TOEICは時間との戦い!時間配分を意識してスコアアップを目指そう

TOEICのリーディングセクションは時間配分が命です! 点数アップのためには、できるだけ解答スピードを速くして時間切れ対策をすることが必須です。

そこで今回は、TOEIC Listening & Reading(以下TOEICと呼称します)が時間内にどうしても解き終わらなくて悩んでいるあなたのために、適切な時間配分の目安と、勉強方法をご紹介します。

 

これまで多数の英語教材を制作してきたメディアビーコン編集部だからこそわかる、TOEICの攻略法を徹底解説します。

 

 

1. 筆記用具を変えるだけで時間短縮?TOEICのタイムマネジメントは誰でもできることから始めよう

 

まず、TOEICテストの時間配分がうまくいかない人に最初にしておきたいアドバイスが、「誰でも今すぐできる対策は、必ずする」ということです。

TOEICで持ち込みが許可されている持ち物は、受験票、筆記用具、腕時計です。そして、この持ち物をTOEICを受けるのに最善のものに変えるだけで、時間切れ対策に非常に有効な策となります。

 

 

1-1. 普通のシャープペンシルは持ち込まない!

例えば、筆記用具について。TOEICはマークシート形式の試験です。しかし、会場にいって周りを見渡してみると、普通のシャーペンを使っている人を多く見かけます。

 

TOEICを受ける時は必ず、鉛筆または、マークシート用のシャープペンシルを用意しましょう。これをすることで実は時間の短縮につながります。

いつもとがったペン先を持つ一般的なシャープペンシルは、通常文字を書くときは字がつぶれないので重宝します。ですが、マークシートを塗りつぶすときはこの機能が裏目に出ます。

 

とがったペン先ではマークシートの丸を塗りつぶすのにとても時間がかかります。逆に、丸いペン先のマークシート用シャープペンシルや鉛筆では少ないストロークで塗りつぶすことができます。

 

TOEICという試験は全200問の試験です。つまり200回マークシートを塗りつぶす必要があります。仮に1マス塗りつぶすのに、シャープペンシルと鉛筆を使ったときの所要時間の差を0.5秒と考えてみましょう。すべてで200問なので200×0.5=100秒です。かなりざっくりとした計算ですが、筆記用具をかえるだけで、100秒も時間を作り出すことができるのです。

 

1-2. 腕時計はアナログがマスト!

他にも、腕時計もTOEIC用に最善のものを準備するようにしましょう。

 

TOEICを受験する際におすすめしたいのはデジタルの腕時計よりもアナログの腕時計です。アナログ時計の方がパッと見たときに直観的に時間の認識ができ、余分なことに思考力を使わなくて済みます

 

デジタル時計ですと1分1秒が正確に表示されるために、細かな時間を気にしすぎてしまいます。そのため、時計を見る度に精神的に焦りが生じてしまいます。

 

すぐできる時間短縮を行い、万全の体制でTOEICに臨みましょう!

 

 

2. セクションごとに時間配分と問題数を分析

 

TOEICにはListeningとReadingセクションがあります。このうち、自分でペース配分が必要なのはReadingの方!以下、おすすめの時間配分を掲載します。

 

<Reading Section>  75分間
 Part5 短文穴埋め問題(30問)   解答時間の目安 10分
 Part6 長文穴埋め問題(16問)  解答時間の目安 8分
 Part7 読解問題(54問)   解答時間の目安 57分

 

この時間配分は一例なので、得意不得意によって細かくカスタマイズしていってください。

 

時間があれば解けた!という問題を極力減らすのが目的なので、文を読むのに時間がかかるという人は思い切って後半のPart7を後回しにして、ほとんど文法知識だけで解けるPart5により多くの時間を割くのも手です。

 

読解問題だからといって配点に差があるわけではないので、このように思い切った戦略をとることができるのがTOEICならではですね。


決められた約45分という時間で音声に沿って進めていくリスニングとは異なり、リーディングは75分の配分を自分自身で管理しながら解いていかなければならないため、なかなか大変です。

それではここからは、自分で時間を管理しながら解き進めていくリーディングセクションに焦点を当てて、解き方のコツや時間配分における重要なポイントをさらに考察していきたいと思います。

 

 

3. いつも時間が足りなくてなってしまうTOEICリーディング。時間切れとおさらばするには?

 

3-1. Part5 短文穴埋め問題(おすすめ回答時間:10分)

このパートはあまり悩まずサクサク解いていくのが理想です。なぜなら後半に、時間のかかる読解問題がたくさん用意されているからです。

 

Part5のおすすめ回答時間は1問20秒×30問=600秒(10分)です。

 

このパートを素早く解いていくのに必要なのは、以下の3つの力です。

 

・文法力

・語彙力

・問題パターン認識力

 

 

問題パターン認識力とは?

