まずは600点突破!英語学習初心者のためのTOEIC勉強方法

グローバル化が進む中で、英語のできる人材を求める企業が増えてきています。英語力の程度を示す方法として主流な資格は、TOEICテストです
リスニングとリーディングのみの試験で会話力は測定できませんが、受験者数が多いため、大まかな英語力の目安を知る共通の尺度として重宝されています。


また、TOEICはテストの出題傾向が特徴的で、勉強すればするほどスコアを伸ばしやすいことから、「勉強ができる人物か」を判断する方法としてTOEICが活用されることも。

一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会による「上場企業における英語活用実態調査2013年 報告書」(https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/katsuyo_2013.html)によると、「グローバル化に対応するため全社員に求められる期待スコアの平均点は600点」と示されています。


つまり、TOEICスコアを評価される英語力として活用しようと思うと、およそ600点を超える必要があるということが言えます。
これは、初心者の方にはなかなか厳しい壁でしょう。勉強方法がわからず、2~300点台のまま諦めているという方もたくさんいます。

しかし、適切な勉強方法を知っておけば、決して無理な点数ではありません。勉強方法を調べることもTOEIC対策のうちなのです。

そこで今回は、英語学習初心者向けの方法として、600点を突破するためのTOEIC勉強法をご紹介いたします。時間の無駄が少ない勉強方法で、効率良くTOEICのスコアアップを目指しましょう。

 

 

1. TOEIC600点突破するために必要な英語力と学習時間

 

いきなり「TOEIC600点」と言われても、それがどの程度の英語力なのかをイメージするのは難しいですよね。
そこで、まずはTOEIC600点を突破するために必要な英語力のレベルを知ってから、どんな学習が効果的なのかについて考えていきましょう。また、ここではTOEICのスコアアップに必要な学習時間についても解説していきます。

 

 

1-1. 600点突破するにはどれくらいの英語力が必要?

TOEIC600点の英語力を簡潔にお伝えすると、「日常的な会話の聞き取りや、限られた長さの文章であれば内容の理解ができるが、ビジネス等の複雑で難解な内容については、詳細までは理解することができないレベル」だと言うことができます。
また、英検に置き換えると、2級相当の英語力に値します。


英検2級と言えば、高校卒業レベルの英語力。学生時代に英語が苦手だった方からすると、長い道のりのように思えるかもしれませんが、実際には、中学レベルの単語や文法をしっかり固め、+αとしてTOEIC対策学習を行えば、600点は超えられない点数ではありません。

 

 

1-2. TOEICのスコアアップに必要な学習時間は?

スタートラインと目標点の位置にもよりますが、一般的には、600点までのスコアで点数を100点アップするためには、計200~300時間の学習量が必要だと言われています。


仮に、500点レベルからスタートして半年間で100点アップを目指そうと思うと、一日平均1時間~1.5時間の学習時間を確保しなくてはなりません
もちろん、スタート時の点数が500点から離れていればいるほど、一日の必要学習時間はさらに増えていくことになるでしょう。


忙しい社会人の方が、毎日これほどの学習時間を確保するのは、簡単なことではありませんよね。

そこで、少しでもこの学習時間を短くしつつ目標達成するために重要なのが、TOEICに特化した学習法で勉強を進めること。

どんな試験を受けるにせよ試験対策は重要ですが、TOEICは特に試験対策の有無がスコアに影響しやすいタイプのテストなのです。

英語の総合力を高めるためには、総合的に学習を進めていく必要がありますが、目標がTOEICのスコアアップ一点なのであれば、そこに的を絞って学習していくことが大切です
また、勉強したことが記憶として残る期間と、モチベーションを保てる期間を考えると、2年も3年もかけて600点を突破するスケジュールを立てるよりも、なるべく短期間で集中して学習を行う計画で勉強していく方が、確実なスコアアップが期待できます。
「TOEICに特化した学習」と「短期的な学習計画」を組み合わせて、効率的にスコアアップを目指していきましょう。

 

 

2. まずは現状把握!TOEICテストの模試を解こう

 

