海外旅行に出かける前になると、急に英会話の本に目を通したくなりますよね? せっかくの海外旅行を思い切り楽しむためには、英語で聞いたり話したりできたほうがいいに決まっています。
でも、海外旅行で使えそうな英語表現を覚えたはずなのに、いざというときに口から出てこないことって、ありませんか?
この記事では、海外旅行に向けて英会話を学習するときのポイントと、覚えておきたい便利な基本フレーズ8選をご紹介します。
Contents
1. 海外旅行前の英会話学習で覚えておきたいポイント
海外旅行で使えそうな英語表現をあらかじめ学習したはずなのに、いざというときに口から出てこないのは、なぜでしょうか?
主に、次のような原因が考えられます。
① 覚えたつもりになっていただけだから
② ネイティブのナチュラルスピードの英語に耳が慣れていないから
③ 旅行先で話されている英語が語学教材の英語とは違うから
④ 目で見て覚えただけで、音声を聞いたり声に出して読んだりしていないから
⑤ 場面ごとの定型フレーズは覚えたものの、応用・展開ができないから
それぞれ、どう対策したらよいのか、ポイントを見ていきましょう。
①は、記憶できていないことが問題なので、学習方法を工夫したり学習回数を増やしたりすることで改善できるでしょう。
②や③は、リスニング対策がカギとなります。英会話の本を読むだけでなく、CDやダウンロード、動画などで音声が聞ける教材を使うとよいでしょう。初歩的な教材だと聞き取りやすいスピードの音声しかないかもしれませんが、ナチュラルスピードで読まれた英語も聞いて耳を慣らしておくのも忘れずに。また、日本の英語教材はアメリカ英語を扱っていることがほとんどです。もしイギリスやオーストラリア、あるいはそれ以外の国や地域に行く場合は、現地で話されている英語の特徴やクセを知っておくのもよいでしょう。
④は、主にスピーキングの問題です。読んで理解することも大切ですが、海外旅行先では、英語で聞いたらすぐに英語で答えなければなりません。Would you like some tea?と聞かれたら、Yes, please.やNo, thank you.などと答えればいいと知っているだけではダメで、反射的に口から出てこないとダメなのです。英会話の本などに載っている対話例の音声を利用して、聞いたり答えたりする訓練をしておくと効果的です。特に、実際に声に出して繰り返し言ってみることが重要ですよ。
最後に⑤は、英会話本の使い方を変えてみることをおすすめします。海外旅行用の英会話本の多くは、「飛行機・入国審査」「移動」「ホテル」「レストラン」「観光」「買い物」などの場面ごとに知っておくと便利な語句をまとめてあります。でも、英語にあまり自信がない旅行者の場合は特に、それほどいろんなことを英語で言うわけではないはずです。場面ごとの語彙集として辞書的に参照することにして、旅行前には機能ごとの基本表現を言えるように練習しておくとよいでしょう。次の「海外旅行で役立つ基本の英語フレーズ8選」も参考にしてみてくださいね。
2. 海外旅行で役立つ基本の英会話フレーズ8選
海外旅行で役立つ英会話フレーズ8選を次にご紹介します。
2.1 ~, please.「~をお願いします」
何かを頼んだり自分の希望を伝えたりするときに万能なのが、~, please.です。いくつか例を見てみましょう。
<機内で>
You: Fish, please. 「魚をお願いします」
<ホテルで>
You: Good morning. Check out, please. 「おはようございます。チェックアウトをお願いします」
<タクシーで>
You: Central Station, please. 「中央駅までお願いします」
頼みたいもの(こと)や自分の希望を表す語句にpleaseを加えるだけなので、直感的に口から出てくる英会話フレーズです。相手が言ったことを聞き取るだけで精一杯、自分の言いたいことをあれこれ考える余裕がないときでも、これなら大丈夫ですね。
いろいろな場面で使えるのは便利ですが、この~, please.という表現、伝えたいことは伝わるものの少し丁寧さに欠ける英会話表現だという点を心に留めておきましょう。
上記の例をより丁寧な英会話表現にすると、それぞれI’ll have fish, please.、I’d like to check out, please.、Could you take me to Central Station, please?などとなります。
2.2 Excuse me.「すみません」「失礼ですが」
言わずと知れた基本フレーズですが、いろいろな場面で使えることをおさらいしておくとよいでしょう。
・知らない人に声を掛けるとき