問題パターン認識力とは、「問題の選択肢を見ただけで、何の知識を問われているのか判断できる力」のことです。この力をつけると、瞬時に解答の根拠がわかるため解答スピードがぐんと速くなります。

 

例えば、以下のような選択肢が並ぶ問題があったとします。

(A) connects

(B) connected

(C) connecting

(D) connection

 

といったような感じです。

このような問題を解くには、英文法の基礎的なルールを理解している必要があります。漠然と単語の意味やニュアンスだけ覚えていても正答を導くことができません。

 

問題パターン認識力がある方は、このような問題を見たら即座に、「品詞の知識を問う問題だ」ということを判断できます。パターンを認識できると、あとはそのパターンの解き方さえ習得すれば大幅に時間を短縮することができます。

 

Part5には、選択肢の並びによって問題パターンに当たりをつけることができます。TOEIC Part5で出題される問題パターンは限られているため、パターン認識力を上げるだけで、大幅な解答時間の削減を実現できます。

 

『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』(アスク出版)などの文法問題集で、TOEIC頻出の問題パターンを勉強するとよいでしょう。

 

 

 

他にも、わからない問題に時間をかけすぎないことも非常に重要です。無い知識はどれだけ考えても自分の中から出てくることはありません。そういう時は適当にマークして次に進むことが非常に重要です。

 

しかし、何より大切なのは、実際に問題を解いて間違えたところをそのまま放って置かないことです! なぜ間違えたのか、そして答え以外の選択肢はなぜ選んではいけないのかを、他人に説明できるくらいまで理解することがとても大切です。

 

復習する際も、まずは全文を一読し、選択肢を見ながら「これは〇〇だから正解/不正解!」と考えながら、一つ一つの選択肢の正解・不正解の根拠を考えて解くようにしましょう。与えられた文を正確に理解し、正しい選択肢を瞬時に選べるかが鍵となってきます。

Part5の問題分類と解答のコツについて、以下の記事で詳しく説明しています↓↓↓

 

 

3-2. Part6 長文穴埋め問題(おすすめ回答時間:8分)

このパートでは、Eメールをはじめとする長文テキストを読み、空所にあてはまる最も適切なものを選びます。

 

Part6のおすすめ回答時間は1問30秒×16問=480秒(8分)です。

 

 

飛ばし読みせずに全文読む!

空欄の前後だけ読んで回答しようとする人も多いですが、解答の根拠が文脈に依存しているものも多いため、全文通して読まなければ正解できない問題も多いです。最初から最後まで、きちんと全文読むようにしましょう。

このパートを早く解くためには、一文一文を素早く処理できるようになる必要があります。つまり、一発で意味がわかるのが理想です。復習の際には、解答の和訳と照らし合わせながら、自分の理解が正しかったのかを細部に渡りチェックします。

これを地道に繰り返していくことで、頭の中に「きちんと英文の意味を理解する」という経験がたくさん蓄積されていきます。この緻密な読解力はTOEIC受験の強い武器になります。

 

 

概要をを把握する力をつける!

段落ごとに意味をとらえて全体像を把握する力をつけましょう。文章全体の流れをつかめば、文挿入問題で答えを導き出すことが容易になるはずです。

 

一文一文読んだ後、振り返ってまとまりごとにどのような流れであったか、骨組みを抽出する作業をしてみてください。

 

このようなトレーニングをすることで、実際に新しい長文に取り組んだときに、次に続くセンテンスの内容を素早く予測しながら読み進めることができるようになります。根気よく続けてみましょう。

 

 

3-3. Part7 読解問題(おすすめ回答時間:57分)

Part7はPart5やPart6と異なり、空所補充式の問題ではありません。設問の答えを文中から自力で見つけ出し、それと同じ内容を表す選択肢を選べるかが問われています。

 

Part7のおすすめ回答時間の目安は1問1分です。


時間に追われている中で、このパートの長文をハイスピードで解いていくのは、初心者であればあるほど難しいです。なので、いかにPart5、Part6を早く解き終え、Part7にかけられる時間を残せるかが勝負となってくるでしょう。7はいわば読解力を測る総合問題ですので、Part5の「文法力・単語力」と、Part6の「段落ごとのまとまりを理解し全体像を掴む力」を存分に活かす必要があります。

 

Part7は後半になるにつれて難易度も上がりますし、文章量も増えるので、後半にできるだけ時間を残しておけるように前半をサクサク解くことが重要です。

 

 

700点以下を目指すなら、NOT問題は捨ててよし!

