日本人が英語を話せない3つの理由|言語的要因・心理的要因・環境的要因

「どうして英語が話せないんだろう・・・」

 

日本人なら一度は考えたことがあるかもしれません。私もそうでした。

 

「英語を話せるようになりたい」と思ってはいるけど、どうやったらいいのかわからない人も多いと思います。

 

そこで今回は、日本人が英語を話せない3つの理由を徹底解説します。

 

「英語が話せない原因」を根本から理解することで、

「英語を話せるようになるための方法」がはっきりとわかるようになります。

 

この記事では英語が話せない理由を「言語的要因」「心理的要因」「環境的要因」の3つの視点から分析しました。

 

記事の後半では、英語を話せるようになるための具体的なトレーニング方法も紹介しています。

 

この記事を読めば「英語を話せない」から「英語を話せる」にぐっと近づくはずです。

 

 

1. 日本人が英語を話せない3つの理由

 

冒頭でお伝えした通り、日本人がなぜ英語が話せないのかを以下の3つの視点から分析していきます。

【日本人が英語を話せない理由】
1.言語的要因
2.心理的要因
3.環境的要因

それでは1つずつ見ていきましょう。

 

 

1-1. 【言語的要因】英語と日本語の言語的違いが大きいから

まず大きな要因として考えられるのが、「英語と日本語の大きすぎる言語的違い」です。 

 

扱う文字が異なるのはもちろんのこと、発音、文法、表現方法等、何を比べても似ているところは見つからないと言っても過言ではありません。

 

中でも、英語を習得する上でまず始めに苦労し得るのが、語順の違い

 

日本語が「主語+目的語+動詞」の順で文章を組み立てていくのに対して、

英語は「主語+動詞+目的語」の順で文章を構成していきます。

 

以下の日本語と英語では「食べました」と ate の位置が全然違いますよね。

 

I ate a durian yesterday.

私は昨日ドリアンを食べました

 

結論を最初に述べる英語と、最後に述べる日本語では、語順が全然違うのです。

 

 

また、発音に関してみても、その違いは歴然。

 

母音の数だけで比べても、

 

日本語が5つの音を使っているのに対して、

英語は26個もの音を使い分けています。

 

例えば、「ア」という音は日本語には1つしかありませんが、英語には「ア」に相当する音が4つもあります。

 

同じカタカナの「ハット」でも、英語では hat / hut / hot という3つの単語があるのです。

「ハット」

・hat / hæt / 帽子

・hut / hʌ́t / 小屋

・hot / hɑ́t / hɔ́t / 暑い

このように、英語には日本語にはない音が多く存在します。 

 

しかし、だからと言って、日本人が英語を習得できないわけではありません。

 

大切なのは、こうした大きな違いがあることをわかった上で、適切なトレーニングを積み重ねること。

 

言語的な違いが大きいからこそ、トレーニングの仕方が重要となってくるのです。 

 

 

1-2. 【心理的要因】日本語をそのまま英語に直訳しようとしているから

英語での伝え方がわからずに調べてみたら、「なんだ、そんな言い方でいいのか」と思った経験はありませんか?

 

これは、日本語を英語に直訳しようとすることが原因で起こる、日本人が英語を話せない理由の一つです。

 

当たり前のことですが、私たち日本語話者は英語力よりも日本語力の方が高いレベルにあります。それにも関わらず、私たちは日本語を英語に訳そうとする時、同じ言語レベルで伝えがちです。それでは当然、言いたいことを伝えることはできません。 

 

また、英語と日本語の言語的違いが大きいことは先にお話した通りですが、この両言語を扱う国の文化的背景の違いを理解しているのも、英語を上手く操れるかの大切なポイントになってきます。 

 

文化が違うということは、物事の考え方や捉え方が異なります。すると当然、話し方や伝え方も違ってきます。

 

例えば、日本人が様々な場面でよく使う「よろしくお願いします」という表現。これは、私たちにとっては非常に便利なフレーズですが、英語には存在しない表現です。

 

