「英会話をするときになかなか英文が思いつかない…」とお悩みではありませんか?
中学校や高校の英語では、「時間をかけて正しい文章を作る」練習はできても、「スラスラと話す」練習が不足しています。なので、この悩みは仕方のないものなのです。
そこでおすすめしたいのが、「口頭で素早く英文を作る練習をする」という練習法です。これにより、文法力がみるみるうちに身に付き、やがて英文が一瞬で口から出てくるようになります。
とてもシンプルな練習法なので、手軽に取り組めて上達も実感しやすいことが特徴です!早速この方法を確認していきましょう!
Contents
1. どんな練習法?
このスピーキング練習法は一言で言ってしまえば、「日本語文を見て、口頭で素早く和文英訳をする」というとても単純なトレーニングです。
ただし、「素早く」という所が肝心。「時間をかければ英文を作れるけど…」という状態を改善するには、日ごろからスピードを意識した練習が必要です。
最終的なゴールは、言いたいことを即座に英語に訳せることです。日本語を見て1秒以内に英語を話し始められる状態を目指しましょう!
1.1 取り組み方
大まかには以下の流れで学習を進めます。
2. 和訳だけを見て、なるべく素早く英語を口に出す
3. すぐに言えなければ答えの英文を見てよく文章を理解する
(ノータイムで英文を言えるようになるまで1.~3.を繰り返す)
4. 文章を覚えてきたら次の教材に移る
それぞれの手順を詳しく確認してみましょう。
【1. 中学生レベルの英文と、その和訳がセットになった教材を用意する】
このトレーニングでは英文と和訳のセットを使用します。
文法を身に付けるのが目的なので、初心者の方の初めの1冊には「文章が文法項目ごとに並んだもの」、2冊目以降には「文章がランダムに並んでいるもの」がおすすめです。
それぞれ、「文法のパターンを反復練習で身に付けること」、「文法がちゃんと身に付いたか確認しつつ経験を増やすこと」が狙いです。
ネイティブが英会話で使う文法の大部分は中学で習う範囲でカバーできます。
「まずは文法をしっかりやらないと」と高校生向けの文法書に手を出してしまう人もいますが、これはあまり効率的ではありません。まずは中学英文法をしっかり身に付け、使いこなせるようになることが大切です。
高校の範囲に進むのは、中学英語を隅々までマスターした後で「さらに完璧を目指したい!」と感じてからでも全く遅くありません。
【2. 和訳だけを見て、なるべく素早く英語を口に出す】
取り組むのが中学英語なので、ほとんどの方は、時間をかければ英語に訳せるはずですが、その時間を極限まで短縮するのがこのトレーニングの目的。
例えば、「その少年はとても疲れているように見えました」という文章はどうでしょうか。
“The boy looked very tired.”という答えは分かっても、これを1秒以内に言えるか? となると自信がない方が大半なはず。
はじめのうちは言葉に詰まったり、焦ってミスしたりすることも多いですが、数回、十数回と繰り返していくうちに、だんだんミスなく素早く英訳できるようになりますから、諦めずに「本当に素早く」口に出せるまで続けましょう。
【3. すぐに言えなければ答えの英文を見てよく文章を理解する】
何度も繰り返すトレーニングなので、間違った英文を繰り返してしまうと、そのまま間違った文法が頭に染みついてしまう点は要注意。
うまく言えなかったり、言葉に詰まったりした文章は、必ず正解の英文を確認しましょう。そして、確認したらすぐに再挑戦してみましょう。
「1文終える→英文を確認→もう一度同じ文に挑戦→次の文へ」というサイクルがおすすめです。
1つの教材を最後まで終えたら、また最初のページから繰り返します。即座に英訳できる力が身に付くか、文章を大体覚えてしまうまで繰り返しましょう。
【4. 文章を覚えてきたら次の教材に移る】
英文を暗記すること自体は素晴らしいのですが、この練習法では言いたいことをすぐに英語にする「変換能力」としての文法力を鍛えることが狙いなので、覚えた文章をそのまま話してもあまり意味はありません。
掲載されている文章をある程度覚えてきたら、別の教材に移って新しい文章に挑戦してみましょう。
文章が変わっても使われている文法項目は同じですから、前よりも成長してスラスラ言えるようになっている実感を持てるはずです。
1.2 効果
・英語を英語のまま考えられる
英会話では、相手の話を聞いてすぐに応答することが必要になります。一言話すたびに何十秒も相手を待たせるわけにはいきませんよね。
この練習法なら、会話で必要となる中学英語を1秒で話せるようになるので、スムーズに英会話できる力が付きます。
また、素早く英訳しようとすると、「日本語の文を作ってから英訳する」のでは時間がかかりますから、文ではなく、「イメージを英語で表す」練習が自然と行えます。
例えば、先ほどの「その少年はとても疲れているように見えました」という文章だと、疲れている少年の様子を頭に思い浮かべて、それを英語で伝えるということです。
これによって、日本語を経由せずに英語を英語のまま扱える状態(いわゆる英語脳)を目指せます。
英語脳が身に付いていれば、英語をアウトプットするのが速くなるだけでなく、英文を読んだり聞いたりした際も和訳をせずに直接イメージ化して把握できるので、素早く内容を処理できるというメリットがあります!
