【TOEIC800点を制す】800点のレベル感と必要な勉強法も解説!

TOEIC800点といえば、「高得点」の1つの指標といえる点数で、転職などでも資格として有力です

しかし、800点がそれなりに高いレベルということは知っていても、具体的にどのようなレベルなのか、それでどんな評価を得られるのかといったことは分からないという方も多いです。

 

この記事では、TOEIC800点を取るための勉強法と併せて、800点がどのようなものなのかをいろいろな側面から明らかにします!

 

 

1. TOEIC800点のレベルとは?

蛍光ペン

 

TOEICテストの運営元である一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会は、以下のようにTOEICスコアの評価を5段階に分類しています。

 

レベル スコア

 評価

A 860~  Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。
B 730~860  どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。
C 470~730  日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる。
D 220~470  通常会話で最低限のコミュニケーションができる。
E ~220  コミュニケーションができるまでには至っていない。

引用:https://www.iibc-global.org/library/default/toeic/official_data/lr/pdf/proficiency.pdf

 

それぞれのスコア評価について詳しく見ていくことで、800点のレベルを把握しましょう。

 

E: 220点未満

220点未満の英語力は、単語を並べてコミュニケーションがとれる程度で、文章を構築することは困難です。語彙や文法の知識も限られているため、断片的な情報理解にとどまります。

 

D: 220点~470点

220〜470点未満の英語力は、何とかコミュニケーションがとれるレベルです。相手に発言を何度も繰り返してもらうことで、徐々に会話の内容が理解できるでしょう。ただ、流ちょうに意思疎通ができるわけではありません。

 

C: 470点~730点

470〜730点未満の英語レベルは、通常の会話であれば適切に応答ができ、自分の意思を伝えることができる程度です。基本的な語彙・文法は身に付いており、簡単なコミュニケーションならストレスなく行うことができます

 

B: 730点~860点

通常の会話であれば全く問題なく、応答も迷うことなくできます。専門的なトピックであっても話についていくことができ、仕事でも活用できる英語力があるといえます。日本企業であれば、「英語がそこそこできる人」とみなされるレベルです。

 

A: 860点以上

通常の英会話だけでなく、専門的な会話であっても十分に理解し、適切な表現を使い分けられます。流ちょうに自分の意見を英語で伝えたり、正確に相手の話を理解したりすることができます。

 

800点は「730~860点の間」ですから、日常的な業務は支障なく英語で行えて、話題が専門分野に及んでも、ある程度対応できる能力を持っているといえます。

英語で仕事をする必要があっても、大きな支障なく行うことができるでしょう。

 

 

1-1. TOEIC800点以上のスコア獲得者の割合

TOEICテストの構成は、リスニング(約45分・100問/5~495点)、リーディング(75分・100問/5~495点)、合計出題数は200問でスコアは990点満点です。

 

では、800点以上のスコアの人はどのくらいいるのでしょうか?

 

TOEICの公式サイトでは、2020年度1月の試験で、「795点以上を獲得した受験者は全体の13.3%」という分析データが公開されています。

800点以上になっても割合はあまり変わらないはずなので、800点以上のスコアを取得する受験者は、約13%、およそ8人に1人しかいないことが分かります。

 
つまり、800点以上を取得できることは、日本人の中では英語がそれなりに得意であるという証明になります。

 

 

1-2. TOEIC800点の企業での評価

多くの企業・団体が採用時にTOEICのスコアを参考にしています。また、TOEICスコアを昇進・昇格の要件としている会社も増えており、スコアに応じて報奨金や資格手当を支給するなど、TOEIC受験を推進する傾向が高まっています。
 
また、国際ビジネスコミュニケーション協会の発表によると、2019年度の新入社員35,552人のうち、TOEICで800点以上を取得したのは2,626人。わずか7.4%にとどまっています。ただでさえ大きな武器となるTOEIC800点ですが、新卒の就活では特に希少価値が高い資格といえます。
 