英語で「よろしくお願いします」の気持ちを伝える場合には、シチュエーションによって伝え方を変える必要があります。 

 

初めて会う人に対して使う時の「よろしくお願いします」は、「はじめまして」の表現でよく知られている

 

Nice to meet you.
はじめまして。
=よろしくお願いいたします。

 

で気持ちを伝えます。

 

また、ビジネスの場面で一緒に仕事をする人に対して「よろしくお願いします」の気持ちを伝える場合には、「一緒にお仕事ができることを楽しみにしています」という意味の

 

I look forward to working with you.
一緒にお仕事ができることを楽しみにしています。
=よろしくお願いいたします。

 

という表現で表すことができます。 

 

この例を見て分かるように、一つの場面を切り取ってみても、文化が違えば言葉の伝え方は異なります。

 

しかし、そのことを理解せずに無理やり直訳しようとしているのでは、思ったように英語会話力は伸びていかないと考えた方がよいでしょう。 

 

 

1-3. 【環境的要因】英語を話すための教育を受けてこなかったから

日本の学校教育で英語を学んできているにも関わらず、私たち日本人が英語を話せない最大の原因は、「英語を話せるようになるための教育を受けてこなかった」ことにあります。

 

今でこそ「アクティブ・ラーニング」が注目され、学校教育においても4技能をバランス良く育てるための授業形態に変わりつつありますが、かつての英語の授業は、知識詰め込み型の教育であり、「テストや受験のためだけの英語」であったことは否めません。 

 

良く考えてみれば当たり前のことではありますが、英語を話せるようになるためには、話す練習が欠かせません。それなのに、その部分が十分でなかったことが、英語教育を受けたにも関わらず英語を話せない日本人が多くいる原因でしょう。 

 

もちろん、話せるようになるためには知識も必要です。しかし、知っているだけではいつまで経っても話せるようにはなりません。

 

会話ができるようになるためには、生きた知識に変えること、会話の練習をすることが必要不可欠なのです。

 


2. 英語を話せるようになるための方法

 

日本人が英語を話せない理由が分かったところで、ここからは「どうしたら英語を話せるようになるのか」についてお話をしていきます。

 

これから紹介する3つの方法は、先ほど述べた「言語的要因」「心理的要因」「環境的要因」をそれぞれ解決してくれます。

【英語を話せるようになるための方法】

 

1.英語の語順で理解する「英語脳」をつくる

→「言語的要因」を解決

 

2.中学生でも分かる日本語に変換する

→「心理的要因」を解決

 

3.英語を話すトレーニングをする

→「環境的要因」を解決

 

それでは1つずつ見ていきましょう。 

 

 

2-1. 英語の語順で理解する「英語脳」をつくる

<1-1. 【言語的要因】英語と日本語の言語的違いが大きいから>

 

の中でお話した通り、英語学習初心者がまず初めにぶち当たる壁が、「日本語と英語の語順の違い」です。 

 

この壁を乗り越えるためには、英語を英語の語順で理解する「英語脳」を作る必要があります。

 

これが、英語上達の第一歩になります。 ここでは、英語脳を作るためのトレーニング方法を2つご紹介いたします。 

 

 

① スラッシュリーディング

「スラッシュリーディング」とは、英文に対してスラッシュを入れながら読む勉強法のこと。

 

このトレーニング法を用いることで、「かたまりごとに頭から英文の意味を把握することができる」=「英語の語順のまま内容の理解ができる」ようになります。 

 

ここで一つ、例文を見てみましょう。 

 

I ate a durian for the first time when I went to Malaysia last summer.
去年の夏にマレーシアに行った時、私は初めてドリアンを食べました。

 

これを綺麗な日本語に訳して意味を理解しようとすると、文の後ろから前へと訳していく必要があります。 

 

そこで、頭から英文の意味を把握できるようにするために、この文にスラッシュを入れてみましょう。 

 

