「英語を読むのにすごく時間がかかってしまう」
「速く読めればTOEICのリーディングを時間内に解き終わるのに……」
と、お悩みのあなた。英語のリーディングは、多くの日本人が苦手なもののひとつです。
しかし実は、勉強の方法を工夫するだけで劇的にスコアがアップするってご存じですか? このページでは、私が英語読解のスピードを上げ、TOEICで985点を取った方法をお教えします。
日本人がリーディングを苦手な理由から、リーディング力をアップさせるおすすめ勉強法、教材までを大公開! リーディング力を鍛え、周りの人と差をつけて、TOEIC等の英語テスト受験対策、昇進や憧れの企業への就職といったチャンスに役立てましょう。
まずは、リーディング力を鍛えるとどのようなメリットがあるのかについて見ていきます。英語のリーディングができるようになったあなたが受ける恩恵について、まずは見ていきましょう。
Contents
1. 英語リーディング力を鍛えるメリット
リーディング力を鍛えることで、英語の基礎能力を大幅にアップさせることが可能です。
英語能力は、
①リーディング(読む)
②リスニング(聞く)
③ライティング(書く)
④スピーキング(話す)
の4技能で構成されていますが、リーディングを勉強するのには以下の3つのメリットがあります。
メリット1:勉強しやすい
英会話教室等に通わず独学で勉強する場合、リスニングと比べてリーディングの方が勉強しやすいです。理由は2つあります。
まず、リスニングで必須の音楽プレーヤーが、リーディングでは不要です。イヤホンを使ったり、音を出したりする必要がないので、外出先のちょっとしたスキマ時間に勉強しやすいですね。
そして、リスニングではネイティブスピードに耳を慣らす必要がありますが、リーディングは資料を自分のペースで読むことができます。少しずつ自分の学習の成果を実感することができますし、モチベーションアップにもつながります。
メリット2:理解力がアップ!
リーディングは、4技能の基礎となる力です。読めない文章は、当然聞き取れませんし、話すことも、書くこともできませんよね。逆にリーディングが得意になると、資格試験のスコアを大幅にアップさせることも可能です。
メリット3:英語で情報収集する力が身に付く
たくさんの情報を取捨選択する必要がある現代では、情報収集能力は不可欠です。しかし、海外のコンテンツに関する情報を日本語だけで得ることには限界があります。世界の共通語である英語のリーディング力をつけることで、英語で書かれた記事やサイトからも情報を得ることができるようになります。
リーディングを制すると英語力全体が底上げされる
上記で説明したように、これだけ重要なリーディングですが、実際は多くの人がリーディングに苦手意識を持っていますよね。TOEICのリーディングが時間内に全く解き終わらないという方も多いのではないでしょうか。
ということで、ここからは、「なぜ日本人はリーディングが苦手なのか」について説明していきます。
2. なぜ多くの人は英語リーディングが苦手なのか
「リーディングのスコアが一番低い!」と焦っているのはあなただけではありません。学生時代の英語の試験を思い出してみてください。友達と「最後までリーディングの問題を解き終わらなかった!」と言い合った記憶はありませんか?
実は、みんなリーディングが苦手なのです。では、なぜ日本人の多くはそもそもこんなにリーディングが苦手なのでしょうか?
その答えはズバリ、勉強方法に問題があります。口コミでおすすめだから、というだけの理由で参考書を買っていませんか? 自分に合っていない参考書を使い続けていても、リーディング力は上がりません。まずは自分の今のレベルに合わせて教材を選ぶことが大事です。
先ほど述べた英語の4技能のうち、「全体的なスコアはそこそこあるけど、リーディングが足を引っ張っている」あなたなら、リーディング力をつける特訓をする必要があります。
では、どのようにリーディング力をつけていけばよいのでしょうか。まずはリーディングをする上で重要となる基本的な考え方を説明します。
3. コツは、「日本語に訳さない」!
リーディング初心者が陥りがちな落とし穴といえば、逐語訳をしてしまう(=英語の単語・表現を一語一語忠実に訳す)こと。丁寧に訳すことは必ずしも悪いことではありませんが、時間があっという間になくなってしまいます。素早く長文の内容を理解し、問題を最後まで解き終わるには、時間内に問題文が理解できる読み方を身に付けましょう!