英語で十分なコミュニケーションができる素地を備えているという位置づけのTOEIC800点は、就職・転職・昇進・転属において評価され、大きなアピール材料になります。
 
 

2. TOEIC800点を取るための勉強法

電球

 

TOEIC800点に到達するためには、単純に考えれば、990点満点なので、約8割正解すればよいように見えます。しかし実際には、採点方法の都合上、200問中約170問、8割5分程度必要だといわれています。

 

また、リスニングとリーディングではリスニングの方が点数が取りやすい傾向があり、実際、平均点もリスニングの方がある程度上です。

800点を獲得する人の大部分は、リスニング420点、リーディング380点のようなバランスになるでしょう。

 

もちろん人によってセクションごとに得意不得意がありますので、リスニング350点、リーディング450点というような点数の取り方もあり得ます。

 

800点を目指すなら、満点を狙う場合とは異なり、得意なセクションを伸ばして苦手なセクションをカバーする余地があります。まずは得意分野の点数を伸ばしていきましょう。

 

ここからは、800点を獲得するために、具体的な学習計画と学習法をご説明します。

 

 

2-1. 短期間でTOEIC800点を獲得するには?

800点という目標を達成するには、まず予定を立てる必要があります。下の表は、それぞれのPartで具体的に何問正解すればよいかということを表した図です。

 

リスニングセクション

  問題数 必要な正解数
Part 1 6 5
Part 2 25 23
Part 3 39 33
Part 4 30 24
合計 100 85

 

リーディングセクション

  問題数 必要な正解数
Part 5 30 26
Part 6 16 14
Part 7 54 40
合計 100 80

 

今の自分の正答率と照らし合わせてみて、このレベルが確実に取れるというレベルまで持っていく必要があります。800点を取るためには、Part間である程度まんべんなく正解する必要があることがお分かりいただけたでしょうか。

 

いつまでに800点取りたいのかを考え、そこから逆算して一日の勉強時間を決め、学習計画を立てます。

 

次に、具体的にどのような学習を行っていけばよいのかについてお話しします。

 

 

2-2. 【リスニング対策】徹底的にシャドーイングをして耳を慣らす

リスニングでスコアを上げるには、シャドーイングが効果的です。英語の会話や説明文を聞いて、スクリプト(本)を見ずに、音声に続いて同じことを繰り返し発話する勉強法です。

 

リスニングのPart 3、4のシャドーイングを繰り返すことによって、自分が正確に発話できない単語やフレーズ(自分が聞き取れない単語やフレーズ)が明確になり、そこを重点的に学習することでリスニング力アップにつながります。

 

通常速度でのシャドーイングに慣れてきたら、速度調整をして1.3~1.5倍速くらいの音声にもチャレンジしてみましょう。音声の再生速度を上げると音の処理速度が上がり、集中力アップにもつながります。

 

とは言え、Part 3、4の内容が難しいと感じる場合は、いきなりシャドーイングをしても満足な効果は得られません。その場合は、音声と同時にスクリプトを読み上げるオーバーラッピングから始め、文章を見ながら内容を理解していくことをおすすめします。

 

シャドーイングについて詳しく説明している、こちらの記事もご覧ください。

 

 

2-3. 【リーディング対策】Part 5対策と多読を重視

リーディングセクションでは、

・Part 5

・高い読解力

がカギになります。

 

リーディングでは、Part 5の短文穴埋め問題の対策をまず徹底的に行いましょう。

 

なぜかというと、Part 5対策をすることによって、正確に英文を読み解く力が養われ、Part 6、Part 7を解く力も同時に上げることができるからです

 

読解力を上げるには、多読が有効です。たくさんのまとまった英文に触れ、一度で意味が理解できるように訓練を積みましょう。

 

 

TOEICリーディングセクションで時間切れになる原因とは?

