介していきます。リーディングセクションはPart 5~Part 7で構成されていて、75分で合計100問を解く形式です。

 

それでは、パートごとに詳しく見ていきましょう。

 

3-1. Part 5

比較的短い文(多くが1文)の中の、空白部分を埋めるのにふさわしい英単語を選ぶ問題が全部で30問出題されます。文法の知識、単語の使い方を知っているか否かで差が出るパートです。

 

Part 5は10分弱で解き切ることをおすすめします。これは1つの問題あたり約20秒というスピード感です。最初は20秒を短く感じるかもしれませんが、TOEICの問題パターンに慣れてくると1問20秒以内で解けるようになります。反対に20秒以上考えても解答できない問題は、そもそも解答するために必要な知識が不足している可能性があるので、その問題は適当な記号をマークしてすぐに次の問題に移った方が時間の節約ができます。

Part5の問題を10分で解き終えるだけの実力がついたら、リーディングセクションを時間内にすべて解き終える力が十分についているといってもよいでしょう。逆に10分で解き終えられないのであれば、まだすべての問題解き終わる実力が無い可能性が高いです。

リーディングの時間が足りなくなるという人は、Part7の練習ばかりを行いがちです。しかし、実は根本的な問題はパート5が時間内に解き終えるだけの語彙力や文法力がついていないことにあるかもしれません。決してPart5の勉強を疎かにしないようにしましょう。

 

 

3-2. Part 6

数か所が空白になった長めの文の穴埋め問題です。空白を埋めるのにふさわしい1文や単語を選ぶという形式の問題で、文法力や語彙力が重要であるPart5と、内容理解力が重要となるPart7が合体したかのような問題です。


Part6は、時間を節約するために、空所の前後だけを読んで問題を解こうとする人もいますが、基本的には文頭から読んでいくことをおすすめします。空所の前後だけで正解を選べる問題ももちろん存在しますが、解答根拠が文脈に依存している問題も多くあるため、空所の前後だけでは話の内容がつかめず、結局頭から文章を読み直すことになることが非常に多いです。文章を頭から読み進めて、空所が来るたびに、選択肢を確認するというプロセスで問題を解いていくことで、解答スピードと正確性の両方を上げることできます。

また、Part 5に比べてある程度時間をかけて読むことで正解を導きやすい設問もあるため、Part 6には10分は時間をかけてもよいでしょう。

 

 

3-3. Part 7

 1つの文書を読解して答える問題が29問、2つの文書を読解して答える問題が10問、3つの文書を読解して答える問題が15問出題されます。すべて合計すると54問の問題でPart7は構成されています。読解スピードと長文内容理解力が求められるパートです。

 

Part7は全体を通して1問1分合計54分で解くことをおすすめします。2文書問題と3文書問題は文章量も多く1問1分で解き切るのは上級者の方でも苦戦します。そのため、文章量の少ない前半の1文書問題でいかに時間を節約することができるかが、Part7を時間内に解き終わるためのコツです。
 

具体的な問題の解き方としては、Part 7では、文章を読む前に先に設問に目を通しましょう。「1問目に目を通す→問題の解答根拠を見つけるまで本文を読み進める→答えをマークする→2問目に目を通す→問題の解答根拠を見つけるまで本文を読み進める→3問目に目を通す→…」のように進めます。どんなことを問われているかあらかじめ頭に入れておくと、文章を読みながら答えを見つけやすくなります。

 

 

3-4. リーディングセクション全体

全体を通して、Part5を10分、Part6を10分、Part7を54分で合計74分を目安に問題を解きましょう。そして、残りの1分はマークミスなどが無いか確認する時間にしましょう。

 

TOEIC本番の前にやっておきたい対策としては、模試問題集を使って時間配分の練習をすることです。模試を使って本番の時間感覚を理解することは、スコアアップ対策として非常に重要です。また、TOEICは2時間もある長いテストなので、本番で集中力を維持させるための練習としても模試を解くことはおすすめです。

 
 

4. 英語の単語や表現は使われる状況・文法とセットで勉強する

勉強
 
リーディングセクション全般に言えることですが、単に語彙や文法の知識を問う問題もかなり多いのです。
 
Part 5、Part 6では特にそのような問題が多いため、「1つの英単語=1つの日本語の意味」というように暗記していると太刀打ちできないことがよくあります。
 
例えば選択肢4つが次のようだったら、意味を知っているだけではなく、前後の単語や表現から判断して解答しなくてはなりません。
 
(A)interest              (B)interests                (C)interested                (D)interesting
 
英単語や表現を覚えるときは、それが使われている例文ごと声に出して覚えるのが効果的です。単語集などを使う場合は、音声付きで例文が付いているものを選ぶことをおすすめします。
 
リーディングセクションのスコアが伸びない原因の1つである語彙不足を解消するために、どんな使い方をするのか(文法)とどんな状況で使うのかをセットで習得すると効果的です。
 

4-1. おすすめの単語集

『TOEIC Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック 』(国際ビジネスコミュニケーション協会)
この本の最大の魅力は、全ての単語がTOEIC本番で出題された文章と同じ例文で学べることです。つまり、TOEICに出ない単語や例文は絶対に掲載されていないということです。TOEICというテストは残念ながら、問題冊子を持ち帰ることができません。そのため、実際に出題された問題文を、テスト終了後に参照することは今まで不可能でした。こういった事情から、実際は本番の試験で出ないような英単語を掲載している英単語帳もいくつかあるのですが、この本は出ない単語は掲載されていないという点で、信頼度の高い1冊になっています。

