TOEICを10年以上受け続ける藤枝暁生の原動力【著者インタビュー】第1回

【第1回】765点に到達したとき、900点への地図がはっきり見えた

 

『TOEIC L&R テスト 860点奪取の方法』(旺文社)の著者、藤枝暁生先生のインタビューを全3回にわたってお届けします!

 

現役サラリーマンでありながら、TOEIC満点著者でもある藤枝先生。今でもTOEICを受験し続け、通算受験回数は100回を超えます。

 

第1回となる今回は、藤枝先生の英語学習経験のお話と、その経験をもとにしたTOEIC学習者へのアドバイスです。TOEICのスコアが上がらずに悩んでいる方、必見です!

 

藤枝暁生先生のプロフィールはこちら

 

第2回「5種類の辞書を引いたら単語は自然に覚えられる」はこちら↓

第3回「TOEICを10年以上受け続ける藤枝暁生の原動力」はこちら↓

 

 

700点の壁を越えられなかった

700点の壁を越えられなかった

 

English Study Cafe編集部 (以下、ESC):早速ですが、まずは藤枝先生が英語を勉強し始めたきっかけからお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

藤枝暁生さん(以下、藤枝):英語を勉強しようと思ったきっかけは仕事ですね。もともと、保険会社の業務部門にいて、そこで英語がわかった方がいいなと思うことが多々ありました。

 

保険のマーケットって、リーダーシップを取っているのはイギリスなんですよ。イギリスのマーケットから出てくる情報が日本語に訳されるのを待っていたら、すでにみんな知っている情報になってしまいます。

 

ですので、海外のサイトから必要な情報を探す能力と、その英文を読み解く能力がほしいと思ったことがきっかけでした。

 

ESC:それはいつ頃の話なのですか?

 

藤枝:2005年の10月ですね。そこからTOEICテストの勉強を始めました。

 

ESC:当時はそんなにTOEICはメジャーではなかったかと思うのですが、最初からTOEICの勉強をしようと決めていたのですか?

 

藤枝:英検の方が有名でしたけど、何級から受けていいのかわからなかったですし、合否で結果が出るので、不合格を突きつけられるのが嫌だなと思って(笑)。

 

そんな中、本屋の語学書コーナーでTOEICという試験を見つけて「こっちの方がいいじゃん」と思いました(笑)。

 

ESC:確かにTOEICはどんなレベルの人でも同じテストを受けるので、受験する際のハードルが低く感じるかもしれません。

 

藤枝試験の実施回数が英検よりも多いのもTOEICを選んだ理由の1つです

 

そんな背景があってTOEICの勉強をしようと決意しました。

 

ESC:その当時、藤枝先生の周りでTOEICの勉強をしている方は多くなかったのではないですか?

 

藤枝:そうですね。

 

周りにTOEICの勉強をしている人はゼロでしたね。ただ、逆にそれがモチベーションになった部分もありました。誰もやってないからこそ、TOEICという試験において「周囲の人間よりも抜きん出ることができる」というふうに考えました。

 

ESC:なるほど。ライバルが少ない分、上に行けると考えたのですね。

 

2005年の10月に勉強を始めてから、TOEICテストを最初に受験したのはいつ頃だったのですか?

 

藤枝:最初の受験は2007年の3月でした。

 

英語の勉強を始めると決めた時点で、1年半後にTOEICを受験しようと決めていました。最初にしっかり勉強して、一気に700点を取ってTOEICは1回で卒業しようと思っていましたから。

 

ESC:1回でやめるつもりだったのですか!

 

藤枝:ただ、その初受験の結果が、550点でしてね。結果の通知の封筒が来て、誰か他の人の結果と間違えて送られてきたのではないかと思いました(笑)。

 

ESC:そのとき、想定していたスコアに到達しなかった原因は何だと思いますか?