多くの人がリーディングセクションで時間切れになる原因を、速読力不足と考えがちですが、実はそうではありません。

 

TOEICで出題される文法や語彙を正確に理解し、英文の意味や構造を正確にとらえる力があれば、TOEICに速読は必要ありません。

普通の速度で1度読んで、意味を完璧に理解できれば、急いで読まなくてもTOEICは十分に時間内に解き終えられる試験だからです。

 

TOEIC800点を目指すのであれば、Part 5を10分以内に解き、なおかつ9割以上の正解率を目指してください。

このレベルのスピード・正解率を出せる文法力・語彙力があれば、Part 6、7も問題なく解くことができ、800点を突破することができるでしょう。

 

「Part 5を10分以内に解ける」速度は、「速読」ほど速くなく、それでいてPart 6、7も時間内に解ける速さの目安となります。

 

 

Part 5を攻略して、英語力を底上げしよう

Part 5を攻略することによって、TOEICリーディングセクションを時間内に解き終えられる英語力の土台が身に付きます。反対にいえば、Part 5を10分以内に解き終えられない人が、リーディングセクションをすべて解き終えられないことは当然といえます。

 
まずは、Part 5の学習を徹底しましょう。
 
また、その際に大切なのは、Part 5の英文をすべて読むことです。問題だけを解いていては、正確に英文を読み解く力はなかなかつきません。全文通して完璧に理解することを目指して、Part 5の練習をするようにしてください。

 

 

3. TOEIC800点を取るためのおすすめ参考書

勉強する人

 

それでは、ここからは実際にTOEIC800点を取るためのおすすめ参考書を4冊ご紹介いたします。

 

3-1. TEX加藤『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』(アスク)

 

TOEICに関して深い知識をお持ちのTEX加藤先生による、文法問題に関する金字塔です。Part 5とPart 6を攻略するのに多くの人が使っているベストセラーです。

 

問題分類ごとに詳しく解説されており、これ1冊を徹底的にやりこめばPart 5に自信を持って挑めるようになります。

 

 

3-2.  TEX加藤『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』(朝日新聞出版)

 

 

こちらもTEX加藤先生による、TOEIC頻出単語の決定版です。新書サイズとコンパクトながら、厳選された単語が詰まっています。

 

800点を目指したい人は、最低でも730点レベルの単語はすべて意味が分かるようにしましょう!

 

語彙力を徹底的に上げるためには必読の1冊です。

 

 

3-3. 一杉武史『キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE 800』(アルク)

 

こちらは、800点が目標の読者をターゲットにした単語帳です。リスニング音声にも力を入れており、TOEICのナレーターと同じ4か国語で収録されているため、効率よく耳を慣らすことができます。

 

音声はダウンロードできるので、外出中どこでも英語学習ができるのも魅力です。

 

 

3-4. 『公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 6』(国際ビジネスコミュニケーション協会)

 

言わずもがなの、公式問題集です。過去の問題が公開されていないTOEICで、唯一公式として出されている信頼性が高いものです。

 

模試は2回分ですが、実際のテストと同じナレーターを使用しているということで試験を忠実に再現しています。もちろんリーディング問題も質の高い問題がそろっています。

 

 

4. まとめ

グラフ

 

TOEIC800点は、自分にあった勉強方法で地道な努力を積み重ねれば、誰でも到達できるスコアです。

近年、多くの企業・団体でTOEICが活用されていますが、受験者全体で800点に到達している人の割合はまだまだ少ないのが現状です。よって、800点以上のスコアは、就職や転職の際に十分なアピールポイントになりえます。

 

800点を獲得するためには、以下の2点がポイントです。

・リスニングではシャドーイングで耳を鍛える

・リーディングではPart 5の正答率と読解力を上げる

TOEICの学習を通して英語力の基礎を磨けば、英会話の素地が身に付き、留学や海外赴任のチャンスが巡ってきたり転職や就職活動で有利になったりするなどのメリットもあります。

ぜひ、TOEIC800点を目指して、英語の勉強を頑張りましょう。

 

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