英語を話せるようになりたいと思いながら、「何から手をつけていいか、どんな教材を使えばいいかわからない…」と悩んでいる英語初心者の方は少なくはないでしょう。
「英会話上達=とりあえず英会話スクールに通う」と思いがちな人もいるかもしれません。実際に英語を話す機会を持てますから、決して悪い選択肢というわけではありません。
しかし、英語学習の初心者の場合、いくら英会話を実践する場所があったとしても、文法と語彙力といった基本がともなっていないと、思うように効果を上げることは難しいのです。
そのため、実際に英会話を始める前に、初心者の方はまず独学用の教材で基礎を身に付けておくことをおすすめします。
この記事では、初心者におすすめしたい英会話上達のための勉強法と教材をご紹介します。
自分に合った教材を使うのが何より大切ですから、ここで紹介しているものを参考にしつつ、初心者向けのものの中から、気に入った教材を見つけましょう。
Contents
1. 英語学習のモチベーションを維持するには
せっかく英会話の勉強を始めても、残念ながら挫折してしまう人も多いものです。
モチベーションを維持して学習を継続するために、以下のポイントを意識してみてください。
1-1. 目標をもつ
英会話の学習をする目的は人それぞれでしょうが、まずは具体的な目標を設定しましょう。
「英語を話せるようになりたい」という漠然とした目標のままだと、どんな勉強をすればよいのか把握しづらくなってしまいます。
「海外旅行で使える日常英会話を学びたい」、「英語での電話応対ができるようにビジネス英語を身につけたい」など自分が思う身近なものでOKです!
目指すべきゴールがあると、それを達成するための具体的かつ効果的な学習計画がたてられます。また、学習を継続するモチベーションにもなります。
1-2. 無理のないレベルからはじめる
目標を設定してから学習計画をたてるわけですが、高いレベルの教材からはじめないようにしましょう。
いきなり難しい教材に取り組んでも理解が追い付きません。例えば、洋画や海外ドラマを勉強のために見たところで、ある程度のリスニング力がなければ、全く聞き取ることができず、学習に役立てるのは厳しいでしょう。
言語の習得は少しづつステップアップしていくもの。途中で挫折することがないよう、まずは簡単で無理のないレベルからスタートするのが大事です。
「英語 やり直し」などのキーワードで検索すると、久しぶりに英語を勉強する大人の方向けの勉強法やテキストを探すのに便利ですので、参考にしてみてください。
1-3. 習慣作り
英語力を伸ばすには、なるべく習慣的に英語に触れるのが望ましいです。
しかし、「続ける」という行動は、とてもシンプルなことですが、これが意外と大変なときもあるものです。
仕事、学業、家のことなどで忙しい毎日を送る方は、「今日は英語学習をする気分ではない」というときもあるかもしれませんよね。
「1日〇時間勉強する!」という目標設定をするのもいいですが、あまり真剣にやろうとすると、挫折しがちです。
学習時間は短くてもかまいませんから、続けるということに焦点をあててみましょう。
例えば、忙しいときは、TwitterなどのSNSで、「英語学習用のアカウントが紹介する会話フレーズを隙間時間にチェックするだけでもOK」というように考えてみましょう!こうしたちょっとしたものでもよいので、英語に触れる習慣を作っておけば、無理なく学習を続けられます。
毎日2,3分でもよいので、まずは英語に触れるようにしてみましょう。
2. 自習学習でインプット
英語は、日本語とは大きく性質が異なる言語。
語順の違い、単数扱いと複数扱い、冠詞など、英語特有の要素はたくさんありますので、上達のためには文法の理解は必要です。
また、英語のフレーズや文章をたくさん聞き、自分でも音読してみるといったインプットも、英会話上達には欠かせない要素です。
2-1. 最低限の文法
英会話の学習をする際、基礎的な文法が身に付いているかどうかで上達のスピードは大きく異なります。
例えば、覚えたフレーズを応用させて別の場面で使ったりする際に、文法がわからなければ適切に応用させることができません。
もちろん、大学受験で問われるような細かい文法までは必要ありません。
中学英語で登場する基礎的な文法項目さえ押さえれば、英会話には十分役立ちますから、その範囲だけでも練習しておきましょう。
とはいえ、学生時代英語が苦手だった人は特に、文法に対して退屈なイメージを持たれているかもしれません。
