「英語は…お好きですか?」
突然ですが、こう聞かれてあなたは何と答えますか?
「学生のときに授業で英語の勉強をして以来、まったく勉強していないです」
「どちらかというと苦手かな…」
「文法が苦手で、何度勉強しても挫折してしまう」
そう答える方も多いかもしれません。
そんな英語に対して苦手意識を持っている方のために、今回はパンサー戸川さんにお話をうかがいました。
パンサー戸川さんは、スカイプ英会話講師として活動しながら、英語に対する苦手意識や恥ずかしさを克服し、自信と勇気持って英語を話せる人を増やすお手伝いをされています。Twitterフォロワー数が15.9万人の人気英会話講師です!
英語に対して「難しい」とか「苦手」などマイナスイメージを持っている方は、ぜひパンサーさんの英語に対する考え方に触れていただきたいです。きっと英語を楽しむための秘訣がわかるはず!
パンサー戸川さんのプロフィールはこちら
Contents
『簡単フレーズでめっちゃ伝わる! パンサー式3秒英会話』出版
そんなパンサー戸川さんが、
『簡単フレーズでめっちゃ伝わる! パンサー式3秒英会話』(宝島社)を出版されました。
English Study Caféを運営するメディアビーコンも、この本の編集に携わらせていただき、パンサー戸川さんと一緒に本を作ってきました。
撮影や音声収録の合間に、パンサーさんの英語に対する考えやエピソードなどを伺う機会がありまして、そのときのパンサーさんのお話がとてもおもしろかったので、改めてインタビューをさせていただき今回の記事にまとめました。
普段は直接お会いしてインタビューをさせていただいているのですが、今回はコロナの影響もあり、初めてオンラインでのインタビューです。
いざ、パンサーワールドへ!
関西弁と英語の音声が楽しい!
English Study Cafe編集部 (以下、ESC):パンサーさん、今日はお時間をいただきありがとうございます。オンラインのインタビューははじめてで、不慣れな部分もあるかと思いますが、よろしくお願いします。
パンサー戸川さん(以下、パンサー):こちらこそ、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします。
ESC:先日は音声収録と撮影にお越しいただき、ありがとうございました。おかげさまで順調に収録と撮影が進みました。今回の収録はパンサーさんご自身の声で関西弁を収録させていただいたのですが、実際に収録してみていかがでしたか?
パンサー:とても楽しかったです! こういうのは初めてだったので、最初は自然な感じでできなかったんですけど、やっていくうちに自分の素の関西弁を出すことができました。自分の声で気持ちを込めて言えたのがすごく良かったと思っています。
ESC:パンサーさんが日本語のところを関西弁で読むと、すごく気持ちが伝わってきました。
パンサー:文字だけ見ると違いがわかりにくいところもあると思うんですけど、実際にしゃべっている生の声を聞くと、こういうニュアンスなんだなというのが伝わりやすくなると思います。
ESC:ネイティブのナレーターさんも楽しんでやっていましたよね。特に後半はパンサーさんの関西弁の気持ちを引き継いで英語を話しているようにも感じました。
パンサー:関西弁とネイティブの方のきれいな英語の発音のギャップがよかったです(笑)
ESC:収録に立ち会っていた私たちも楽しかったです。あの楽しい空気感が音声を聴いてくだる方にも伝わるといいなと思います。
人気英会話講師 パンサー戸川
ESC:パンサーさんは現在、オンラインで英会話を教えてらっしゃるのですよね。
パンサー:はい。主にスカイプを使ってマンツーマンで英会話を教えています。
ESC:教えている方はどのような方が多いですか?
パンサー:30代から40代の方が多いですね。会社員、経営者、主婦、中には競馬の騎手もいます。
ESC:競馬の騎手ですか! その方はどういったきっかけで英会話を学びに来られているんですか?
