「英会話学習」と言えば、何かとお金がかかりそうだというイメージがありますよね。なんとなく、独学よりもお金を出して英会話教室に通った方が上達できそうなイメージがあるからかもしれません。
かといって、あまり学習にお金はかけたくない……そのことがネックになって、なかなか一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
しかし、英会話は独学で、しかも無料でも十分効果的な学習ができるんです。秘訣は、独学に向いた勉強法を知って、無料学習サイトを使って勉強すること。
この記事では、無料で英会話の独学を始められる方法についてご紹介いたします。
学習方法は、「インプット学習」と「アウトプット学習」の2つに分けてご紹介いたします。
また、実際にどんな無料学習サイトが英会話の独学におすすめなのかもご紹介しています。
パソコンやスマートフォンなど、インターネットに繋がる環境さえあれば、今すぐにでも無料で独学ができるので、「無料で英会話学習を始める第一歩」として実践してみてくださいね。
それでは、さっそく見ていきましょう。
Contents
1. 英会話の学習を始める前に
学習法をご紹介する前に、英会話学習を始める上でまず確認しておきたいことについてお話いたします。
1-1. 英語力レベルを確認しよう
一言で「私は英会話学習の初心者だ」と言っても、そのレベルは人それぞれ。
目に見える形で、英会話学習を始める前の英語力レベルを測定しておきましょう。
自分の英語力レベルを知っておくことのメリットは2つ。
一つは、英語学習を進めていく中で、上達度合いを確認するための手段として活用できること。英語力は目に見えるものではありませんし、自分ではなかなか上達を実感することが難しいものでもあります。
あらかじめ英語力を数値化しておけば、英語力の変化を目に見える形で確認することができるので、その後の英語学習のモチベーションにも繋げやすくなります。
二つ目は、適切な段階から学習をスタートできることです。間違ったレベルから勉強を始めると、簡単すぎて何も身に付かなかったり、難しすぎて理解出来なかったりします。
上達を遅らせてしまうことを防ぐためにも、学習を始める前の今の段階で、英語力レベルを一度確認しておき、自分のレベルに適した教材を使って学習を始めましょう。
レベルを確認する手段として、TOEICや英検などの資格試験の他にも、英語力診断サイトがあります。
英語力診断サイトは、無料で利用できて、その場ですぐに結果を知ることができる優れもの。アルクの英語レベル診断テストや、NHKの英語力測定テストがおすすめです。
1-2. 目指す英会話レベルや目的を明確にしよう
あなたが英会話学習を始めようと思ったきっかけは何ですか。「英語が話せたらかっこいい」「趣味として」等、ちょっとしたきっかけで始めたいとお思いの方もいれば、「仕事で必要になりそう」「海外旅行で困らないために」等といった、具体的な理由をお持ちの方もいるでしょう。
勉強を始める理由やきっかけは、何であっても構いません。ここで考えてほしいのは、「どんな場面で(どの程度)話せるようになりたいか」「目指す英会話力が身に付いたら、何がしたいか」の2点。この2点が具体的であればあるほど、英会話学習は進めやすくなります。
それは、なぜでしょうか。理由は、英会話学習と一言で言っても、その範囲は想像以上に幅広いからです。
日本語であっても、慣れないシチュエーションでは言葉が詰まることがあるように、言語は、場面によって使い方が変わる繊細なもの。
あらかじめ目指す英会話レベルや、使いたい場面を具体的に考えておけば、あなたが本当に英語を話したい場面でその力を発揮することに特化した勉強ができるようになります。
「気軽に英会話を習得したい」と考えている方にとっては答えの出しにくい質問かもしれませんが、ぜひ一度じっくりと考えてみてくださいね。
2. 独学でもできるインプット学習法
英会話ができるようになるための第一歩は、知識のインプット学習から始まります。ただ、学生の頃のような、テキストとノートを用意してひたすら机に向かう知識詰め込み型の学習法とは違います。
「英語を話せるようになること」という目標を前提に、独学でできるインプット学習法をご紹介いたします。
今回ご紹介する勉強法は、【3-1. オーバーラッピングやシャドーイングで発話練習】と組み合わせて学習するとより効果的です。
なお、インプット学習をするための教材として使えるサイトは【4. 英会話学習におすすめの無料サイト4選】の中でご紹介しておりますので、合わせてご覧くださいね。