それはおそらく、学んでいても面白くないようなやり方で教わっていたからです。
『基本にカエル英語の本 英文法入門』(スリーエーネットワーク)のように、イラストを使ったり解説を丁寧にじっくり行うことで、初心者の方でも抵抗なく英文法を復習できるテキストもありますから、ぜひ苦手意識を持ち過ぎずに楽しく挑戦してみてください。
慣れてきたら、高校入試用などの文法問題集を解いてみるのもよいでしょう。実際に解いてみると、自分の苦手分野がわかりやすくなります。
2-2. 単語・熟語・文章
英単語を覚える際は、それ単体で覚えるというより、フレーズで覚えることを意識しましょう。
例えば、「remind(~を思い出させる)」という単語は、「remind A of B(AにBのことを思い出させる)」という熟語として使われます。
また、文章では、「You remind me of your mother.(あなたを見ているとあなたのお母さんを思い出します。)」となります。
単に「remind(~を思い出させる)」だけで覚えていては、「思い出すものをofの後ろに入れる」といった、実際に使う上での重要点がわからなくなってしまいますよね。
このように、単語は熟語・文章とセットで習得したほうが実際の使いかたが身につき、理解度も深まります。
2-3. 音読
単語やフレーズは、実際に声に出して音読してみましょう。
まずは、英会話本の音声CDや音声ダウンロードサービスを使って、正しい発音やアクセントを何度も聞いてみましょう。
電話をかけるシーンであったり、レストランのお店での一コマであったり、身近でシンプルな会話からはじめることをおすすめします。
何度も聞いて正しい発音やアクセントがわかったら、自分でも音読してみましょう。
単語やフレーズが使われている場面を音読すると記憶に残りやすいですし、英語を語順のまま理解する訓練にもなります。いずれは会話でも即座に使えるようになるでしょう。
3. 英会話学習におすすめの教材
英会話教室、通信学習、独学など、さまざまな英語勉強法があります。
また、最近では、インターネット環境を利用した教材やアプリもあふれています。たくさんある中で、「どれを選んでいいかわからない…。」という人もいるかもしれません。
次は初心者におすすめしたい教材やアプリをご紹介しますので、ぜひ活用してみてくださいね。
もちろんここで紹介しているもの以外にも初心者向けの良い教材はありますから、書店に行ったり、アプリを探したりを自分でも行ってみてください。
3-1. NHK英語講座
NHK英語講座は、テレビやラジオで行われている人気の英語学習番組。
1講座15分程度と取り組みやすいボリュームながら、内容はかなり充実していますし、初心者向けから上級者向けまでいろいろな番組があります。
テレビやラジオでの放送を逃しても大丈夫!
NHKゴガクのサイトでは、一週間分の放送が公開されているので、その週の間ならいつでもスキマ時間に視聴できて便利です。
書店で専用のテキストが販売されていますが、一ヶ月分で約500円と安価なので取り組みやすいです。
初心者にオススメの講座は「基礎英語0」と「入門ビジネス英語」。
「基礎英語0」は、小学生向けの講座です。「小学生の教材なんて…」と抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、内容はあなどれませんよ。
自己紹介や、学校での楽しかった思い出を聞くフレーズなど、初級者に役に立つ表現がたくさん学べます。
「入門ビジネス英語」は、海外で営業に奮闘する人々が題材のストーリー仕立てで楽しく学べます。
ビジネスの現場をしっかり想定した英語表現が紹介されているので、ビジネス英語に興味のある人は、最初の一歩としてぜひ活用していただきたいです。
3-2. 英語学習アプリ
「スタディサプリENGLISH」などに代表される英語学習アプリは、移動時間や隙間時間に勉強できる点がとても人気です。
学習時間を記録したり、スマホに通知を出して復習を促したりしてくれるアプリもありますから、毎日続けるにはピッタリ。
もちろんアプリによって、無料のものも有料のものもあります。
とはいえ、有料のものも無料体験期間が用意されていることが多いですから、まずはいろいろ試してみましょう。
無料公開されている内容だけで勉強するのもいいですし、続けられそうなら有料のコンテンツを申し込むのもいいでしょう。
※スティーブ・ソレイシィ先生の解説動画がわかりやすくて英語が苦手な方にオススメ!
