TOEICのリーディングセクションの中でも難易度が高いと言われているのが、Pat 7の長文読解です。高得点を目指すのであればぜひ対策したいパートですよね。
「長文でいつも時間が足りない…どう対策すればいいの?」
「Part 7の解き方のコツを知りたい!」
という方のために、今回はTOEIC Part 7の長文読解の対応策&勉強方法をご紹介します!
Contents
1.TOEIC Part 7の基本情報&全体的な解き方
まずはPart 7の基礎的な情報をおさらいしましょう。
1-1. Part 7の問題構成
Part 7は長文読解問題で、様々な文章(チャットやメール、広告など)を読んで、設問に解答します。
問題数は54問と、リーディングセクションの半分以上を占めています。また、Part 7では、大きく分けて2種類の問題が出題されます。
【Part 7で出題される問題形式】
・1つの文章(シングルパッセージ)に関する問題:29問
・複数の文書(ダブルパッセージ・トリプルパッセージ)に関する問題:25問
1-2. Part 7を解答する際の注意点
Part 7に取り組む際には、以下の点に注意するようにして下さい。
①文書の種類を把握しておく
文書を読む前に、まずは文書の上に書かれてある指示文(”Questions 147-148 refer to the following notice”といった英文)に目を通して、これから読む文書の種類を把握します。
文の種類を知らずに読み始めても内容が掴みにくいので、必ず確かめてから問題文を読み始めましょう。
②時間には最大の注意を払う
TOEICのリーディングセクションはとにかく時間との戦いです。解答時間は75分間ですが、すべての問題に解答する場合は以下の時間配分が目安となります。
Part 5(30問):10分
Part 6(16問):10分
Part 7(54問):55分
Part 7の解答時間が50分以下になると、最後まで問題を解けない可能性があります。しかし初心者の人は、NOT問題などの解答に時間の掛かる問題は解かずに次へ進む方がよいでしょう。
2. 長文読解力を独学でアップするための学習法とコツ
長文読解を苦手としている人も多いでしょうが、正しい対策法を身につければ、長文パートで高得点を上げることができます。ここでは長文対策に効果的な勉強方法をご紹介します。
2-1. 比較的長い英文に慣れる
まずは長文への耐性を獲得することが大切です。短い文章だけ読んでいても、長文読解に必要な理解力や忍耐力はなかなか身につきません。
無理のない、自分の英語レベルに合った教材から徐々に慣れていくと良いでしょう。教材は市販のテキストや洋書などでも構いません。まずは「興味が持てるもの」から始めてみましょう。
また、知らない単語が出てきたら、「読み飛ばさず意味を調べる」という癖をつけることも効果的です!
【長文に慣れるポイント】
・自分のレベルに合った教材を選ぶ
・洋書や参考書など、興味の持てるものから始める
・語彙力強化も忘れずに!
2-2. 速読の前に精読をしっかり行う
「Part7は読むスピードが大事だから、速読をたくさんやろう!」と考える学習者は多いですが、まずは精読できちんと英文が読めるようになることが大事です。
英文が1文1文正確に読めるようになってきたら、速読を行うようにするとよいでしょう。
【学習の手順】
①精読:まずはじっくり時間を気にせず長文に取り組みます。単語は丁寧に意味を調べ、文構造も理解するようにします。
↓
②速読:スピードを重視した読み方にシフトしていきます。意味の理解も意識しながら、Part 7で時間切れにならない速さ・集中力を身につけましょう。
何度受験してもPat 7の長文が苦手な人は、基礎力の部分で躓いてしまっている可能性があります。上記手順を実践し、どんな問題にも対応できる読解力を獲得しましょう!
2-3. 音読も取り入れてより効果的な対策を
「Listeningじゃないのに音読?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、長文読解にも音読は効果的です。声に出して文を読むことで、文章の内容や文法を再チェックすることができます。
また、声に出した方が記憶に残りやすいため、黙って勉強するよりも定着率がグッとアップしますよ!