それでは、さっそくインプット学習法を見ていきましょう。
2-1. 中学英語レベルの単語と文法学習
「知識詰め込み型の学習法」は英会話学習におすすめできないとはいえ、それでも最低限押さえておくべき内容が、中学英語レベルの単語と文法。なぜなら、ネイティブによる日常会話の大部分が、中学で習う文法や単語で成り立っているからです。つまり、中学生の時に習った英語は、英会話ができるようになる上で基盤となる大切な部分なのです。
とはいえ、「これはSVOC構文、それは関係代名詞」など、文法用語までをも完璧に暗記する必要はありません。要は、正しい英文を聞いたり話したりできればよいのです。
まずはササっと中学英語を復習して、後はアウトプット練習をしながら語順や単語を身体に覚えこませていきましょう。
あまり理屈にこだわるよりも、ある程度の大枠を把握したら、たくさん様々な英文に触れて慣れていくようにした方が、早く習得できますし、勉強していて面白いですよ。
2-2. フレーズで英語学習
ある程度中学英語の知識が身に付いてきたら、あなたが話せるようになりたい場面に絞って、英語のフレーズを学習していきましょう。
先程もお話したように、英会話と言ってもその範囲はとても幅広いもの。
あなたが話せるようになりたい場面で英語を話せるようになるためには、シチュエーション別にフレーズ学習していく方法が効率的です。
雑談となると話は別ですが、基本的にはその場面で使われるフレーズは決まり文句化していることが多いですから、フレーズごとそのまま覚えてしまいましょう。
フレーズを覚えたら、単語を入れ替えたりして、様々な状況で使えるように練習しておきましょう。この際に文法力や単語力が大切になります。
2-3. 「英語で何と言う?」と疑問を持つ!自分だけのフレーズ帳を作る
本当にあなたが言いたい表現を学ぶためには、あなた自身が日常生活を送る中、もしくは話せるようになりたいシチュエーションを具体的に想像する中で、「これは英語で何と言うんだろう」と疑問を持つことが大切です。
疑問を持ったことは、すぐにメモをとって貯めておきます。そして、時間がある時にネットで検索をかけて調べ、自分だけの英語フレーズ帳を作っていきましょう。最近はスマートフォンでもメモを取れるので、検索も一緒にできて便利ですね。
これを習慣化することができれば、より効率的にあなたが本当に学びたい英会話力を習得できること間違いなしです。
3. 独学でもできるアウトプット学習法
英会話力を上げるためには、アウトプット練習は欠かすことができない要素。ここでは、独学でもできるアウトプット練習法をご紹介いたします。
3-1. オーバーラッピングやシャドーイングで発話練習
インプット学習と合わせて取り入れたいのが、ここでご紹介するオーバーラッピングやシャドーイングといった発話練習。
オーバーラッピングやシャドーイングを行うことで、発話の練習になるのはもちろん、会話において重要なリスニング力も養うことができます。また、英語を英語のまま理解できる「英語脳」を作ることができます。
では、そもそもオーバーラッピング、シャドーイングとはどんな練習法でしょうか。
簡単に説明すると、オーバーラッピングは「スクリプトを見ながら、流れてくる音声に合わせて英文を読み上げる練習」、シャドーイングは「スクリプトを見ずに、流れてくる英文の音声を追いかけるようにして声に出す練習」のことを指しています。
シャドーイングの方がより効果は高いと言われていますが、難易度も高いので、慣れないうちはオーバーラッピングで構いません。
大切なのは、「単に英文を読む」のではなく、「聞こえてきた音を真似する」ことです。そうすることで、先程お話した効果に加えて、発音の向上も期待できます。
Youtubeの動画は字幕を表示することができますし、英検の過去問は音声とスクリプトがどちらも無料で公開されています。特に英検は様々な級がありますから、自分のレベルに合わせた学習に使いやすくおすすめです。
ぜひ日々の学習に取り入れてみてくださいね。
3-2. 英語で独り言
英会話力を上げるためには、いかに英語を話す時間を作れるかが鍵となってきます。
その点、普段頭に思い浮かんでいることを英語でつぶやいてみる方法は、いつでも気軽にできるのでとってもおすすめです。
実際に会話をしているわけではないため「間違っていたらどうしよう」と恐れることなく言葉にすることができるので、純粋に英語を話すことを楽しめる時間にもなるでしょう。
スマートフォン等を使って自分の英語を録音してみるのもおすすめの方法。そうすることで、客観的に自分の発音を確認することができますし、記録として残しておけば、上達度合いの確認にも使えます。
