ビジネス英語を勉強したいと考えている方の中には「ビジネス英語に文法は必要?」「必要ならどうやって勉強すればいいの?」そんな悩みを持つ方がいると思います。
結論から言えば、ビジネス英語を勉強するときも文法の学習はすべきです。なぜなら、文法知識がないと勉強の効率が落ちますし、表現の幅も広がっていかないからです。中学レベルの必要最低限の英文法を押さえることで、スピーチや電話、メールなどで使えるビジネス英語表現を使えるようになります。
この記事では、ビジネス英語に文法知識が必要な理由を解説し、学習法とおすすめテキストをご紹介します。これから仕事で英語を活かしたい方や海外で仕事をする予定のある方は、ぜひ参考にして学習を始めてみてください!
Contents
1. ビジネス英語に文法知識が必要な理由
ビジネス英語を勉強するときに文法知識が必要な理由は主にこの3つ。
・学習効率がアップする
・表現の幅が広がる
・コミュニケーションがスムーズになる
それではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1. 学習効率がアップする
文法知識があることで、英語学習全体の効率がアップします。文法知識が抜けていると、テキストの解説を見たときに理解するまでに時間がかかりますし、文法用語が出てくるたびにいちいち調べていたら集中力も保てません。
例えば、リーディングの勉強をしているときに、関係代名詞が分かっていないと、「なんで文の途中に疑問詞が出てくるのだろう?」とか「文に2つの動詞が出てきて、どう訳せばいいのか分からない」などスムーズに読んでいくことができません。
逆に文法の理解があれば、難しい英文を読む際も単語のチェックだけをすれば意味がわかるので、サクサク学習していくことができます。これはリスニングやスピーキング、ライティングも同様。
そのため、問題演習や単語学習よりも、文法の勉強から始めることが、英語上達への近道となります。
1-2. 表現の幅が広がる
文法力があると表現の幅が広がります。文法知識が豊富であれば、言いたいことをより細かく説明できるようになるからです。
例えば、「He is my father.(彼は私の父です)」という文も、関係代名詞の知識があれば「He is my father who is very kind.(彼はとても優しい私の父です)」となり、「とても優しい」という情報を付け加えることができました。
このように文法の理解があることで、伝えたいことをより詳しく相手に届けられます。表現の幅を広げるためにも文法の学習は欠かせません。
1-3. コミュニケーションがスムーズになる
コミュニケーションにも文法は大きく関わっています。会話の中ではさまざまな文法知識が使われ、知識がないと相手の言いたいことが理解できなかったり、見当違いの返答をしてしまったりという事態が起こります。
例えば、相手が「It was he that made the project a success.(彼がそのプロジェクトを成功させた)」と言ってきた場合、相手が強調しているのはどの情報でしょうか?
これは強調構文を使った表現で、話し手は「彼」を強調しています。この文法が理解できていれば、返答には「彼」に関連した質問や返答をすべきですよね。
このように文法が分かっていれば相手の発言の意図が理解でき、コミュニケーションがスムーズに進みます。
2. ビジネスマンにおすすめの文法学習法
それではどのように文法を学習していけばいいのでしょうか?
おすすめの学習法が以下の3ステップ。
・基礎文法を押さえる
・多読
・自分の文法が正しいかチェックしてもらう
それぞれ詳しく解説していきますね。
2-1. 基礎文法を押さえる
文法を学ぶときは、まずは中学生が習う基礎文法を学びましょう。中学生の学習内容には英語のほとんどの文法事項が含まれていますし、基礎力が身につけば、あとはたくさんの文章に触れるだけで、どんどん英語力が強化されていきます。
おすすめはまず、中学生向けの問題集をやってみること。解いた後に忘れてしまった箇所を重点的に学習していきましょう。
大人であればある程度の英語力はあると思うので、全て最初からやるのは非効率。理解できていない文法事項だけをさらっと復習しましょう。
2-2. 多読
文法の基礎力が身についたら、次はたくさんの英文をインプットしましょう。多読をすることで文法の知識がより深まり、理解が足りない文法事項が発見できるうえに、英語を読むためのリズムが身につきます。
文法のことを考えながらスムーズな会話はできません。たくさんの英文をインプットすることで、意識せずとも正しい文法で英語を話せるようになることを目指します。
多読の題材は何でもOKですが、自分のレベルにあったものがベスト。英語初心者の方なら子供向けの物語から始めてもいいかもしれません。
しかし、ある程度文章が順番通りにスラスラ読めるのであれば、どんどん教材の英語レベルを上げていきましょう。ビジネス英語をいち早く上達させたいなら、英訳された日本のニュース記事やTOEICのリーディング問題もおすすめです。
2-3. 自分の文法が正しいかチェックしてもらう
インプットに慣れてきたら、徐々にアウトプットに移行して、自分の文法が合っているのか確認してもらいましょう。
実際、自分が話している英語が正しいかどうかは自分では気づかないことが多いので、理解していると思っていても、実は間違えているなんてことはよくあります。そのため、他の誰かに英語を聞いてもらい、間違っている場合は訂正してもらう必要があります。
おすすめはオンライン英会話。自宅にいながらでも会話ができますし、現在は講師のレベルも高まってきているので、通学式の英会話スクールと比べても遜色ない質の高いレッスンが受けられます。レッスンの中で自分の英語を聞いてもらい、指摘された箇所はメモをしておきましょう。
多読をしながらチェックを繰り返すことで、使える文法知識が身についていきますよ。
3. ビジネス英語に必要な文法知識が身につく教材+アプリ!
