「英語を勉強したいけど、金銭面や時間の都合で英会話スクールや講座に通う決心がつかない。できれば独学で勉強したい」という方は多いと思います。
迷っているなら、今は無理をせず、まずは独学で英語の勉強を始めてみましょう! 幸い、独学をサポートする教材やツールはたくさんあります。実は、スクールの中にも講座に加えてスクール外での自習を重視してサポートしているところが増えているなど、独学の時間が大切にされてきています。
ですから「独学では英語の勉強は無理」なんて思う必要はありません。初心者でも独学で英語が上達する勉強のポイントをご紹介します。
Contents
1. おすすめの英語勉強法 基本トレーニングは「聞く・声に出す・書く」
英語を勉強する目的や目標はさまざまだと思いますが、まず押さえていただきたいのが「聞いて声に出して書く」という基本のトレーニングです。
お気に入りの小説や映画がある方は将来的にはそれらを活用してもいいのですが、一般的な小説や映画はセリフが難しかったり、一文あたりが長すぎたりします。最初は音声付きで、5回程度のやり取りで完結する短めのダイアローグ(対話)形式の教材を選ぶとこのトレーニングがしやすいですよ。
自分はどちらかというとリーディングの力を伸ばしたい、という方もいらっしゃるかもしれませんが、声に出すことで、発音が確認できるだけではなく、英語の表現が頭に定着しやすくなります。具体的にどんなトレーニングをするかご紹介します。
①まず音声を聞く
内容が聞き取れなかった部分の英単語や表現を確認する(多くの教材の場合、ダイアローグと同じページ内に英単語や表現の解説がついています)
②再度音声を聞く
③登場人物の一発話ごとに音声を止め、リピーティングする
滞りなく声に出せるまで繰り返す。音声を止めないで、テキストを見ながら音声にかぶせるようにして読む登場人物になりきって声に出すと効果的です。
④慣れてきたら、テキストを見ないで音声とほぼ同時に、音声にかぶせるようにして声に出す
⑤最後に音声を一発話ごとに止め、テキストを見ないで、聞こえてくる英文をノートに書き出す
この段階で、覚えたつもりになっていた表現や英単語が本当に覚えられているか確認できます。もし音声を聞いても書けない単語や表現があれば、まずはカタカナで聞こえるままを書き出しておき、その後正しいスペリングを確認して声に出しながら書く。
簡単な対話形式の教材で①~⑥をそれぞれ1回ずつやっても、最低15分はかかります。単語や表現を確認しながら、各ステップを繰り返し行うので、1日30分程度確保しておくとこの基本トレーニングがゆとりをもってできるようになります。
2. 独学の教材選びのポイント ~日常会話やビジネスなど目的に合っているか~
独学の教材選びのポイントは、前に紹介したトレーニングが行いやすいものであること、そして会話の内容がご自身の目的に合ったものであることです。
例えば、日常会話をできるようになりたい方と留学を考えている方、ビジネスで使う英語表現を身につけたい方では、使う語彙や表現が異なります。教材が目的にあわせたシーンを想定したものであれば、声に出した表現をそのまま実際に使えるというメリットもあります。
教材を選ぶ際には、①日常英会話・ビジネス英会話など目的にあわせた教材を選ぶ②最初は対話形式の教材を選び、基本トレーニングを行い、それからほかの素材を学習に取り入れていくという2点を押さえておいてください。
②の「ほかの素材」については次に詳しくご紹介しますが、どうしても対話形式の教材では覚えられる語彙や表現が限定されてしまいます。会話で使うにはかたすぎるけれども、新聞やニュースではよく見る英語表現などもありますので、基本トレーニングに慣れてきたらほかの素材を並行して使用していくと多くの語彙や表現を身につけることができます。
3. 動画、アプリ、英字新聞の活用方法
3-1. リスニング力、スピーキング力アップ! 洋画やTEDなどの動画、アプリを活用した学習方法
英語の基本トレーニングに慣れてきたら、素材の宝庫である映画や動画を活用してみましょう。映画の場合、「映画 教材」で検索すると初心者にもおすすめの易しい英語表現が使われている映画が紹介されています。
DVDで日本語・英語の切り替えを自由にしながら観ることで「こういう表現を使うんだ!」と状況と一緒に知ることができるので、定着しやすいです。
ただ、初心者にとっては字幕表示があっても学習には少々活用しにくいと思います。どの表現も初めて知るものだった場合、覚えることが多すぎて疲れてしまうこともあると思います。
そこで、映画を素材にした教材を取り入れることをおすすめします。映画を素材にした教材は、声に出すと英語独特のリズムがつかみやすかったり、日本人の発想ではなかなか出てこないおもしろい表現をピックアップして紹介しています。これらの教材では映画の一部の場面から、さまざまな表現を効率よく学ぶことができます。「音読 映画」のキーワードで検索すると映画のおもしろい表現を素材にした教材や本が見つかりますよ。
また、勉強にある程度慣れてきたら、ぜひ動画も活用してみてください。例えば、TEDで検索するとビジネスや科学、環境問題、健康、デザインなどさまざまな分野についてのスピーチ動画がアップされています。一見難しそうですが、スピーチの内容の英文が掲載されているので、わからない表現は後で調べることもできます。
独学の弱点は、生の英語に触れる機会が少ないこと。映画や動画を活用すると同時に、実際に話す機会を積極的に設けることをおすすめします。スクールに通うほどでなくても、アプリを利用すれば、一か月単位の支払いで、ネイティブスピーカーによる発音チェックや英文添削を受けられるサービスや1レッスンごとの支払いのものもあります。
独学で学んだことを発揮する場と考えれば、モチベーションアップにもつながります。スクール通いはためらっていた方も、都度払いや一か月単位での支払いのものから気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。
3-2. 英語の新聞やアプリの英文記事で語彙力アップ~ 知っている単語は多ければ多いほどいい~
独学の場合、教材の内容によって、覚えられる語彙や表現が限定されがちです。会話で使うにはかたすぎるけれども、新聞やニュースではよく見る英語表現などもありますので、基本トレーニングに慣れてきた頃に、リーディング素材を取り入れるとより多くの語彙や表現を身につけることができます。おすすめの素材を2つご紹介します。
①英語のリーディングアプリおすすめなのは、ビジネス関係の話題に限らず、観光、エンタメ、ファッションなど気軽に読める記事が豊富なアプリです。「英語 リーディング アプリ」で検索して、比較してみてください。できれば、本文中の単語の意味を辞書をひかなくても表示してくれる機能付きのものが便利です。これなら「英語の勉強」と重く受け止めなくてもすき間時間に読むことができます。
②学習者向けの英語の新聞英語の新聞と聞くと身構えてしまう方も、学習者向けの新聞なら大丈夫。難しい単語の意味や解説は記事と同じページに掲載されていますので、調べる手間が省けます。学習者のモチベーションを上げる英作文の課題やクロスワードなどがついていることもあります。web版を活用すれば外出先でも読むことができますよ。
独学で勉強していると教材によって学ぶ内容が偏りがちです。映画や動画、アプリなどを取り入れて、生きた表現をできるだけ多く学ぶように意識するといいですよ。
4. まとめ~英語の独学で気をつけたいこと~
英語のスクールに通わなくても、独学でできることはたくさんあります。ポイントはダイアローグ形式の教材で、「聞く・声に出す・書く」の基本トレーニングを行うこと。ただし、独学では教材によって学べる表現に偏りがあることから、映画や動画、アプリなどを使ってより多くの表現を身に付けるようにしましょう。