 

藤枝リスニングのスコアが低かったことですね。

 

勉強を始めた最初の1年半は単語帳を使った勉強ばかりしていました。単語を覚えながら、わからない例文があれば文法書で調べる、というふうに勉強していたので、単語や文法にはそれなりに自信があったのですが、リスニングには苦手意識がありました。

 

学生時代から英語はどちらかというと苦手でしたし、僕の学生時代は、学校でリスニングの勉強なんてありませんでしたから。昭和時代の英語教育の犠牲者です(笑)。確か初受験のときのスコアが、リスニングが245点でリーディングが305点でした。

 

ESC:TOEICはリスニングの方がリーディングに比べて平均点が高いので、リスニングで点数が取れないのはもったいないですね。

 

藤枝:そのときの700点の壁を越えるための勉強が、今までで一番苦労しました

 

ESC:900点や満点を目指しているときよりも、700点の壁を越える方が苦労したというのは意外ですね。

 

藤枝:毎日少なくとも2時間は勉強していましたし、土日は5時間位勉強していました。ただ、700点の壁をなかなか越えられなくて、700点以上を安定して取れるようになるまでに2年くらいはかかりました。

 

ESC:700点を突破するために、どのようなことをされたのですか?

 

藤枝:自分でいろいろ考えた結果、Part 2とPart 5を集中的に解くことにしました。

 

参考書や模試を買ってきて、50セットくらいを来る日も来る日も繰り返し解いて、Part 2で1,500問、Part 5で2,000問くらいは解きました

 

ESC:Part 5を2000問ですか! Part 2とPart 5ができれば他のパートを解くための素地ができるということですね。確かに、英語の音に対しての慣れや、語彙・文法の知識などはPart 2とPart 5の練習をすることである程度完成できます。

 

藤枝:そうですね。他のパートは難しくて解ける気がしなかったので、1つ1つの文量が少ないPart 2、5をたくさん解いてトレーニングしました。

 

他にも、ある程度TOEICに慣れてきた段階で、Part 3、4の音声を何度も聞くことも行っていました。課題のリスニングを克服するためです。

 

音声を聞くといっても、問題を解くのではなく、聞こえてきた音とスクリプトの突き合わせをして、聞き取れていない音がないかの確認をしていました

 

それをしたことによって、英語を後ろから訳し上げるのではなく、英語の語順通りに、左から右に読む習慣がつきました。その結果、リーディングの勉強はまったくしていないのに、なぜかリーディングのスコアが上がるという現象が起きたりもしました(笑)。

 

ESC:やはり、音声を聞くという行為は英語学習の基本となりますよね。英文を1文1文日本語に訳し上げていくクセがついていると、どうしても読解速度が遅くなってしまいます。

 

英語の音声を聞くという行為を通して、英語を前から後ろに自然な速度で理解する習慣ができて、英語を読むスキルも身についていったということですね。

 

藤枝:そうです。そういった学習経験を通して、2009年の3月に765点を獲得しました。

 

ESC:700点の壁を越えてからは、次の壁は感じなかったのですか?

 

藤枝:苦しんで勉強したという感覚はありません。

 

765点を取ったときに900点までの地図がはっきりと見え、900点を取ったときに満点への地図が見えました

 

ESC:それはすごいですね! てっきり900点や満点を獲得する方が大変だったのかと思っていました。

 

「地図が見えた」というのは、具体的にどういうことなのでしょう?

 

藤枝:僕は記憶力が結構いい方でしたし、当時は解答速報みたいなものがネットに出ていたので、公開テスト本番で自分が「どこをどのくらい間違えているのか」を把握できていたのです。

 

それを見て、「どの勉強をどのくらいしたらいいのか」もわかりましたから、必ず900点が取れると思いました。満点に関しても、この先何十年もTOEICを受けていく中で、「いつかは990点を取れるんだろうな」という確信がありました。

 

それに、当時はTOEICブログをやっている方が結構いましてね。

 

TEX加藤先生や濵﨑潤之輔先生、八島晶先生などのブログを読んで、同世代の人が同じように満点が取れるなら、自分も取れるはずだと思いました。

 

ESC:当初は700点を取ってTOEICをやめる予定だったとのことでしたが、勉強をしていく中で、TOEICそのものが好きになっていったのですか?

 

藤枝:そうですね。自分でもTOEICブログを始めてみて、他の方と交流をすることでTOEICがどんどん楽しくなっていきました

 

それに、700点を取るためにかなりの時間を費やしていますから。プライド的に700点ではやめられなくなったというのも理由の1つですね。

 

 

700点の壁を越えた人間は必ず900点の壁も越えられる

700点の壁を越えた人間は必ず900点の壁も越えられる

 

ESC:かつての藤枝先生のように、TOEICの点数がなかなか上がらずに苦労している方がたくさんいると思うのですが、そういった方々に向けてアドバイスをいただけますか?