ここで、初心者~中級者の人(700点以下の人)がTOEIC Part7を解くときに、誰でもできる時短テクニックをご紹介します。それは「NOT問題は捨てる」というテクニックです。

 

NOT問題とは例えば、 What is NOT true about ~? (~について正しくないものは何ですか。)のような問題のことです。

 

本文内容に反する、もしくは書かれていない内容の選択肢が正答となります。普通の問題は本文中と事実が一致する選択肢を1つ見つければ正解できますが、NOT問題は本文中と事実が一致する選択肢を3つ見つけなければ正解を選べません。

 

単純に考えると、NOT問題は正解を導くために、普通の問題の3倍の時間がかかってしまいます。初心者の方でTOEICの時間が足りないという方は、初めのうちは「NOT問題は捨ててもよい」と考えてみてください。

 
 

4. TOEIC直前までに時間感覚を体に染みこませよう!

 

TOEICの問題を時間内に解き終えるためには、最高のコンディションで試験当日を迎えることも必要不可欠です。

 

なので、スケジュール帳に必ずTOEICの日程を書き込み、1週間程度前からTOEICのことを意識した生活を送るようにしましょう。

 

例えば、試験1週間前から、毎日模試を解くなどして、パートごとにかける時間をしっかり体で覚えましょう。

 

その際は、公開テストと同じ時間帯に解くのもポイントです。リスニング試験が終了するのは13:45なので、その時間からPart5を解き始められるとなおよいです。

 

その他にも、ルーティーンとして、試験前の食事は、眠くなるのを防止するために、食べ過ぎないよう体を慣らすのも効果的です。開始前にスマホアプリや軽めの問題集を利用することを想定して、英語を読む思考回路に脳を切り替える練習を行っておくのもおすすめ。

 

 

5. 次のテストまでにスコアを上げたい!短期集中でスピードアップできる対策方法とは?

 

「英語のスクールに通っている暇もないし、費用の面でももったいない。でも、解くスピードを上げて、スコアは早急に上げたい…」と思っている方は多いと思います。

TOEICを時間内に解き終えるために、絶対に取り組んでいただきたい学習が、公式問題集を使った模試形式での勉強です。

 

公式問題集は本番の試験を作成しているETSが作った模試問題集なので、問題のレベル感や出題される語彙は本番の試験とほとんど同じになっています。もっとも無駄なくTOEIC対策を行える問題集といえるでしょう。

 

公式問題集を購入する際に確認していただきたいことは、新形式対応の問題集を必ず買うということです。2016年5月からTOEICの形式が変更になりました。旧型の公式問題集では現在の試験に対応しきれない問題が複数あるため注意が必要です。新形式の問題集には、タイトルに「Listening & Reading」とついています。

 

具体的な勉強方法としては、まずは一度、テスト当日と同じように2時間通して、本番と同じ流れで問題を解いてみましょう。ここで本番の時間の感覚をつかんでおくことが重要です。また、本番で集中力を途切れさせないようにするためにも、2時間の試験にしっかり慣れておきましょう。

そして解き終わったら、答え合わせをして解説を読んで終わりではありません。解き終わったら、間違えた問題を重点的にシャドーイング(英語の音声を聴きながら、それをまねして音声に続いて発話するトレーニングのこと)をしてみましょう。


何度も何度もTOEICの英語を読み上げることによって、TOEICの英語の文章の長さや語彙レベル・文法レベルに慣れることができます。英文を読むスピードを上げることにもつながるため、時間短縮にも効果的なトレーニングです。

 

シャドーイングの詳しいやり方について知りたい方は、以下の記事もご覧ください↓↓↓

 

最終的には慣れも活きてきます。公開テストだけでなくIPテストなどにも申し込みをして、できるだけたくさん試験を受けるようにしてください。実際の緊張感の中で時間配分をチェックするいい経験になります。

 

そうすることで、試験を受ける際にも余裕ができ、自ずと結果も良くなってくるでしょう。

 

6. さいごに

 

いかがでしたか? TOEIC受験者にとって、時間配分は大きな課題なのではないでしょうか。

ここまで様々な対策法や勉強法を述べてきましたが、タイムリミットに対する解決策は、最終的には人それぞれです。

 

例えば、文章を正確に読むのが得意な人が、時間に追われるあまり、急いで読むことにフォーカスしすぎて文の読みが荒くなってしまっては、せっかくの長所が台無しになり、大幅な失点にも繋がります。

 

時間内に解き終えることはもちろん大切ですが、きちんと文を理解して読み進めることと、「これが正解だ」と自信を持って答えを選んでいくことの大切さも、決して忘れないようにしましょう!

 

自分に合った最適な方法でTOEICのタイムマネジメントができるようにしましょう。

 

 

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