2. おすすめの教材
トレーニング方法を確認したところで、実践におすすめの教材を見ていきましょう。
2.1. 『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』(ベレ出版)
引用:https://www.beret.co.jp/books/detail/249
今回ご紹介しているスピーキング練習法が流行るきっかけになった大人気テキストです。
中学で習う文法項目を使いこなせるようになることに特化した内容で、見開き2ページで1つの文法項目を扱っていくスタイルです。最初に取り組むのにおすすめの1冊。
付属CDが「日本語→ポーズ→英語」という構成になっているので、ポーズの間に英語を話して、次に流れてくる英語音声で答え合わせをするという使い方もできます。
中1・中2・中3と、難易度ごとに章が分かれているので、自分の英語力レベルに合わせて無理なく進めていくことができます。
アプリ版もリリースされているので、スマホを使っていつでもどこでも勉強したいという人にもおすすめです。
2.2. 『会話できる英文法大特訓』(Jリサーチ出版)
引用:https://www.jresearch.co.jp/book/b282470.html
これも文法項目別に進めていくタイプの本ですが、「高校範囲の英文法も含まれている」「使われている単語のレベルが少し高め」という点から、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』を終えた人が、より上を目指すための2冊目としておすすめです。
高校範囲の英文法の項目に関しては、上級者の方以外は一旦飛ばして、中学英文法の項目に集中するのもよいでしょう。
難易度は高めですが、それぞれの文章に対して解説が付いていて身に付きやすいですし、会話の中に出てきそうなリアルで実用的な文章が多いので、英会話をさらに上達させたい人ならぜひ取り組みたい1冊です。
2.3. 『絵で見てパッと言う英会話トレーニング 基礎編』(学習研究社)
引用:https://hon.gakken.jp/book/1130323400
外国人に話しかけられたり、こちらから話しかけたりする場面のロールプレイができる本です。
最大の特徴は、場面の説明文と、そのシチュエーションを一人称視点で表したイラストがあり、臨場感を持って英語を話す練習ができるところ。直接和文英訳をするわけではありませんが、「このような内容を伝えたい」というお題があるので、それを英語で表現することになります。
英文は文法項目別に並んでいるわけではなく、様々な状況でのロールプレイをこなしていくという教材なので、こちらも2冊目におすすめです。「この言い方はカジュアルだがこの言い方なら丁寧」など、英語表現に関する解説も充実しています!
同じシリーズに『海外旅行編』もあり、こちらは旅行中に遭遇しそうなシチュエーションが充実しています。海外旅行のために英会話を学んでいる方はそちらがおすすめです。
3. この練習法と一緒に取り組みたい学習
この練習法の効果を最大限に発揮するには、あわせて実施したい学習があります。1つずつ確認していきましょう。
3.1. 中学英文法のおさらい
この練習法は「知っている」文法知識を「瞬時に使える」文法力に変化させるものです。そのため、まずは文法知識を持っておく必要があります。中学英文法は英会話でもよく使うので、知識に穴がないか、一通り復習しておくとよいでしょう。
おさらいには『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』(学研出版)がおすすめです。英語を学びなおす大人の方向けの本で、親しみやすいイラスト付きで丁寧に文法が説明されています。解説動画を無料で見られるのもうれしいポイントです。
3.2. 語彙力強化
文法を使いこなせるようになったら、今度は単語やフレーズを覚えていくことで、自分ができる英語表現の幅がどんどん広がっていきます。
「留学をしたい」「海外旅行で現地の人と話したい」など、英語を話す目的は人それぞれです。自分がどんな場面で英語を使いたいのかを考え、それに合った教材を選んで、効率よく表現のストックを増やしていきましょう!
3.3. リスニング力強化
英会話を勉強するなら、リスニング力も忘れずに伸ばしておきましょう。
英会話の勉強というとスピーキングに目が行きがちですが、相手の言っていることが聞き取れないとそもそも会話になりません。
「もう一度おっしゃってください」「もう少しゆっくりお願いします」といったお願いもできますが、なるべく使う回数を減らさないと、相手の迷惑になってしまいます。
リスニング力を鍛えるのにおすすめなのは、「しっかり理解した文章を聞き流す」こと。ただの聞き流しでは効果が期待できないので注意しましょう。
正しい聞き流しの方法を知りたい方はコチラをチェック↓
まとめ
この記事では、基礎英文法を使いこなせるようになるためのスピーキング練習法をご紹介しました。
この練習法に加えて、自分が「どんな場面での英会話を身に付けたいのか」に応じた勉強をして、さらに目標に近づいていきましょう。
もし、あなたが日常英会話を身に付けたいと思っているのなら、英会話教材「バイリンガリズム」はいかがでしょうか。
「あと5分だけ寝たいよ」など、日常生活でよく使うフレーズをたくさん学べます。また、英文の意味をよく理解してから聞く「集中リスニング」のメソッドによって、英語を聞く力も養えます。
さらに、『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』(学研教育出版)などで有名な山田暢彦(NOBU)先生による、わかりやすい解説動画付き。英語フレーズの解説や発音の注意点など、聞くとき・話すときのポイントも丁寧に学ぶことができます。
今回の練習法を試し、「さらに日常英会話の勉強がしたい」と感じたあなたにぴったりな教材です!
今なら2年間のメールサポートに対応している上、60日間の返金保証付きなので、安心してお試しいただけます。
「理解した上で聞き流す」学習法で、最短で聞ける・話せる英語力を手に入れましょう!