TOEIC対策の学習を始める前にするべき何よりも重要なことが、現時点での実力を点数として把握すること
同じように「私は初心者だ」と思っていても、その中にはTOEICのスコアにして200点台の人もいれば、500点台の人もいるからです。


同じ目標点でも、スタートラインによって学習内容や必要な学習時間は変わります。ですから、スタートラインを知らずして学習を始めることはできないと思ってください。


最も正確に今のTOEICスコアを把握するには、やはり実際のTOEICテストを受験してみることをおすすめします。

 

ただ、日程の都合ですぐには受けられなかったり、結果が出るまでに数週間かかったりと、学習を始める時期が遅れてしまうというデメリットもあります。また、受験料も約6000円かかってしまいます。

 

そこで、いつでも好きな時にできて、結果もすぐに知ることができる手段しておすすめなのが、TOEICの公式問題集を使った模試の受験です。
実際のテストを作成するのと同じように作られた公式の模試なので、内容はまさにTOEICそのもの。


TOEICの採点方法は非公表ですし、受験時のコンディションによる影響もあるため、細かな点数までは知ることができませんが、それでもだいたいの点数は目安として把握することができます。


自宅で模試を受ける時は、しっかりと時間を測り、集中できる環境を整えてから、本番に挑む気持ちで試験を解くようにしてくださいね

 
 

3. 英語学習初心者の600点突破までの道のり

 

ここからは、600点を突破するための勉強法を、学習の手順とともにご紹介していきます。

 

 

3-1. TOEICの問題形式を知る

TOEICの受験はまるっきり初めてだと言う方は、まずはTOEICがどんな形式のテストなのかということを覚えましょう。
TOEICは、問題の指示文を含め、全てが英語のテスト。出題形式を知らないと、問題の指示文を読むのにも時間を取られてしまいます。
ですが、出題形式は毎回同じですので、一度流れを覚えてしまえば、問題の指示を理解するために必要な時間と手間を省くことができます


とにかく問題数の多いTOEICは、いかに時間を上手く使えるかが勝負となるテストでもあります。省ける時間はどんどん省いて、問題を解く時間に費やすようにしていきましょう。

 

 

3-2. 英語の基礎学習

スコアアップにはTOEICに特化した学習をしていくことが効率的だとお話をしましたが、いくらTOEICを解くコツを学んでも、肝心の英語そのものが理解できないのであれば、問題を解くことはできません。


よって、英語の基礎が全くないという方は、まずは英語の基礎学習から始めましょう


ここでいう「英語の基礎」とは、中学レベルの単語や文法知識のことを指しています。
中学英語が復習できる教材に関しては数多く出版されていますので、実際に中身を見てみて、あなたが理解しやすいと感じたものを選ぶようにしましょう。

 

 

3-3. TOEIC対策

基礎がある程度身に付いている方は、さっそくTOEIC対策学習を始めていきましょう。ここでは、TOEIC対策学習において、特に実践してもらいたい4つの学習法をご紹介いたします。

 

 

3-3-1. 時間配分や解き方のコツを習得する

リスニングセクションにおいてもリーディングセクションにおいても、戦略的に問題を解き進められるかが、スコアアップをする上で一つの鍵となってきます。


例えば、リスニングセクションでは、「問題の指示文が流れている間に問題に目を通す」や「Part2では、特に始めの単語(5W1H)に集中する」、リーディングセクションでは「Part5で一問に費やす時間は約10~20秒程度にする」や「Part7は先に設問に目を通す」等が挙げられます。


これらの内容は、大抵の参考書の中で紹介されていますし、解き方のコツをまとめたサイトを活用すれば、無料でスキルを会得することもできます。


こういった解き方のコツや時間配分の仕方は、英語力とは関係なく、すぐにでも身に付けられる技ばかりですので、早い段階で習得しておきましょう

 

 

3-3-2 レベルに合ったTOEIC用単語帳を徹底的にやり込む

TOEIC対策本と言っても、リスニング対策用、文法用、単語帳等、ありとあらゆる種類のものが出版されていますが、中でも必ず取り入れてもらいたいのが、TOEIC対策用の単語帳を使った学習。

