スコア別でみるTOEICと転職の関係性&勉強法

転職を考えたとき、TOEIC(トーイック)の点数がどのように評価されるのか気になりますよね。

転職活動や就職活動の時だけでなく、その後の昇進や社内研修などでも、英語力の目安としてTOEIC Listening & Reading Test(以下「TOEIC」)のスコアを活用する企業は多いです。2013年に一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が実施した「上場企業における英語活用実態調査」では、6割の企業がTOEICを活用していると回答。英検を活用しているのはたった6.6%ですから、ほかの英語の試験と比べても圧倒的にTOEICを活用する企業が多いことがわかります。

この数字が何を意味するかというと、転職を考えている人にとっては、TOEICのスコアを上げることで転職活動が有利になる可能性が大きいということです。

そこで今回は、スコア別に転職時に期待できること、対策にあたって力を入れていただきたいポイントをご紹介します。

それではまず、TOEICを転職に利用する前に考えてほしいポイントから見ていきましょう。

 

 

1. TOEICを転職に利用する前に考えてほしいこと

 

転職活動でTOEICのスコアを履歴書に書こうと考えている方に、知っておいていただきたいことがあります。

1つは、転職活動前にゆとりをもって「公開テスト」を受験しておくことです。TOEICには公開テストのほかに、Institutional Program、通称「IPテスト」と呼ばれる団体向けのテストがあります。学校や会社の研修の一環でIPテストを受験したことがあるという方もいらっしゃると思います。

公開テストの点数もIPテストの点数も仕事をする上でどれくらいの英語力があるかを示すのに有効で、どちらが有利不利という事はありません。転職エージェントの募集サイトで求人情報を見ると、提出するTOEICのスコアが公開テストのものかIPテストのものか指定されていることはほぼありません。

しかし注意しなければならないのが、Official Score Certificate(公式認定証)が発行されるのは公開テストだけということです。

IPテストを受験した場合もスコアレポートが発行されますが、提出先によっては公開テストの公式認定証のみに限定していることもあるので、事前に確認しておきましょう。

もしIPテストのスコアしか持っていなくて、転職活動開始までに公開テストの受験が間に合わないという場合は、IPテストのスコアだということがわかるように履歴書に明記しておけば、採用時に不要なトラブルを避けることができます。

 

また、公開テストの場合、結果が手元に届くまでに約1か月かかります。「せっかくの英語力が評価してもらえない」ということのないように、転職活動を開始する前に結果が受け取れるか、気になる企業の書類提出までの日程を確認してゆとりをもって公開テストを受験するようにしましょう。 

 

 

 

2. 500点台:新卒の就活に最低限必要なTOEICスコア

 

日本で新卒の就職活動をしている年代のTOEIC平均スコアはどれくらいかご存知でしょうか。

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会が、2018年4月1日から5月31日に実施されたTOEIC Listening & Reading 団体特別受験制度(IPテスト)のスコアをもとに公表した「新入社員TOEIC Listening & Reading 最新データ」によると、新社会人の平均スコアは489点でした。

つまりおおよそ500点が、新卒の就活時点の平均的なスコアと考えることができます。

このことから、転職活動の際にTOEICのスコアを書く場合は、新卒の就職活動時と同じ500点では当然ながらまったくアピールになりません。

 
もしあなたが500点前後の点数なのであれば、TOEICの問題内容の傾向と解き方のコツを覚えるだけでもすぐにスコアが上がるので、少し対策してみることをおすすめします。書店に行ってTOEIC関連書籍売り上げランキング上位の参考書を買ってみましょう。様々なTOEIC受験テクニックを学ぶことができます。

 

例えばリスニングのPart 1なら、最初のディレクション音声が流れている間に写真にざっと目を通しておくなど、解き方を身に付けておくとよいでしょう。

ちなみに、2019年1月の受験者の平均点は578.4点。やはり履歴書にTOEICの点数を書くなら最低限このラインは超えておきたいところです。
 
 

3. 600点台:転職活動をするなら欲しい最低限のTOEICスコア

 

先に紹介したように、TOEICの受験者の平均点は500点台後半。このことから考えて、転職時に履歴書にスコアを書くのであれば、最低でも600点以上の点数を書くことをおすすめします。

一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会のホームページに公開されている「目標設定お助けツール」を見てみてください。スコア別に、どのような内容がどれくらいできるのかを「できない」「何とかかろうじてできる」「ほぼ問題なくできる」で大まかに分けられています。

これを参照すると、大まかな基準ではありますが、600点あれば、政治関係など少し難易度の高い内容を聞いて理解すること以外、日常でも仕事でもほとんどの項目が「何とかかろうじてできる」レベルにあることが示されています。