パンサー:その方はアイルランドで10カ月くらい競馬の武者修行に行かれて、そのときに自分の言いたいことがなかなか伝わらず、相手の言っていることも理解できなかったらしいんですね。それを解消してもっとスムーズにコミュニケーションを取れるようになりたいと思われたそうです。
最終的にはいろんな国に行って競馬をしたいという夢があって、その夢をかなえるために英会話を学んでおられますね。
ESC:趣味だけじゃなくて、仕事のために英会話を学んでいる方もパンサーさんのところに来られるのですね。
パンサー:はい。今まで英会話初心者や英語苦手意識を持った方、過去何度も英語に挫折してきた方などを対象に、同じ目線で英会話指導をしてきました。英語に対する苦手意識を克服し、自信をもってもらえたらなと思っています。
Twitterフォロワー数、15.9万人!
引用:https://twitter.com/akiotogawa8888
ESC:パンサーさんと言えばTwitterですよね。フォロワーが15.9万人もいらっしゃるんですよね?
パンサー:そうですね。「3秒英会話(パンサー戸川)」という名前でやっています。
ESC:フォロワー15.9万人ってすごい数ですね。Twitterはいつ頃から始められたのですか?
パンサー:2010年の4月に始めたので、約10年前ですね。
ESC:当時から「3秒英会話(パンサー戸川)」という名前で活動されていたのですか?
パンサー:最初は自分の名前でやっていたんですけど、英語用のアカウントにできないかなと思って名前を考えていました。ノートに書き出してどれが一番いいか考えたときに「3秒英会話」って名前が一番しっくりきて。
ESC:なるほど。「パンサー戸川」という名前はすごく目立っていいなと思いますが、どうしてパンサーなのですか?
パンサー:最初は「奈良英会話講師 戸川晃雄」という名前で活動したんですよ。
ESC:全部漢字なのでずいぶん印象が違いますね(笑)
パンサー:そうですよね。それで、「奈良英会話講師 戸川晃雄」で活動をしていることを先輩に話したところ、「固い。パンサー戸川にしたらどうや?」ってすごく軽いノリで言われたんですよ(笑)。
確かにインパクトもあるし、「ええやん!」と思って、迷わず一発でそれに決めました。
ESC:「パンサー戸川」はインパクトもあって、名前も覚えられますね!
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『トップガン』を観て英語に目覚める
引用:https://www.amazon.co.jp/dp/B00170LCM2
ESC:パンサーさんの英語との出会いについて教えていただけますか?
パンサー:3歳の時に父が『トップガン』という映画のレーザーディスクを買ってきて、それを観て「英語ってカッコええなぁ!」って思ったんです。そのときに英語へのあこがれを抱きました。
ESC:『トップガン』と言えば、トム・クルーズですね。私も昔、映画を観ましたが戦闘機よりも英語の方に惹かれたんですか?
パンサー:もちろん戦闘機にも惹かれましたけど、やっぱり英語でしたね。『トップガン』は何十回も観ました。心がワクワクしたのを覚えています。
ESC:3歳からトップガンを何十回も観るってすごいですね。
「俺、アメリカに留学するねん!」二度の留学で学んだこと
ESC:パンサーさんは留学もされているんですよね。留学しようと決めたきっかけなどはありましたか?
パンサー:きっかけは高校2年生のときでした。当時の自分は将来の進路に悩んでて、先生からの勧めで私学の推薦をもらえたんですけど、「別に悪くないか~」くらいの気持ちだったんですよね。
正直、あまりワクワクはしませんでした。でも進路どうしようかな~って悩んでいるときにある日、隣のクラスの友達に「お前、進路どないすんの?」って聞いたんですよ。
そしたら、その友達が
「俺、アメリカに留学するねん!」って、目をキラキラさせて嬉しそうな声のトーンで言ったんですよ。
自分の将来に対して本当にワクワクしてる気持ちが伝わってきました。自分もワクワクして、初めて『トップガン』を観たときの気持ちを急に思い出しましてね。
今でもその友達の一言は忘れられません。
ESC:トム・クルーズがF-14トムキャットに乗って再登場した感じですかね!