重要な点として、TOEICはビジネスシーンでの英語力を問う試験ですから、出題される語彙もビジネス英語に偏ります。大学生で初めて受験する方などは、これをよく知らずに大学受験用の単語集を使い、TOEICに出ない単語ばかり勉強してしまったりします。
ですから、TOEIC対策用の単語帳を使うことはとても大切です。


語彙力を上げることは、リスニング対策にもリーディング対策にも繋がります。
特にTOEIC頻出の単語は、600点を突破する上で必ず押さえておきたい部分。


単語帳を選ぶ際は、必ずレベルに合ったものを選ぶようにしましょう。
例えば、TOEIC対策用の単語帳といえば、「TOEIC(R)L&Rテスト出る単特急 銀のフレーズ/金のフレーズ」のシリーズが人気ですが、銀か金によって対象としているレベルが異なります。600点を目指すなら銀の方が適切です。

 

また、いくつもの単語帳を買うよりも、一冊の単語帳を徹底的にやり込むようにしましょう。その方が記憶として定着しやすいのでおすすめです。

 

 

3-3-3. TOEIC対策において公式問題集は強い味方

現在の点数や目標点が何点であっても、必ずTOEICの公式問題集は準備し、繰り返し解きましょう。先ほどは「実力チェックのため」の教材として紹介しましたが、1度解いただけで終わりにしてはもったいないですよ。

問題集をやるときのポイントは、「本番さながらの環境を作り、しっかり時間を測ってやること」と「復習に多くの時間を割くこと」の2つです


特に、復習は徹底してやることが大切。TOEICを何度も受けていると、同じような内容や表現が多く使われていることに気が付きます。TOEICにはクセのようなものがあり、よく出る表現も決まっています。
つまり、TOEICの公式問題集を徹底的に復習するだけでも、スコアアップに必要な知識は十分に身に付けることができるのです。

 

復習する際は、間違えた問題はもちろんですが、解答に迷った問題や正解した問題も、一度は必ず解説に目を通すようにしましょう。「なぜこれが正解なのか」を説明できるくらいまでに、徹底してやることが重要です。

 

また、Part7の長文問題は、答えの箇所だけでなく、文章全体を読み直して、分からない箇所はしっかり語注や和訳を確認します。そうすると、知らない単語や文法も同時に学んでいくことができるのでおすすめです。

 

 

3-3-4. リスニング対策には音読練習を取り入れる

TOEICのリスニング対策も、TOEIC用の単語帳と公式問題集を使うことでカバーできます。

繰り返し聞いて耳を慣らすことも大切ですが、声に出して音読練習することも忘れずに行いましょう

 

特におすすめなのは、「流れてくる音声を追いかけるようにして声に出す」練習法のシャドーイングです。ただ、慣れないうちは、スクリプトを見ながら「流れてくる音声に合わせて声に出す」練習法のオーバーラッピングを用いても構いません。
いずれにしても、英文を読むのではなく、音に集中して発話練習することを心掛けてくださいね。

 
 

4. 最後に~継続が何より大事! 自分に合った学習スタイルを見つけよう

英語学習初心者の方向けに、TOEICで600点を突破するための学習法をご紹介しましたが、いかがでしょうか。
 
どんな学習法を用いたとしても、結局は続かなければ意味がありません。TOEICのスコアアップを目指す上で、それなりの勉強量が必要なことは事実ですが、早々に挫折してしまうような無理な学習プランを立てることは避けましょう。
 
毎日コツコツやることが向いているのか、平日はできないけれど、その分休日に時間をかけてやる学習プランが向いているのか。
仕事をしながらでも続けられる範囲で、あなたの生活リズムに合った学習プランを立てていきましょうね。

また、今回は単語帳と公式問題集を徹底的にやりこむ方法をご紹介しましたが、初心者向けの優れた参考書は他にもいろいろあります。様々な教材をよく調べて、自分に合ったものを見つけるのも手です
  
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