I ate a durian / for the first time / when I went to Malaysia / last summer.
私はドリアンを食べました / 初めて / マレーシアに行った時 / 去年の夏に
 

スラッシュごとに意味をみてみると、日本語訳としては綺麗ではありませんが、これでも意味を理解することはできますよね。 

 

大切なのは、綺麗な日本語に訳すことではなく、英語の語順で意味を瞬時に理解できるようになることですので、理解の仕方としてはこれで十分なのです。 

 

尚、スラッシュリーディングは、英文が書かれた教材であれば、どんなものでもトレーニングをすることができます。

 

初めのうちは短い文章で、慣れてきたら長文を用いてトレーニングすると良いでしょう。 

 

スラッシュリーディングについて詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

 

② 音読トレーニング

英語学習者が必ず取り入れたい勉強法の一つが、ここでご紹介する「音読トレーニング」

 

最近では、音読に特化した教材が多く販売されるほどに注目されているトレーニング方法ですが、英語の語順に慣れるための勉強法としても一役買ってくれます。 

 

そもそも音読とは、「文章を見ながら、声に出して読み上げる」練習法のこと。黙読とは違い、常に内容のイメージをしながら読み進めなければなりませんので、基本的に返り読みができません

 

つまり、英語の語順のまま内容を理解していくトレーニングになるのです。 

 

尚、音読そのものは英語のスクリプトさえあれば実践することができますが、音読によるさらなる効果を得るためには、音声を用いて音読練習することが大切。 

 

具体的には、テキストを見ながら音声に合わせて声に出して練習する「オーバーラッピング」というトレーニング方法と、テキストを見ずに音声を追いかけるようにして声に出して練習する「シャドーイング」と呼ばれるトレーニング方法の2種類があります。 

 

シャドーイングは難易度が高いので、まずはオーバーラッピングで口慣らしをし、続けてシャドーイングを行うと、スムーズにトレーニングすることができるでしょう。 

 

この2つのトレーニングを取り入れることで、リスニング力やスピーキング力の向上発音矯正等の効果も期待できます。 

 

オーバーラッピングについて詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

シャドーイングについて詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

 

2-2. 中学生でも分かる日本語に変換する

<1-2. 【心理的要因】日本語をそのまま英語に直訳しようとしているから>

 

でお話した通り、日本語で思い浮かんだことを英語に直訳して話そうとしているうちは、なかなか英会話力は伸びていきません。 

 

そこで必要となるのが、言いたいことをシンプルな表現に言い換えるトレーニング

 

イメージとしては、小学生や中学生にも伝わるような話し方ができるようになることで、この問題は解決することができます。 

 

具体的なトレーニング方法としては、「和文和訳」と呼ばれるものがおすすめ。それでは、詳しいトレーニング方法を見ていきましょう。 

 

 

① 和文和訳

和文和訳とは、「日本語をやさしい日本語に変換する」ということを意味しています。

 

和文訳(=日本語を英語に訳すこと)をする前に、

和文訳(=日本語をやさしい日本語に訳すこと)をすることで、

 

言いたいことがグンと英語で伝えられるようになります。

 

ここで、変換の仕方の具体例をいくつか見てみましょう。 

 

 

私は優柔不断です。

➡私は決断をすることが得意ではありません。

➡I’m not good at making a decision.

 

「優柔不断」を「決断することが得意ではない」と変換することで、

 

“I’m not good at ~(~することは得意ではない)”

 

という簡単な表現で伝えることができます。 

 

 

4月に入社する予定です。

➡4月から働き始めます。

➡I’m going to start working in April.

 

「入社する」を「働き始める」と言い換えれば、

 

“start working”

 

の単語2語で表現することができます。 

 

 

私の夫は転勤族です。

➡私の夫は仕事のため、たくさん引っ越しをします。

➡My husband moves a lot for his job.