【音読を行う際のポイント】
・文章の流れを意識して読む
・単語や文法を確認しながら読む
・発音の分からない単語はその場でチェックする
2-3. 文書の展開パターンを知っておく
Part 7で登場する文書には
・お知らせ(道路工事の告知、社内システムの変更など)
・メール(イベントスケジュール変更、研修のお知らせなど)
・記事(企業の合併について、店の移転について、など)
など、様々な種類の文書が出題されます。
Part 7の対策として、各文書の展開パターンを知っておくことがポイントです。
例えば求人広告なら、「求人職種の紹介→業務内容・応募資格→応募方法」のような流れで文章が展開されることが多いです。
こうした展開パターンを知ってくことで、初見の文章でもスムーズに読み進めることができ、また設問の解答根拠も探しやすくなるため、Part 7の解答スピードを上げることができます。
3. TOEIC Part 7の問題形式別おすすめ対策法
ここからはPart 7のシングルパッセージとダブル・トリプルパッセージに分けて、それぞれの具体的な対策法についてご紹介していきます。
3-1. シングルパッセージの対策方法
まずはシングルパッセージ(29問)です。1つの文章につき、2~4つの設問へ解答していきます。
【シングルパッセージの対策法】
①情報量が少ないからこそ精読を文章が1つなので、必要な情報量も少ないのが特徴です。中には簡素的な広告やクーポン系の文章もあります。特に前半は簡単な問題が多いですが、解答のヒントを読み飛ばさないようにしっかり頭から文書を読むようにしましょう。
②答えは本文に散らばっている後半になると、1つの文章につき4つの設問が出てきます。この場合、「設問と本文中の答えは登場順が同じ」ことが多いです。また、答えになりそうな箇所は本文でも散らばった場所にあることが多いので、前半・中盤・後半に分けて読みこむことも大切です。
3-2. ダブル・トリプルパッセージの対策方法
次に複数のパッセージへ(25問)の対策です。関連する2~3の文章に対し、5つの設問が用意されています。
【ダブル・トリプルパッセージの対策法】
①文章間の情報をリンクさせて解く複数の文書は互いに関連しています。1つずつ独立したものではなく、「ストーリー性のある集合体」として常に意識しましょう。本番同様の形式の練習問題を解く時に、映像として頭の中で具体的な場面を想像する練習をすると効果的です。
②研修のスケジュールや注文品の一覧など、表形式になっているものが文書で登場することがあります。細かく内容を確認すると時間が掛かってしまうため、文書を読み進めるときは表はざっと目を通すようにしましょう。
「どんな内容がどの位置に書かれているか」をだいたい把握する程度で構いません。設問を読んで表の内容が解答のヒントになりそうだと判断したときに、細かく見るようにすれば、解答時間を効果的に短縮することができます。
4. TOEIC Part 7対策のおすすめ教材
最後に、TOEIC長文読解におすすめの教材をご紹介します。習熟度別にご紹介するので、現在の自分のレベルに合ったものを参考にしてください!
4-1. 【初級~中級者向け】おすすめ参考書3選
① 『公式TOEIC Listening & Reading 問題集6』(国際ビジネスコミュニケーション協会)引用:https://www.iibc-global.org/toeic/support/prep/lr_ud_06/pr.html
まずは公式問題集で本番のテスト形式に慣れましょう。全てのパートが収録されているため、Part 7だけでなく、「TOEICに慣れる」ためにぜひ手に取ってほしい一冊です。
②『TOEIC L&R TEST 初心者特急パート7』(朝日新聞出版)
引用:https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=21593
ランキングでも常に上位の特急シリーズです。Part 7対策を行いたい初心者に向けた一冊で、丁寧な説明がポイントです。
③『TOEIC L&R TEST 読解 特急2 スピード強化編』(朝日新聞出版)
引用:https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=19734
上記と同じ特急シリーズです。少し学習が進んだ人向けの一冊です。「Part 7をスピード解答するにはどうしたら良いか?」という受験者の悩みを解決してくれる内容になっています。
4-2. 【中級~上級者向け】おすすめ参考書3選
①『TOEIC®テスト 新形式精選模試 リーディング』(ジャパンタイムズ)
引用:http://bookclub2.japantimes.co.jp/title/TOEIC%ef%bc%88%ef%bc%b2%ef%bc%89テスト%e3%80%80新形式精選模試%e3%80%80リーディング
TOEICリーディング問題に特化した本です。リーディングセクション100問×5回の模試で、本番形式の問題に慣れることができます。問題の難易度も高めなので、上級者でもやり応えのある一冊です。
②『TOEIC L&R TEST 読解 特急5 ダブルパッセージ編』(朝日新聞出版)
引用:https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=19735
おなじみの特急シリーズには、中~上級者でも効果的な良書が揃っています。本書はPart 7のダブルパッセージに焦点を当てているので、「複数の文章問題が苦手…」という人にピッタリです。
③『TOEIC L&Rテスト 990点攻略 改訂版』(旺文社)
引用:https://www.obunsha.co.jp/product/detail/094600
Part 7の完全攻略を目指し、990点満点を達成したい上級者に使ってほしい一冊です。各パートに990点獲得のためのポイントや対策法が記載されており、総合力を高めることができます。別冊で総仕上げの模試もついているので、本番前の実力チェックもばっちりです!
5. まとめ
TOEICの長文は、コツをつかめば一気に得点アップを狙える大切なパートです。効果的な対策を実施して、目標スコアを獲得しましょう!