『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』(朝日新聞出版)

公式ボキャブラリーブックと同様に信頼度が非常に高いのがこの「金のフレーズ」です。TOEICを毎回受験し、満点を取り続けているTEX加藤先生による、本当にTOEICに出る単語だけを集めた単語帳です。 TOEICを熟知した著者だからこそできる、Part1頻出語や、頻出の職業・部署なども掲載されており、この本無しでTOEIC対策は語れないと言っても過言ではない、おすすめの単語帳です。専用アプリを利用することでアプリ上でも単語の確認ができるため、隙間時間の有効利用にも向いています。
 
 

5. 英文を読む練習

アプリ

 

5-1. 英語を英語のまま読むトレーニングで問題を解くスピードアップ

見出し1でご紹介したように、リーディングセクションのスコアが上がらない原因の1つは、無意識のうちに英文や英単語を日本語に訳して読んでいることです。

 

これを解消するためには、語彙力を身に付けると同時に、継続的にまとまった量の英文を読むトレーニングが必要です。まず初めに精読をして、文章の理解度を100%まで引き上げます。

 

その後、小さなまとまりごとに区切って前から内容を把握していく練習をしましょう。見出し1で紹介した例文をある程度のまとまりで区切っていくとこんな感じになります。

 

Note that / if anybody receives a call inquiring about the president’s resignation; / the reasons of resignation, the next candidate, etc., / please pass the inquiry / to Head of Public Relations and Information Office, Aki Okada.


このように、英文の区切りを意識しながら前から順にそのまま意味を取ることができると、英文を読むスピードが上がりますので、この読み方を当たり前にするトレーニングが必要です。

 

きれいな日本語訳を作るのではなく、ざっくりと1つの文、あるいは1つのパラグラフの意味を理解することを意識してください。

ただ、注意していただきたいのは、スピードを上げるために、本文内容を理解できないスピードで一通り読んで、問題を解いてしまわないようにするということです。そのような読み方をしていては、問題の解答の根拠を正確につかめるようにはなりません。

 

あくまでも意味や内容を理解するということをないがしろにせずに、英語の語順のままで英語を読む癖をつけましょう。

 

 

5-2. おすすめのTOEIC対策問題集は?

 TOEIC対策の問題集でおすすめしたいのが、『公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 』(国際ビジネスコミュニケーション協会)です。

 

公式問題集はTOEIC本番と同様のテストが2つ掲載された模試のようなものです。本番のテストを作成しているETSが作った問題なので、本番と同じ難易度感の長文でTOEICの練習をすることができます。これを使って何度も何度も本文を読む練習をして、時間内に解き終わるための訓練をすることがTOEICスコアアップの1番の正攻法です。

また、公式問題集5からはリーディングの音声データのダウンロードが可能になりました。これを利用して、音声を聞きながら本文の音読をしてみましょう。音声は一定のスピードで流れ続けるため、一度止まって日本語で意味を考えるという時間を取ることができなくなります。そのため、音声を聞きながら本文を音読する習慣をつけると、読解スピードが格段に上がります。音声を聞きながらの音読は、リーディング対策に非常におすすめです。
※音読は英文の意味を理解しながら行うことでより効果的な読解練習になります。

 

 

5-3. 英語の記事を多読しよう!読んだ時間を計ってくれる無料のリーディングアプリも! 

英文を日本語に訳すことなく内容を理解していくコツは、一定量の英文を継続的に読む習慣をつけることです。

 

初心者の方には、全部英語で書かれている海外のwebサイトや英字新聞など、内容が理解できたか確認できないものはおすすめできません。

 

おすすめしたいのは、学習者向けの英字新聞やリーディングアプリです。

学習者向けの英字新聞でおすすめなのが『朝日ウイークリー(Asahi Weekly)』(朝日新聞社)です。記事中の英単語の意味や用法が日本語で解説されている他に、初級・中級・上級と記事のレベル分けがされており、「英字新聞はハードルが高すぎる」という方にもおすすめできます。英語の多読をして読解力を上げたい方にも、TOEIC対策をしたい方にも、様々な人に効果が出るはずです。

 

また、リーディングアプリもおすすめです。「English reading app」で検索すると無料のアプリが見つかります。1つの記事を自分と同じレベルの人がどれくらいの時間で読み切っているかを表示してくれたり、自分が読むのにかかった時間を表示してくれたりするなど、機能が充実しています。迷ったらランキング上位のものでレビューが良いものをまずはダウンロードしてみましょう。

 

ぜひ活用してみてください。

 

 

6. まとめ TOEICリーディングセクション対策のポイントは単語の覚え方と英文そのまま読み

本棚

 

TOEICのリーディングセクションでのスコアアップ対策としては、まずはTOEIC全体の形式を理解して、適切な時間配分を意識して普段から模試を解くことが重要です。そして、模試や単語帳を使いながら語彙対策をしたり、英字新聞やリーディングアプリを使うことで、英語の文章を、日本語を介さずに英語で読むための訓練をしましょう。

 

 TOEICのリーディングセクションで目標点を取れるように頑張りましょう!

 
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