3-3. SiriやGoogle翻訳を使って発音練習
iPhoneやiPadをお持ちの方はSiriを、Androidをお使いの方はGoogle翻訳を活用して、発音練習を行いましょう。
独学のデメリットとして、英語力を評価し直してくれる人がいないという点が挙げられますが、SiriやGoogle翻訳を使えば、簡単に発音チェックをすることができます。
やり方はとってもシンプル。SiriやGoogle翻訳の音声機能を起動させて、英語で話しかけるだけ。発音が正しければ正しく文字に起こしてくれますし、間違っていれば間違った単語が表示されます。
あまり神経質になりすぎずに、ゲーム感覚で活用してみてくださいね。
4. 英会話学習におすすめの無料サイト4選
独学での学習法が分かったところで、必要なのは、その学習を行うための教材ですね。ここでは、教材として活用できる、英会話学習に役立つ4つの無料サイトをご紹介いたします。
4-1. 中学英語学習サイト
引用:https://english.005net.com/index.php
【2-1. 中学英語レベルの単語と文法学習】の中で中学英語の必要性についてはお話しましたが、その中学英語が学べるサイトが、この「中学英語学習サイト」。
サイトのタイトル通り、中学で習う英語を入門から復習できるので、基礎作りにはもってこい。
文法項目ごとに分かれており、練習問題やリスニング問題も解けるコンテンツが用意されています。無料でありながらも、参考書のような感覚で使うことができる優れものです。
4-2. NHKゴガク
引用:https://www2.nhk.or.jp/gogaku/
NHKラジオで英語学習ができることをご存じの方は多いと思いますが、実はWebサイトでも同じ学習ができることをご存じでしょうか。また、アプリ版も開発されているので、ダウンロードすればスマートフォンでも学習可能です。
テキストの内容までは公開されていませんが、先週放送分のラジオレッスンの内容を聞くことができます。解説が分かりやすいですし、聞いているだけでも十分リスニングや新しい知識の習得に役立たせることができるので、とってもおすすめ。
基礎英語やビジネス英語等、いくつかジャンルが分かれてレベルごとにレッスンが行われているので、あなたにピッタリのものを見つけてみてくださいね。
4-3. VOA Learning English
引用:https://learningenglish.voanews.com/p/5609.html
「VOA Learning English」はアメリカのサイトなので英語オンリーではありますが、使い方さえ覚えてしまえば、初心者の方でも使える便利なサイトです。
このサイトでは、初級者、中級者、上級者の3つにレベル分けされたコンテンツが用意されています。初級者コースでは、例えば、様々なシチュエーション別に日常会話を収録した動画がレッスン形式で配信されています。また、上級者コースでは、幅広いトピックについての記事を読んだり聞いたりすることができます。
その他にも、レベルごとに文法を学べるレッスン動画が配信されている等、無料とは思えないほどのクオリティ。英語を英語で学ぶことに慣れておきたい方には、大変おすすめのサイトです。
4-4. YouTubeチャンネル
今や数えきれないほどの語学系YouTubeチャンネルが開設されていますが、YouTubeの良いところは、あなたに合った「英語の先生」を自分で選ぶことができることです。「英語は楽しい」と思わせてくれるようなYouTuberに出会えたら、英語学習が捗ることは間違いありません。
語学系のチャンネルに拘らなくても、「英語に慣れ親しむこと」を目的としてYouTubeを活用することもおすすめです。あなたの好きなジャンルで検索をかけて、お気に入りの外国人YouTuberを見つけましょう。
興味のある内容であれば、集中してリスニングすることができますし、動画であれば字幕機能を使ってアウトプット練習をすることもできます。結果、それがあなたのリスニング力やスピーキング力の向上に繋がっていくでしょう。
5. 最後に~自信がついてきたら実践練習を取り入れよう
今回ご紹介した独学の方法を用いて、少しでも英語を話すことに自信がついてきたら、ぜひ実践の会話練習を取り入れていきましょう。
一番お手頃ですぐに始められるのは、オンライン英会話。英会話スクールに比べて安い価格でレッスンを受講することができますし、いつでもどこでも受けられる手軽さもあります。
初めは緊張すると思いますが、英会話は慣れです。実践練習を積み重ねて、さらなる英会話力アップを目指しましょう。