TOEICはL&Rだけじゃない!TOEICテストの種類と選び方を徹底解説!

「TOEICってどんな試験?」

「いくつか種類があるの?」

今回はそんな疑問にお答えします。

TOEIC(トイック、トーイック)といえば最も有名なのが、Listening & Reading Testですが、実はこの試験以外にも複数種類、TOEICの名を冠する試験があります。

ということで今回は、L&Rテストだけでは終わらない、実はもっと奥が深いTOEICテストの種類や内容についてお話していきます。実はあまり知られていない試験制度や、試験内容まで詳しく解説します!

 

それぞれのテストの特徴や違いを説明した後に、選び方のポイントまで徹底解説します!

それでは見ていきましょう。

 

1. TOEIC(トイック、トーイック)ってどんな試験?

 

試験対策を効果的に始めるためにも、まずは、TOEICという試験の全体像を把握することが重要です。「どのような目的で運営されているものか」を知ることで、その傾向を理解することが可能になります


ここでは、TOEICの試験概要などの基礎知識や受験者数などをまとめて確認していきましょう。

 

 

1-1. 英語を母国語としない者を対象とした、国際的な英語能力検定試験

TOEICとは、「Test of English for International Communication」の頭文字をとったもので、アメリカの非営利団体である教育試験サービスETS(Education Testing Service)が主催する、英語を母国語としない者を対象とした、英語によるコミュニケーション能力を検定するための試験です。


日本を含め、世界160カ国で実施されており、非英語圏における雇用や人事評価の一環としても、多くの企業でTOEICテストが採用されています。

英語圏の高等教育機関が、入学希望者の外国語としての英語力を判定する際に用いられるTOEFL(Test of English as a Foreign Language)と同様に、大学や大学院受験時の英語運用能力の判定材料としても採用されているケースが多いことで知られています。


TOEICの得点は公式認定証として発行されます。一度取得した得点に有効期限はありませんが、公式認定証の再発行は2年以内とされているため、注意が必要です。

 

 

1-2. 受験者数

TOEICは1979年に第1回テストが札幌、東京、名古屋、大阪、福岡で実施されました。

 

当時は、TOEIC Listening & Reading Testのみで、リスニングセクションとリーディングセクション合計100問をリスニング45分、リーディング75分という制限時間内に回答する形式でした。この形式は、現在も同じで、選択マークシート方式が採用されています。


第1回テストでは3000人程度だったとされる受験者数は、2000年に100万人を突破し、2018年度の統計では年間266万人以上が受験する試験になりました。

これだけ受験者の多いテストですので、日本国内での知名度は抜群です。

 

しかし、注意点もあります。TOEICはアメリカの非営利団体が運営する世界中で実施されているテストですが、実際は「受験者の多くが日本人と韓国人のテストである」と言われています。

 

つまり、日本や韓国以外ではTOEICのスコアを評価してくれないことも多いので、TOEICのスコアを活用して海外で就職活動をしようとしている方は注意が必要です。

 

 

2. いろいろある!TOEICの種類とその内容とは?

 

TOEICはリスニングとリーディングセクションのみから構成されるテストからスタートし、現在では複数の種類の試験が実施されています。


ここからは、それぞれの種類とその内容を細かく確認していきましょう。

 

 

2-1. TOEIC Listening & Reading Test (TOEIC L&R)

一般的に認識されている「TOEIC」が、「TOEIC Listening & Reading Test (TOEIC L&R)」です。


その名称からも分かるように、「英語でコミュニケーションをするために必要な聞く、読む能力」を測定するための試験です。


問題形式は、リスニング(Part1〜Part4・約45分間・100問)、リーディング(Part5〜Part7・75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式です。

 

試験問題は全て英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問は一切ありません。

 

リスニングセクションは英文の読み上げ回数が1度だけであったり、リーディングセクションは時間に対しての設問数が多かったりなど、事前の対策が求められる試験になっていることがポイントです。

