「英会話を勉強したいけれど、外国人の友達がいるわけでもないし、英会話教室には通い続けられるか不安」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
心配ご無用です!英会話の勉強を始めるにあたって、1人ではできないなんてことはありません。
1人でもできる英会話の勉強法をご紹介します。
Contents
1. 1人で始める英会話の勉強法―独学のコツ
「本当に1人で英会話を勉強できるの?」と半信半疑の方も多いと思いますが、自信をもって「大丈夫」と言えます。何でもそうですが、まずは基本あってこそ。英会話の基本は独学で十分身につきます。
ここでは、独学で英会話の勉強を始めるときのコツを3つご紹介したいと思います。
1.1 教材は状況別ダイアローグ・フレーズが豊富なもの、身近な話題を選ぶ
1人で勉強すると、当然会話の相手をしてくれる人はいません。そこで、頼りになるのはダイアローグ(対話)形式の教材です。
自己紹介、買い物、学生生活、まち案内などさまざまな状況で会話が展開されます。教材を選ぶときは、自分にとって身近な状況設定が多く含まれているものを選ぶことをおすすめします。身近な状況設定のダイアローグ形式の教材を選べば「どんな状況でどんな表現が使えるのか」が記憶しやすいだけではなく、多くの場合、例文に何もアレンジを加えなくてもそのまま使うこともできます。
例えば同じ「手伝いましょうか」「手伝っていただけますか」の表現を学ぶにしても、次のAとBのどちらに親しみを覚えるかは人それぞれです。
A: TomとLisaは友人同士
Tom: Hi, Lisa. You have so many shopping bags. Can I carry one or two for you?
Lisa: Thanks, Tom. Can you help me carry this bag, please? I bought all the ingredients for the cake.
Tom: Oh, Christmas is coming soon!
(日本語)
Tom: やあ、Lisa。ずいぶんたくさん買い物袋を持っているね。少し運ぼうか。
Lisa: ありがとう、Tom。これ運んでもらえる? ケーキの材料を全部買ったのよ。
Tom: ああ、もうすぐクリスマスだね!
B: TomとLisaは親しい同僚
Tom: Hi, Lisa. You worked late yesterday, didn’t you?
Lisa: Yeah. Actually, I have to make presentations to a new client tomorrow.
Tom: It must be hard but rewarding. Do you want me to help you?
Lisa: Yes, please. Thank you so much. Can you check this document for any mistake?
(日本語)
Tom: やあ、Lisa。昨日遅くまで仕事してたんだろ?
Lisa: そうなの。実は、明日新しいクライアントへのプレゼンを控えていて。
Tom: それは大変だけど、やりがいあるね。何か手伝おうか?
Lisa: ええ、お願いするわ。どうもありがとう。この書類、間違いがないかチェックしてもらえるかしら?