パンサー:そのくらいの衝撃がありましたね(笑)
ESC:では、その友達の言葉で留学を決めたということですか?
パンサー:はい。友達の言葉を聞いたら「そういうのもアリか!」と思って。
すでに私学の推薦をもらってたんですけど、それを他の人に譲って、留学をするために語学専門学校に行くことに決めました。その一言がなければ現在の自分はないと思います。
ESC:留学はどのくらいの期間行ってらしたのですか?
パンサー:最初はアメリカのサンディエゴに3週間ホームステイをして、それがすごく良かったので将来長期で留学したいと思うようになりました。語学の専門学校を卒業した次の年にオーストラリアのクイーンズランド州にある、サンシャインコーストに約3年半留学しました。
ESC:実際に長期間留学をしてみていかがでしたか?
パンサー:実は自分、元々そこまでおしゃべりでもなかったし、すごく内気だったんですよね。専門学校のクラスの女の子ともあまり話さなくて。留学をしたら自分から話さないといけなかったのですごく苦労したんですけど、その環境のおかげで徐々に克服できるようになりました。
ESC:内気だったのですか? そういう風には見えないので意外ですね!
パンサー:そうなんですよ。あと、当時の彼女が台湾人だったんですけど、自分が何かを言うと、どんなことにも「なんで? なんで?」って聞いてくるんですよね。自分が思うに、日本人って「言わなくてもわかる」みたいなところがあるじゃないですか。あうんの呼吸というか…。
だから、すべての理由を答えるのに慣れてなくて、最初は理由を聞かれるのが嫌だったので「ほっといてよ」っていうスタンスだったんです。でも、徐々にちゃんと言語化するのは大事だなと思えるようになりました。
ESC:色々な文化や価値観をもっている人たちとコミュニケーションをとる上では、言語化をして自分の意見を言うことって大切ですね。
パンサー:そうですね。これは自分の中で大きな変化だったと思っています。
ESC:他に留学中に感じたことはありますか?
パンサー:海外で生活してると、すごい開放的な空気を感じることができていいなあと思いました。様々な国の人と話ができて、色々な価値観に触れれたのが大きかったです。
例えば、日本人って人の目を気にしすぎるところがあると思うんですよね。でも海外の人はあまり気にしない。留学をしてもちろん英語も上達しましたけど、英語を話す国の考え方もたくさん吸収できたと思っています。
『3秒英会話』の最大の魅力 解説も音声も関西弁
ESC:『簡単フレーズでめっちゃ伝わる! パンサー式3秒英会話』で、パンサーさんが書かれた英会話のコツについてもいくつか教えていただけますか?
パンサー:『3秒英会話』には5つのポイントがあります。
すぐに使えて効果実感! パンサー英会話5つのコツ
POINT1 3秒で伝わる短さ
POINT2 中学英語で話せる
POINT3 ネイティブが使う超頻出フレーズ満載!
POINT4 こなれ感UP!
POINT5 英語も関西弁と同じでノリが大事!
パンサー:オーストラリアに行って最初の半年くらいの頃、相手の言ってることはわかるのに自分の言いたいことが英語で出てこなかったのです。
ESC:とっさに英語が出てこない感じですよね。
パンサー:そうそう。それで「なんでやろ~?」って考えたんですよ。そうしたら、自分の言いたいことを長い文章にして言おうとしてたんです。
そこで、「1文を短くして言うたらええんちゃう?」って思い、長くても3秒以内に言うように意識したんですね。すると、少しずつですが素早く反応できるようになってきました。
ESC:会話なので、テンポよく話をしていかないと成立しないですしね。
パンサー:そうです。1文を短くするように意識したら、短い方がシンプルなので相手にも伝わりやすいですよね。短くシンプルにするには、中学英語レベルで十分話せるし、伝わるってことに気づいたんです。
ESC:なるほど。1文を短くして言うという意識を変えるだけで、パンサーさんの中でブレークスルーが起こったんですね。
パンサー:ええ。最初から「難しい英語を話さないといけない」みたいに考えるとどうしても行き詰ってしまいます。まずは3秒以内で話せるフレーズを覚えてもらって、そこを固めてもらいたいです。それができて「できるかも」と思えてきたら、ちょっと長い文に挑戦してもいいのかなと思います。
英語も関西弁と同じでノリが大事! 「普段着な英語」を話そう
ESC:今回は音声も解説もオール関西弁でやっていただいたのですが、いかがでしたか?