 

点数はリスニング5~495点、リーディング5~495点の、合計10点~990点でスコアが算出されます。


受験料は税込5,830円ですが、2020年4月以降は税込6,490円へと価格改定が予定されています。

 

 

2-2. TOEIC Speaking & Writing Tests (TOEIC S&W)

リスニング力とリーディング力を測定するTOEIC L&R Testが40年以上の歴史があるのに対し、2007年に誕生したばかりでありながら、近年注目度が増しているのが「TOEIC Speaking & Writing Tests (TOEIC S&W)」です。


「国際的な職場環境において、効果的に英語でコミュニケーションをするために必要な、話す、書く能力を測定するテスト」で、ビジネスシーンを想定した問題が出題されます。スコアはスピーキング200点満点、ライティング200点満点で、合計400点満点の試験です。


問題形式は、スピーキング(約20分・11問)とライティング(約60分・8問)から構成されており、それぞれ専用のPCとヘッドセットを使用し、指示通りに音声を吹き込んだり、文章を入力して解答を進める形式です。


受験料は税込10,450円で、スピーキングだけの受験の場合は税込6930円です。変更やキャンセルにも料金が発生するので、申し込み時には注意する必要があります。

 

TOEIC Speaking & Writing Tests (TOEIC S&W)について詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

2-3. TOEIC Bridge Test

2001年に誕生した初級・中級者向けの日常生活でのコミュニケーションを想定したテストとして実施されているのが、「TOEIC Bridge Test」です。

2019年6月から、「TOEIC Bridge Listening & Reading Tests」「TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests」4技能全てを網羅する試験になりました。それぞれスコアは100点満点です。

 

以下が主な試験の概要になります。

 

  TOEIC Bridge Listening & Reading Tests TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests
問題数

リスニング 50問

リーディング 50問

スピーキング 8問

ライティング 9問

試験時間

リスニング 25分

リーディング 35分

合計 60分

スピーキング 約15分

ライティング 約37分

合計 約52分

試験方式 マークシート方式 試験会場にて、PCとヘッドセットを使用して解答

 

通常の「TOEIC」との違いは試験の難易度

 

TOEIC BridgeはTOEICより難易度が低く、通常のTOEICを全体的にコンパクトにしたような構成になっています。


受験料は「TOEIC Bridge Listening & Reading Tests」は税込4,950円で、「TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests」は税込9,350円です。


TOEICという試験に慣れるという意味でも、このBridge TestはTOEICをまだ受験したことのない、中学生や高校生、英語初心者の大学生におすすめの試験です。

 

 

2-4. TOEIC IP Test(団体特別受験制度)

TOEIC IP Testとは、簡潔にいうと、TOEICの団体受験テストのことです。


問題形式は、一般のTOEICと全く同じです。

 

異なるポイントは、受験会場や日時が主催団体指定の場所になることと、スコアの認定書が公式認定証ではなく、「スコアレポート」になる点。

 

就職や転職では、この「スコアレポート」もTOEICスコアとして認められることが多いですが、顔写真付きの公式認定証ではないということに注意する必要があります。

※公式認定証には、受験者の証明写真が印刷されていますが、スコアレポートには写真が印刷されません。

所属する企業や学校、団体がIPテストを実施していなければ受験することはできない制度なので、事前に現在所属する団体などの実施状況を確認することから始めましょう。

 

TOEIC IP Testについて詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

3. どれを受けたらいい?選び方のポイント

 

TOEICの種類を把握したら、次に必要になるステップが、どの試験を受験するかを決定することです。


ここでは、ケース別に適したTOEICの種類と選び方のポイントを確認していきましょう。

 

 

3-1. 就職や転職に活かしたい!