すべて日本語に訳すのは「精読」に分類され、文章の内容を完璧に理解する必要があるときに用います。精読が必要なのは、例えば、文章の推敲や誤植チェック、見落としてはならないものがあるときです。
しかし、問題文から必要な情報のみを読みとるスピード重視の試験では、この「精読」は必要ありません! 時間との戦いであるTOEICのリーディングセクションでは、この慎重さはいったん忘れましょう。
英文をいちいち訳すことなく素早く理解するには、「語順通りに意味を理解すること」がカギです。日本語と英語では語順が異なるため、長く複雑な文であるほど考え込んでしまいますよね。コツは、意味のまとまり(=チャンク)で理解することです!
例えば、次のキング牧師の有名な演説で練習してみましょう。
この例文をきれいに日本語に訳そうとするととても大変そうです。しかし、チャンク(意味のまとまり)ごとに読んでいく方法ではどうでしょうか。
意味のまとまりの見つけ方は、接続詞や関係詞に着目することです。thatを「それは、~ということです」whereを「そこでは~です」と置き換え、節ごとで区切ります。
I have a dream/that my four little children will one day live in a nation/where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character.
「私には夢があります/それは、いつか私の4人の幼い子どもたちが国に住むということです/そこでは、彼らは肌の色によってではなく人格によって判断されます。」
どうでしょうか。一見難しそうな文でも、このコツを用いることによって構造がはっきり見えてきたのではないでしょうか。
この方法を使いこなすには、練習あるのみです! スピードが重要なリーディングを練習するには、「多読」と「速読」という勉強法が重要です。次は、この2つについて説明していきます。
4. 多読と速読を鍛える!
リーディングに必要なスキルを養うには、多読と速読がおすすめです。どちらも英語教育で重要視される方法です。この「多読」と「速読」を効果的に用いることができれば、リーディング力はぐんぐん伸びていきます。
では、多読と速読とはいったいどのようなものなのでしょうか?
〈多読〉
多読は、自分のレベルに合わせた文章をなるべくたくさん読むことです。
いきなり分厚い古典を手に取ったり、反対にものすごく簡単な初心者向けテキストを使ったりするのではなく、「自分が辞書を使うことなく読めるぎりぎりレベルの文章」を選びましょう。必ずしもニュースやアカデミックなものである必要はなく、物語や小説でも構いません。
たくさんの英文を読み、英語を読むことにどんどん体を慣らしていくことが大切です。
〈速読〉
速読は読んで字のごとく、できるだけ速く文章を読むことです。先ほど紹介した「リーディングのコツ」を使いながら、短時間で英文を読む練習をしましょう。
素早く確実に意味を理解する練習を積み重ねれば、難しい英語のリーディング問題も、時間内に解けるようになってきます。
リーディングのトレーニングをするときは、この2つを駆使しましょう。私はこの方法のおかげで、英語の文章を読むスピードが速くなり、英語試験のリーディングセクションで時間が足りなくなることがなくなりました。
5. おすすめの教本
ただ、そう言われても洋書には詳しくないし、「どうやって本を選べばいいのかわからない」と思ったあなた。
安心してください。英語学習者にぴったりのシリーズをご紹介します。
おすすめ教本:Oxford Graded Readers
オックスフォード大学出版局が出している、多読に特化したOxford Graded Readersというシリーズは、読者の年齢や英語レベルに合わせて多数の本を取り揃えています。
その中でも、「Oxford Bookworms Library」シリーズは、なんと英検5級以下相当から1級レベルまでの読者に対応! 様々なジャンルの中から自分の英語レベルに合う本をすぐに見つけることができます。
Graded Readersの本は薄いので、いつでもカバンにしのばせておくことができ、忙しい社会人のあなたでも通勤時間などを読書に当てて、時間を有効活用できます。
慣れてきたら、Graded Readersから離れ、スマートフォンやタブレットなどで読める電子書籍を探したり、読書アプリをダウンロードしたりしてみましょう。また、著作権の切れた古典を集めている無料のサイトもあります。お気に入りの作家やジャンルを見つけて英語の多読を楽しみましょう。
6. まとめ
英語のリーディング力を鍛える方法、いかがでしたか?
苦手なリーディングを上達させるカギは、多読と速読です。自分の英語力に合った本を選び、毎日読み進めることがおすすめの練習方法です。
実践的なリーディング力を身に付けるのに、難しい文法の勉強や専門家による指導は必要ありません。多読と速読で、楽しみながらリーディング力を鍛えましょう!