パンサー:本書の最大の魅力は、関西弁の音声と解説だと思っています。特に僕の中では音声です。関西弁で英語を勉強すると英語に対して変に「構えなくていい」と考えています。
ESC:構えなくていいとはどういうことでしょう?
パンサー:一般の英語教材の日本語訳って、どうしても固くなっているように感じるんです。
ESC:話者の感情が伝わりにくいってことでしょうか?
パンサー:はい。どうしても「お勉強」してる感じになってしまいますし…。書かれていることは正しいけど、何となく気持ちがこもってないというか…。
ESC:それと比較すると、今回の『3秒英会話』は「気持ち」が前面に出てますね。それって関西弁だからそういう雰囲気が出せてるのかなって思います。
パンサー:そうですね。聞き手の方も関西弁を聞くことでゆるむというか、構えなくてよくなりますよね。英語に対してネガティブなイメージを持っている人もいると思うんですけど、関西弁をかけ合わせることによって、英語がぐっと身近になると思うんですよね。より「普段着な英語」の感じというか。
例えるなら、英語はグッチとかルイ・ヴィトンみたいにブランドのイメージがあるけど、関西弁ならカジュアルになってユニクロみたいなイメージですかね(笑)。
ESC:「普段着な英語」っていいですね。
英語を「楽しむ」ことが上達する秘訣
ESC:この『3秒英会話』の本は、どのような方に読んでほしいですか?
パンサー:英語に対して「難しい」とか「勉強しなきゃ」みたいにマイナスイメージを持っている方に読んでもらいたいです。この本を手に取ってもらって、「こんな短くていいの?」とか「こういうノリでもいいの?」みたいな、いい意味での軽さを吸収してもらえたらなと思います。
ESC:そうですね! 『3秒英会話』を読んで英語に対する苦手意識を減らしてもらえるといいですよね。
パンサー:読者の方にはもう、シンプルに楽しんでいただきたいなと思います。英語と関西弁に触れていただいて、「めっちゃおもろいやん!」とか「これやったらできるわ!」と感じるくらいになってほしいです。
これまでだったら英語を勉強するときに、試験で〇×がついたりして楽しくないイメージがあったと思うんですけど、この本をきっかけに「楽しんでいいんだよ」っていうのは伝えたいですね。英語を楽しむことが上達する秘訣です!
おわりに
パンサー戸川さんのインタビュー、いかがだったでしょうか。
「英語を楽しむことが上達する秘訣」と言い切るパンサーさん。ご自身の経験から得た「英語を楽しんで」を伝えるために、楽しさをギブする精神に溢れている方でした。
写真の撮影のときにも、パンサーさん自ら色々なポーズのアイデアを出してくれましたし、原稿も読者を楽しませるための工夫がつまっています。
そんなパンサーさんの「楽しんで英語を勉強しよう!」という想いがこもった
『簡単フレーズでめっちゃ伝わる! パンサー式3秒英会話』(宝島社)。
みなさんもぜひ、手に取ってみてください!
プロフィール
パンサー戸川(戸川 晃雄)
1984年、奈良県生まれ。英会話講師。2005~2008年の約3年半、オーストラリア留学後、日本に帰国。その後約3年間、フィットネスクラブでアルバイトし、2012年にインターネットを活用したスカイプ英会話講師として独立。Twitterフォロワー数15.9万人、アメブロランキング1位獲得(英語・英会話部門、アラサー男性部門)
・ブログ(3秒英会話!中学英語で話せる日常英会話。) https://togawaakio.com
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