就職や転職で有利になるようなスキルとして、TOEICの受験を検討しているのであれば、「TOEIC Listening & Reading Test」を受験しましょう。


一般的に、「TOEICのスコア」として認知されているのが「TOEIC L&Rのスコア」ということもあり、業種や職種を問わず、どの企業でも通用する試験なので、ハイスコアを取得することで、スキルアップ・キャリアアップに活用することができます。

 

「転職活動に向けてTOEICの勉強をしたいけど、どうすればいいのかわからない」という方はこちら↓↓

 

 

3-2. 英語が苦手だけれど、英語の検定試験、資格試験に慣れておきたい!

すでに「TOEIC Listening & Reading Test」を受験してスコアが400点以下だったり、これから英語の検定試験の準備を始めようという初心者の方に、是非挑戦していただきたいのが「TOEIC Bridge Test」です。


試験時間も短く、受験料も低めに設定されているので、自分のレベルチェックとしても、まず一度受験してみることをおすすめします。TOEICのスタイルを体験できるだけではなく、自分の弱点も知ることができます

 

 

3-3. 英語を使った仕事に挑戦したい!

外資系企業への就職や、海外で仕事をしてみたい、という目標がある方におすすめするのが、「TOEIC Speaking & Writing Tests」です。


どの業界においても、「TOEIC Listening & Reading Test」は就職・転職の場面で有利にはなりますが、さらに「英語を使用して、海外でバリバリ仕事をしたい」というのであれば、「TOEIC Speaking & Writing Tests」のスコアも併せて提示することで、即戦力としてアピールすることができます

留学準備やビジネス英会話力の向上に、TOEIC Speaking & Writing Testsを活用してみてはいかがでしょうか。

 

 

4. 試験準備を始めよう!TOEIC対策のコツ

 

TOEICの概要や種類を知った上で、受験するTOEICテストを決定したら、早速対策を始めましょう。


ここでは、効率的に試験の準備をするためのコツを確認しておきましょう。

 

 

4-1. 目標スコアを設定しよう

やみくもに参考書を読み進めるのでは、決して効率的な学習はできません。

まずは、「どのレベルを目指すのか」を明確に設定しましょう。


ここでは、日本で英語能力を判断する基準として最も多用されている、TOEIC L&R Testのスコアを例にします。

 

一般的に履歴書に書けるレベルは、最低でも600点以上とされていますが、730点以上が就職・転職の際に有利になると言われているレベルです。外資系企業や海外赴任を目指すのであれば、800点以上を目安に目標を立てると良いでしょう。


このように、それぞれの試験の、点数とそれに対応するレベルを調べて、自分の目指すべき点数を定めましょう。

 

 

4-2. TOEICの試験スタイルに慣れよう

TOEICの最大の特徴は、その試験内容です。

TOEIC L&Rでは、公式ホームページに各セクションのパートごとの出題内容が明記されています。そこから出題傾向を把握することができます。


出題傾向をつかむことで、大学受験用の英語の勉強とは異なる、「TOEIC用」の勉強が必要になるという事に気づくはず。

TOEIC Bridge Testはもちろん、公式問題集などの教材を活用して練習を繰り返し、TOEICの出題スタイルに慣れることを意識しましょう。

 

TOEIC L&R Testの問題形式について詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

5. まとめ

 

TOEICにこれだけの種類があることを、知らない人もいたのではないでしょうか? 自分が必要とするスキルを身につけるためにも、まずはTOEICの概要や基本を知ることが重要になります。


TOEIC攻略の教材として、単語帳や文法問題集など様々な種類のものが販売されていますが、やみくもに手を出すのではなく、挑戦しやすいもの・自分の目標レベルに合ったものから始めることをおすすめします。

 
  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

「英語が話せたら転職したい職種があるのに……」
「英語が話せるようになりたいけど、そんな時間がない……」
「どの英会話教材に挑戦しても、長続きしない……」

こんなふうに英語学習に行き詰っている方のために、最短60日でネイティブ英語が聞き取れるようになる “とっておきの方法” があります!

 

詳しくはこちら