いかがでしょうか。Aの日常生活をベースにした会話が身近に感じる人も、Bの仕事をベースにした会話が身近に感じる人もいると思います。
自分がそのまま使える確率が高そうなものを選ぶのがポイントです。そして、必ず音声付きの教材を選んでください。発音やイントネーションだけでなく、実際の会話のテンポもつかむことができます。CDでもダウンロード形式でもいいので、音声は必須です。
1.2 練習はたくさん聞いてたくさん声に出して
では、具体的にどのように教材を活用するのかというと、たくさん聞いてたくさん声に出す、これに尽きます。音声のイントネーションや発音にできるだけ近づくつもりで、リスニングと音読を繰り返します。詳しくは後でご紹介します。
1.3 知っている単語は多ければ多い方がいい
英会話の学習となると、英単語の重要さは見落としがちですが、単語は知っていれば知っているほど役に立ちます。例えば、初めて海外に行ったとき、尋ねたいことがまとまった文章として言えなくても単語さえ知っていれば、それをキーワードとして何とか質問できたという経験はよくあります。
単語は英会話学習だけでなく、リスニング、リーディング、ライティングすべての基本になります。最低限、教材に登場した英単語はマスターするのはもちろん、単語帳を用意して例文とセットで英単語を覚えるようにしましょう。
2. 初心者におすすめ!確実に英語が上達する練習の流れ
1でご紹介した「たくさん聞いてたくさん声に出す」という練習法ですが、具体的にどんな流れで進めたらいいのかわからないという方も多いと思います。声に出すと言っても、単語の意味も知らずにブツブツ音読しているのは苦痛でしかありません。ここでは基本的な練習の流れを具体的にご紹介しますので、取り入れてみてください。
2.1 リスニングで英語の発音を「つかむ」、知らない表現を確認する
まず、文章を見る前にダイアローグを聞きます。すると、何を言っているか聞きとれる部分と聞きとれない部分があると思います。
なぜ聞きとれないのか。そこで、文章を見ます。
すると、①知らない単語や表現があった、②知っている単語や表現だったけれど、自分が認識していた発音と違って聞きとれなかったなど、聞きとれなかった原因がわかるはず。
単語の意味や表現、正しい発音を確認します。特に、英語は単語と単語の音がくっついて、独特の音になることがよくあります。また、わからない文法はこの段階で確認しておきましょう。多くの教材ではポイントとなる文法の解説がついています。
2.2 「なりきり」リピーティングは上達のコツ
単語や表現の意味や発音を押さえたら、1文ずつ音声に続いて音読します(リピーティングと言います)。音声に近いイントネーションと発音を意識して繰り返します。すると、だんだん文章を目で追わなくても言えるようになってきます。
ポイントは音読していても、その会話の登場人物になりきることです。実際に自分が会話していることをイメージして音読しましょう。
2.3 語学に欠かせないシャドーイングとオーバーラッピング
文章を目で追わなくても言えるようになってきたら、シャドーイングを始めます。シャドーイングとは、音声のすぐ後を追うように音読すること。テキストは見てもいいですが、繰り返すうちにほぼ見なくても言えるようになってきます。
続いてオーバーラッピングをします。これは完全に音声にかぶせて、声に出すこと。つまり、音声と同じ速さで声に出すわけですからここまでくればほぼ表現は身についてきたと言っていいでしょう。
2.4 覚えられない単語や表現は手と口を動かして自分の体にしみこませる
リスニングからオーバーラッピングまでを行っても、やはり声を出すことをメインにしているので、初めにわからなかった単語や表現の中には身についたか不安なものもあるでしょう。それらの単語や表現は、それが使われている1文まるごと抜き出してノートに書いて、書きながら声に出して覚えます。
3. 映画やアプリも活用しよう
これまで教材の選び方と学習方法をご紹介しましたが、独学に取り入れられるものは教材だけではありません。映画やアプリも活用することで、教材だけではカバーしきれない生きた表現を知ることができます。
3.1 映画から生きた表現を学ぶ
映画が好きな方ならぜひDVDで英語の字幕を表示させながらストーリーを追うことをおすすめします。また、じっくり映画を観られない方には映画を題材にした教材を活用することをおすすめします。
3.2 アプリで単語チェックや英語記事のリーディングも
知っている単語は多ければ多いほどいい、とお伝えしましたが、対話形式の英会話の教材で登場する英単語は実は限られています。
そこで、単語帳での学習が苦手な方にもおすすめなのがゲーム感覚で単語を学べるアプリです。「english vocabulary app」で検索するといくつもヒットします。中には、英語の記事が読めて、中に登場する単語にタッチすると意味が表示されるすぐれものもあります。
4. まとめ―独学だからこそできる!確実に上達する英会話の勉強法
英会話の基本は独学で十分身につきます。身近な状況設定での会話形式の教材を選び、登場人物になりきって声に出すことが上達のコツです。そして単語は知っていれば知っているほどいいので、教材だけでなく単語帳やアプリも活用して学習しましょう。