Excuse me, but that’s my seat.「すみません、そこは私の席です」
Excuse me, do you have a smaller size?「すみません、これより小さいサイズはありますか」
・相手の言ったことを聞き返すとき
・人にぶつかったときや通してほしいとき
Excuse me, coming through.「すみません、通ります」
・会話中に電話がかかってくるなどして中座したいとき
2.3 Can I have ~, please?「~をいただけますか?」
欲しいものがあって注文したり相手に頼んだりするときに使う英会話フレーズです。より丁寧な言い方としては、May I have ~?やCould I have~?があります。レストラン以外の場所でも使えて応用が利くので、言えるようにしておくとスマートですね。
<機内で>
<レストランで>
<観光案内所で>
2.4 Do you have ~?「~はありますか?」
欲しいものの有無を尋ねたり、知りたい情報を聞き出したりするときの表現です。
<買い物で>
Do you have size 6?「サイズ6はありますか?」
<レストランで>
Do you have any local specialties?「地元料理はありますか」
<ホテルで>
Do you have a non-smoking room?「禁煙の部屋はありますか」
Do you have a hair drier that I can borrow?「お借りできるドライヤーはありますか」
「~」に入れる語句はオンライン辞書などで調べればいいので、いろいろな場面で使えますね。
2.5 May I ~?「~してもいいですか?」
許可を求めるときに使う基本の英会話フレーズです。Can I ~?と同じように使えますが、より丁寧な表現です。Could I ~?と同様、見知らぬ相手に対して使っても失礼にならないので、海外旅行ではぜひ言えるようにしておきたいですね。
状況的に何の許可を求めているのかが明らかな場合は、May I?とだけ言えば伝わります。
例えば、機内で後ろの席の人にMay I?と言えば、May I recline my seat?を省略している、つまり、「(座席を倒しても)いいですか?」という意味だとわかりますね。
<機内で>
May I have a blanket?「毛布(ひざ掛け)をもらえますか」
<ホテルで>
May I have a receipt?「領収証をいただけますか」
2.6 Could you ~?「~していただけますか?」
旅行中、困ったことがあって周りの人に対して、相手に何かをしてほしいときに使う基本の英会話フレーズです。
<ホテルで>
<観光地で>
<困ったときに>
Could you call a doctor? I’m not feeling well.「お医者さんを呼んでいただけますか? 体の具合が悪いのです」
Could you please hurry up?(タクシーで)「急いでもらえませんか」
2.7 How much is ~?「~はいくらですか?」
日本と通貨単位や物価が違うので、金額はきちんと確認したいですよね? ひとことHow much?やHow much is it?と尋ねれば、相手も金額を答えてくれるでしょう。
How much is a single room for two nights?「シングルで2泊はいくらになりますか」
海外旅行で覚えておきたいのは、タクシーに乗ったときにも運賃を尋ねる点です。
Driver: It’ll be thirty dollars.「30ドルです」
英語で数字を正しく聞き取ったり、日本円に換算したりすることができるようにもしておきたいですね。
2.8 Where is ~?「~はどこですか?」
場所を尋ねる表現です。観光地図やガイドブックなどがあれば、わざわざ英語で尋ねる必要はないのではと考えるかもしれませんが、旅行先では意外と出番のある英会話表現です。
例えば、レストランなどでトイレの場所がわかりにくかったり、空港や駅で急いでいるのに場所がわからなかったりすることがあります。
Where is the boarding gate for my flight?「私の乗る便の搭乗口はどこですか?」
より丁寧に聞く場合には、I’m looking for ~.、Where can I find ~?、Could you tell me where ~ is?などの表現があります。
3. 終わりに~英語をどの程度使えるか試そう!~
いかがでしたか?
海外旅行で実際に使ってみた体験を伴う英会話表現は、記憶に残りやすいはずです。せっかくの機会なので、事前に少し練習して使ってみてくださいね。
Enjoy your trip!