※「下町ロケット」などを手掛けた脚本家が書いたストーリーがおもしろく、20代~30代ビジネスパーソンにオススメ!
※スキマ時間を有効に活用してアプリだけでTOEIC対策の勉強をしたい方にオススメ!
3-3. オンライン英会話教室
ここまでにご紹介した教材を使って英語の基礎力が身に付いたら、実際に英語を話す練習も学習に取り入れましょう。
オンライン英会話教室は、スマホやPCを使って画面越しに英会話講師と話せるサービスです。
実際の英会話スクールより安い価格設定なのが魅力で、オンライン環境があれば、いつでもどこでも受講可能なのもうれしいポイント。
たくさんの会社があり、さまざまなニーズに合わせたコースがあります。
ネイティブ講師の割合が高い、レッスン後のフィードバックが丁寧、レッスン代がとても安いなど、提供する会社ごとにそれぞれ特色がありますので、自分に合ったものを選びましょう。
まずは無料体験レッスンを受けてみるのもおすすめ。
4. 途中で挫折しないように
勉強していて伸び悩みを感じることもあるでしょうが、英会話力を身につけるには続けることが大切です。
諦めずに続けていけば、そのうち結果がでます。
4-1. アウトプットする機会を
スピーキングを効果的に伸ばすには、「自習自学」と学んだ内容を実践でためす「アウトプット」の両方が大切です。
独学で学んだ文法や語彙、リスニングやリーディングで学んだ表現を実際に会話で使ってみましょう。そのためには、先ほどご紹介したオンライン英会話教室がおすすめです。
実際に使ってみると達成感があり、また勉強を続けたくなるはずです。
また、TOEICテストを受けてみるのもいいでしょう。リスニングとリーディングの試験なので、直接英会話力を測るわけではありませんが、この2つの技能は英会話の基礎力として重要ですから、TOEICのスコアが高ければ英会話の上達も早いといえます。
初心者向けバージョンのTOEICである「TOEIC Bridge Test」という試験もあります。「TOEICは難しい…」という方はこちらをどうぞ。
こちらもTOEIC同様スコア制なので、現状のレベルを把握したり、成長を実感したりしやすく、学習のモチベーションにつながりますよ。
4-2. いろいろ試す
英語学習は長距離マラソンのようなものです。途中で伸び悩みを感じることもあるかもしれません。
そういうときは、1つの方法に固執せず勉強法や学習環境を変えてみましょう。
もし、独学だけで学習意欲の維持が難しいと感じるのなら、英語学習サイトのSNSで質問する、通信講座のコーチングサービスを利用するなど、他の人の意見も取り入れてみましょう。
また、もし、家だと集中できないという場合は、環境を変えるのも一案。移動時間に英会話音声を繰り返し聞いたり、カフェや学習スペースで勉強したりすると効果があがる場合もあります。
4-3. 楽しむ
机にかじりつくばかりが英語学習の機会ではありません。
楽しく英語に触れられるツールもどんどん利用して、気軽に英語に親しんでいきましょう。クロスワードパズルで単語を覚えられるアプリなどがおすすめです。
読書が好きな方は、英語学習者向けに簡単な英語で書かれた小説を読んだりするのも楽しいですよ。
まとめ
最初は誰もが初心者です。
今から英会話上達に向けて勉強をはじめることも、また勉強をやり直すことも、遅すぎるなんてことはありません。
まずは、目標を設定して自分にあったレベルからスタート!
インプットで基礎力を伸ばし、それを会話でのアウトプットに活かしましょう。
上達には時間がかかりますが、楽しみながらできる勉強法を取り入れたり、試験で成長を実感したりしてモチベーションを維持しましょう。継続は力なり!です。