 

藤枝「まずは700点まで頑張ろう」ということと、「700点の壁を越えた人間は必ず900点の壁も越えられる」ということです。

 

TOEIC700点というのは、語彙や文法の基礎ができているかできていないかの、ちょうど境目の点数なのですよね。

 

英語の実力は、勉強をした時間に比例して一直線に上がっていくわけではなくて、あるとき急にボコッと上がります。

 

700点という点数は、せっかく頑張って勉強してきたのに、点数が上がる直前で挫折して勉強をやめる人が非常に多い点数なんですよ。そこを何とか踏ん張って越えてきてほしいと思っています。

 

そして、その苦しい700点の壁を乗り越えた人は、必ず900点の壁を乗り越えられます。そもそも、900点を取れない人は、700点を取る前に、400~500点くらいでとっくに挫折していますから。

 

ESC: TOEICで700点台まで実力を上げてきた人は、自分で勉強時間を確保して、英語の基礎もしっかり身につけた人ですからね。700点を取れる人は、900点を取る才能が十分にある人だという意見は非常にうなずけます。

 

藤枝:僕自身700点の壁に苦しんでいたからこそ、「700点を取れた人なら、900点は必ず取れる」ということは、多くの方に伝えたいですね。

 

ESC:ただ、そうはいっても、実際なかなか900点の壁を越えられない人もいるかと思うのですが、そういった人はどうしたらよいのでしょうか?

 

藤枝:そういう方には、少しの期間だけでいいので、勉強量をガッと増やすことをおすすめしています。

 

ESC:勉強する時間を集中的に増やすということですか?

 

藤枝:はい。「1日1時間毎日勉強しています」という真面目な人が、意外なことにスコアが上がらないのですよ。

 

真面目にコツコツやるのも大事ですけど、例えば「3カ月間だけは毎日3時間勉強する」といった感じで、少しの期間、ガッと勉強時間を集中させることが、伸び悩みを解決するコツですね。

 

ESC:先ほど藤枝先生がおっしゃっていたように、英語は勉強時間に比例して一直線で実力が上がるわけではないですからね。集中的に勉強することで、実力がグンっと伸びるようにするということですね。

 

藤枝:それと、もう1つ大切なことが、「勉強法を見直す機会を作ろう」ということです。

 

700~800点台を取得している人は、すでに自分の獲得した点数が、1つの成功体験になっているのですね。そうすると、「1度成功した方法を、なぜ変える必要があるのか!」という感じで、なかなか勉強法を見直そうとしないのです。

 

ESC:レベルが上がるにつれて勉強法を見直していかなければならないのに、一度成功してしまったがゆえに、それができなくなっているということですね。

 

藤枝:そうです。勉強法を変えるという柔軟性に欠ける人は、どうしても伸び悩んでしまいます

 

900点を目指すのであれば、誤答の選択肢がなぜ誤答になるのかを考え、丁寧に英文を隅々まで完璧に理解するなど、900点を取るためのやり方に勉強方法を変えていく必要があります。

 

ESC:レベルが上がれば上がるほど、用法がわからない単語を1つ1つ丁寧に潰す、聞き取れない音を丁寧に潰す、という地道な作業が必要なのですね。

 

藤枝:はい。TOEICに慣れている人は、なんとなく選択肢を選んで正解してしまうことも多いのですが、この「なんとなく」正解した問題を、確実に根拠を持って答えられるようにしていかないと、900点やその先の満点を取れるようにはなりません。

 

(つづきます)

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第2回では、藤枝先生の英単語学習法と今現在のTOEICの勉強法についてお届けします。

 

 

藤枝暁生先生プロフィール

藤枝暁生先生プロフィール

 

1963年東京都生まれ。1986年中央大学法学部法律学科卒。大学卒業と同時に損害保険会社に入社、現在は、SOMPOリスクマネジメントに勤務しており、企業向けのコンサルタントとして、主に自然災害のリスクアセスメントを担当。TOEIC L&Rテストは、2007年3月から100回以上の連続受験を継続中。独学で満点まで辿りつくという目標を掲げ、2014年4月に990点満点を取得。以後、数々の学習会を主催し、講師としてTOEICの学習指導を続けている。著書に『サラリーマン居酒屋放浪記』『サラリーマンのごちそう帖』(朝日新聞出版)。

  
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