文法を学ぶのにおすすめのテキストが
・『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』
・『一億人の英文法』
・『ロイヤル英文法』
・『ビジネス英語を磨く 英文法』
こちらの4冊です。またおすすめのアプリとして「スタディサプリENGLISH」もご紹介します。
3-1. 『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』(東進ブックス)
引用:http://www.toshin.com/sp/books/book.php?id=9230
『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』は基礎から文法をやり直したい方におすすめのテキスト。中学英語レベルの教材なので、英語が苦手な方でも取り組みやすい内容となっています。
各章の後に練習問題が付いているのが嬉しいポイント。講義のパートを読んだら問題を解いて、理解できているかチェックしていきましょう。テキストと連動したアプリもあるので、スキマ時間でサクッと学習することも可能です。
3-2. 『一億人の英文法』(東進ブックス)
引用:https://www.toshin.com/books/archives/2011/09/post_205.html
『一億人の英文法』はより詳しく文法を学びたい方におすすめ。高校生が学ぶ大学受験レベルの文法事項が学べます。
受験英語といっても本書は話すための英語の習得を目標としているので、スピーキング力も身につけられる1冊です。豊富なイラストが用いられていることも特徴のひとつ。言葉の説明よりも絵で理解することで、理屈よりも感覚的に知識を身につけることができます。
また、ネイティブが使う表現も紹介されているので、より実践的な英語を学習できるテキストです。
3-3. 『ロイヤル英文法』(旺文社)
引用:https://www.obunsha.co.jp/product/detail/031278
情報量で選ぶなら『ロイヤル英文法』。文法学習本として非常に有名な書籍で、辞書のように使える教材です。
こちらは多読をしているときに役立ちます。慣れない文法や語法が出てきたらこの教材で調べることで、より深い知識が習得可能です。
また、数ページに渡ってまとめられている慣用会話表現300選は、ほかの文法書にはない汎用性のある例文ばかりです。やや上級者向けになりますが、より深く文法知識を身につけたい方におすすめしたい1冊です。
3-4. 『ビジネス英語を磨く 英文法』(Z会)
引用:https://www.zkai.co.jp/books/dynjv/Bs0201001!open?ID=5265
ビジネス英語向けの文法書なら『ビジネス英語を磨く 英文法』がおすすめです。文法の解説にはビジネスシーンで使える例文とその和訳を掲載されており、使うための文法力が身につきます。
また、ビジネスパーソンに向けたアドバイスも豊富に収録。ビジネスシーンで気をつけたい表現や日本人には理解しづらいニュアンスの違いまで詳しく解説されています。
キーフレーズ検索で実用的な例文を見つけることも可能。ビジネスに特化した内容を網羅したテキストです。
3-5. アプリ:スタディサプリENGLISH
引用:https://eigosapuri.jp/
アプリで英語を学習したい方には「スタディサプリENGLISH」がおすすめ。アプリなら通勤中でも学習できますし、音声も聞けるので幅広い学習が可能です。特にこのアプリは文法のレッスンも豊富で、短い時間で重要な表現や文法事項が学べます。
また、「ビジネス英語コース」も用意されているので、ビジネス英語を集中的に学習したい方に最適。月額1,980円(税抜)から利用できます。テキストの学習が続かないという方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
4. まとめ
ビジネス英語であっても文法の学習は必要です。勉強の効率が向上するのに加え、表現の幅とコミュニケーション力も上げられるので、手を抜かずに取り組むことが大切です。
英語初心者の方であれば、まずは中学生向けの教材を使って、どれくらい文法を理解しているのかチェックしてみてください。