 

「転勤族」ということはつまり、「よく引っ越しをする」という意味が含まれていますよね。よって、

 

“move a lot”

 

で状況を伝えることが可能です。 

 

 

例を見てわかるように、やさしい日本語に言い換えることができれば、簡単な英語で言いたいことを伝えることができます

 

今のあなたの英語力に関係なく、誰もがすぐに取り入れられるトレーニング方法ですので、ぜひ実践してみてください。 

 

 

2-3. 英語を話すトレーニングをする

<1-3. 【環境的要因】英語を話すための教育を受けてこなかったから>

 

の中で触れましたが、英会話ができるようになるためには、実際に英語を話すトレーニングをすることが欠かせません。 

 

英会話のトレーニングには、

 

①1人でもできるもの(瞬間英作文)

②人と会話練習するもの(オンライン英会話)

 

の2パターンがあります。

 

この両方を上手く組み合わせて練習を重ね、最短での英会話力上達を目指しましょう。 

 

 

① 瞬間英作文

一人でもできる英会話トレーニングとしておすすめなのが、瞬間英作文

 

その名の通り、「日本語を即座に英作文する」トレーニング方法です。 

 

やり方はとってもシンプル。日本語を見たら、それをすぐに英訳します。頭の中で完結するのではなく、必ず声に出して練習することが大切です。 

 

試しにやってみましょう。以下の日本語を3秒以内で英語にしてみてください。

 

 

「私は毎朝公園でサッカーをします」

 

 

3秒以内で言えましたか? 解答例は、

 

I play soccer in the park every morning.
私は毎朝公園でサッカーをします。
 

です。

 

読めば誰でもわかる簡単な英語でも、瞬発的に英語に直すのは難しいですよね。

 

このトレーニングの目的は、知っている知識を、生きた知識に変えていくこと。実際に自分で文章を組み立ててみることで、本当にその単語の使い方や文構造を理解しているかを確認することができます。 

 

また、「瞬時に」変換するトレーニングを積み重ねれば、実際の会話でもテンポ良く話すことができるようになります。 

 

 

② オンライン英会話

瞬間英作文トレーニングで少し自信がついてきたら、実際に人と会話をする練習も取り入れていきましょう。 

 

最も手軽に英会話の練習をする手段としておすすめなのが、オンライン英会話

 

いつでもどこでも受講ができ、通学型の英会話スクールに比べても比較的安い価格でレッスンを受けることが可能です。その気になれば、毎日でも英会話の練習をすることもできます。 

 

また、毎回先生を自分で選べるのも、オンライン英会話の魅力のひとつ。様々な人との会話練習を積み重ねることで、あなたの会話や表現の幅もグンと広がっていくでしょう。

 

オンライン英会話は、日本人が英語を話せない最大の原因であるアウトプット力不足を補ってくれる強力なツールです。効果的に活用し、英語を話せるようになるトレーニングを積みましょう。

 

オンライン英会話について詳しく知りたい方はこちら↓↓

 

 

3. まとめ

以上の内容をまとめると、日本人が英語を話せない理由は以下の3つでした。

【英語を話せない理由】

1.【言語的要因】英語と日本語の言語的違いが大きいから

2.【心理的要因】日本語をそのまま英語に直訳しようとしているから

3.【環境的要因】英語を話すための教育を受けてこなかったから

 

そして、これら3つを解決する具体的なトレーニング方法をそれぞれ紹介しました。

【英語を話せるようになるための方法】

 

1.英語の語順で理解する「英語脳」をつくる

→ スラッシュリーディング

→ 音読トレーニング

 

2.中学生でも分かる日本語に変換する

→ 和文和訳

 

3.英語を話すトレーニングをする

→ 瞬間英作文

→ オンライン英会話

 

大切なのは、正しく原因を理解し、正しいトレーニングを積み重ねること。

 

それさえできれば、日本人であっても、日本にいながらでも、諸外国の人々に劣らず英語力を伸ばすことは十分に可能なのです。 

 

今回お話した原因を理解した上で、ご紹介したトレーニング方法を、ぜひ日頃の英語学習に取り入れてみてくださいね。

 

 

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