実際、大手の転職サイトを見てみると、応募要件に「英語スキル要」としている企業は、TOEIC600点を目安として提示しているところが多いです。

「TOEICのスコアを書くなら高いスコアでないと……」と思われたかもしれませんが、最低限求められるレベルは少し頑張れば手が届く範囲です転職先の幅を広げるためにもTOEICで600点以上を目指しましょう。

平均点前後の方に頑張ってほしいのが、単語や表現のインプット。語彙が不足していて聞き取れない、時間内に英文を読み終えられないケースが非常に多いです。逆に言うと、単語や表現を身に付けることでスコアが上がりやすくなります。 

 
 

4. 700点台:国際部門で働ける可能性も

 

2013年一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会実施「上場企業における英語活用実態調査」によると、68.8%の企業が国際部門での業務遂行には700点以上のスコアを期待しています。

同調査によれば、国際部門期待スコアは平均して750点。職種にもよりますが、700点以上のスコアがあると、海外とつながりのある企業も転職先の候補に入ってきます。


TOEIC700点台の人に意識しておいてほしいことは、将来的に英語を使って仕事をすることを念頭に置いたうえで学習をするという事です。

実際に海外の人とやり取りをするようになったときに、少し困ってしまうのが、各国の英語の発音の違いです。日本人の話す英語は日本語の影響を受けて母音が強いといわれています。これと同じように、それぞれの国にはその国や地域の影響を受けた特徴があります。

TOEICでは英語を母国語とする国や地域のさまざまな英語が使われていますが、実際の会話でもさまざまな英語を聞き取ることに慣れておくように特訓しておきましょう。

話す、聞く、読む、書く、すべての能力が必要なのは言うまでもありませんが、リスニング力を強化しておくと、転職後も役に立つこと間違いなしです。 

 
 

5. 800点台:外資系企業も夢じゃない!?

 

TOEIC800点を応募条件にしている企業は、英語を社内公用語として採用している大手企業がメインでしょう。この記事を書いた時点での求人サイトに掲載されているものでは、日立製作所、デロイト トーマツ、ブリティッシュ・カウンシル、国際特許事務所などが挙げられます。

しかし、実際は800点を「応募要件」に指定して、高い基準を設けている会社はそれほど多くありません。

公開テストの平均スコア・スコア分布から判断すると、TOEIC800点以上の人は日本の受験者の12%程度ですから、多くの企業で印象を残せるスコアだと言えると思います。800点以上を狙うなら、リスニングはもちろん、リーディングでのスコアを確実に上げることが鍵となります。

試験時間内に解き終わられないという人も多いリーディング。時間内で解くためのポイントはタイムマネジメントの練習を徹底し、無駄なくリーディングの回答時間75分を使い切るという事です。

 

また、TOEICは基本的にビジネスの世界の英語が出題されるので、ビジネスメールや記事などの文章構成に慣れることも重要です。

こういったビジネス文書は型が決まっているので、基本的な構造に慣れておけば長文を効率よく読めるようになり、問題を解くスピードも速くなるでしょう。

 
 

6. 900点台:どの企業でも強いインパクトを残せる

 

TOEIC 900点となると、日本の受験者の上位5%程度です。

応募要件で900点を指定している企業はほぼありません。言うまでもなく、人事から一目を置かれるスコアです。

たとえ留学経験がなくても、900点以上のスコアを持っている人は、英会話からリーディング、ライティングまで英語の使用に大きな支障があることはほぼないと判断されますので、外資系の企業を含め幅広い企業に、自信をもって応募できます。年収も800万円以上の求人が多いのが特徴です。

TOEIC 900点を目指しそれを維持するのは、日々の学習はもちろんですが、英語を日常的に使う機会を設けることが大切です。仕事で使っている場合でもオンライン英会話などを活用して、継続的なアウトプットと新しい表現のインプットをするようにしてください。

 

 

7. 転職活動を有利に進める秘策

 

事務、営業、技術面でのスキルは、特別な資格を除いて、数値などで測ることは難しいため、面接では実力が伝わりづらく評価されにくい面もあると思います。

そんな中、TOEICでは、自分の英語力を誰にでもわかるようにスコアとして数値化することができます。転職活動で評価されるのは、言うまでもなくTOEICのスコアだけではありませんが、高いスコアを持っていることで選択肢の幅が広がり、年収アップにつながることもあります。

面接で明確な根拠を示してアピールできるポイントが増えるのも嬉しいところです。今の会社での昇進に繋がる可能性もあるので、スキルアップの一つとしてTOEICを活用してみてください。

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