TOEICでも学校のテストでも、英語の試験で必ず出題されるのが長文読解問題です。
ただ、「長文読解問題が苦手で点数を取れない」「長文読解問題の解き方のコツが知りたい」そういった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はそういった方へ向けて、英語長文読解の解き方のコツを解説し、長文読解の勉強方法も合わせて紹介していきます。
この記事を読めば、長文読解問題への苦手意識が薄まり、また長文読解問題でしっかり点数が取れるように勉強することができます。
Contents
1.英語の長文読解が苦手な原因
長文読解の解き方を解説する前に、あなたが長文読解を苦手な原因を確認します。
原因をはっきりさせておかないと、無駄な対策を打ってしまうことになるからです。以下の要因に、あなたに当てはまるポイントがないか見ていきましょう。
1-1.返り読みをしている
「返り読み」というのは、英語を後ろから訳して読むことです。長文を読むのが遅い人は、文章を返り読みしているかもしれません。
試験には制限時間があるため、ゆっくり読んでいる時間はありません。返り読みをしていると長文問題を解ききることができないので、点数も思うように伸びてこないでしょう。
1-2.長文を100%理解しようとしてしまう
長文を100%理解しようとしてしまうと、苦手意識が出てきてしまいます。
なぜなら、そもそも英文を100%理解することはほとんどできないからです。実際、長文読解を得意としている人も長文を100%理解して読んでいるわけではありません。
100%意味を理解しようとすると当然達成できないので、「自分は長文が苦手だ……」と思い込むことに繋がってしまうのです。
1-3.勉強方法が間違っている
いくら勉強していても、勉強方法が間違っていると点数を取ることはできません。
勉強はひたすら頑張れば成果が出るのではなく、成果を出すために適切な努力を重ねることで成果に繋がります。
例えば、「ひたすら単語を覚える」という勉強をしても、文章の中でどのように使われるのかを知らなければ、正しく英語を読むことはできません。
この記事で紹介する勉強方法を参考にして、効果のある英語学習をしましょう。
2.英語長文読解を攻略する5つのコツ
ここでは、実際に長文読解をするときに使えるコツを5つ紹介します。
これらのコツは意外と意識できていない人が多いです。以下の読み方を取り入れるだけでも解きやすさが変わってくるので、ぜひポイントを押さえて使ってみてください。
2-1.設問を先にチェックしておく
テストで長文読解のパートに入ったら、本文を読む前に設問をチェックします。
設問を先にみておくことで、どんな情報を読み取れば良いのかが明確になるので、目的を持って長文を読み進めることができます。
例えば、「Who studies English?」のような設問があったら、「誰が英語を勉強しているだろう?」という意識で問題を読むことができます。
英文を読む目的を意識することで、確実に英文が読みやすくなりますよ。
2-2.英語の文章構成を意識する
長文を読むときは、文章の構成を意識することが大切です。文章の展開パターンを頭に入れておくと、どこにどんな情報が散りばめられているかがイメージできます。
英語の長文は、基本的に結論が最初に述べられます。結論が最初に来て、その結論を支えるための理屈や具体例が後に続きます。
英語の文章構成を意識して、論理的に長文を読み解いていきましょう。
2-3.ディスコースマーカーに注目する
ディスコースマーカーとは、文章の流れを把握する「印」となる単語・フレーズのことです。
ディスコースマーカーに注目することで、長文の内容が理解しやすくなります。
長文読解でよく出てくるディスコースマーカーは、以下のとおりです。
【結果】Therefore、So:「したがって」「それゆえに」
【言い換え】In other words、Briefly:「つまり」「要するに」
【追加】In addition、Moreover:「さらに」「加えて」
【例示】For example、For instance:「例えば」
【逆説】However、but、Although、On the other hand:「しかしながら」
特に最後の「逆接」を表すディスコースマーカーは、話の転換を意味するので重要です。
長文を読むときは、ディスコースマーカーに注目して話の流れを掴みましょう。
2-4.分からない単語は推測する
長文で分からない単語が出てきたら、推測しながら読むようにします。
長文では覚えていない単語が必ず出てくるため、そのたびに思い出そうと悩んでいたらキリがありません。
前後の文脈や単語の成り立ちなどから推測して、とりあえず先を読み進めるようにします。いくら単語を勉強しても分からない単語が1個や2個は必ず出てくるので、推測して読むクセを付けておきましょう。
2-5.時間配分に注意する
英語の長文問題を解くときには、時間配分に注意します。
長文問題は正確に解くことももちろん大事ですが、それ以上に時間との闘いという面が強いです。
例えば、TOEICなどでは長文問題の数が多く、本当は解けたはずなのに時間が足りず最後の方はマークシートの色塗りになってしまうということが少なくありません。
日ごろの練習のときから時間を測って問題を解くなど、時間を意識して解くクセを付けておきましょう。
3.英語の長文読解力を伸ばす4つの勉強方法
ここでは、英語の長文読解力を伸ばす4つの勉強方法を紹介します。
以下の勉強方法を参考にして、長文読解に効果のある勉強を行いましょう。
3-1.まずは精読を徹底する
まずは、英文を精読して、しっかり解釈することを徹底します。
英語の構造をしっかり理解して読めなければ、いつまで経っても長文を正確に読むことはできません。
具体的には、以下のような方法で精読トレーニングをします。
① 長文問題を時間を測って解く
② 分からなかった単語を調べる
③ 修飾関係や主語、目的語などを理解する
④ 理解した英文を読み直す
分からなかった文についてはあいまいなままにせず、文法書や解説などを読みながら、一つ一つ理解していきましょう。
3-2.スラッシュリーディング
スラッシュリーディングを行うのも、長文の練習には効果的です。
スラッシュリーディングを繰り返していると、英語を英語の語順で理解できるようになっていきます。
例えば、スラッシュリーディングでは、以下の例文のように「/」を入れながら読みます。
I am thinking / about what / she wants.
私は 考えている / ものについて / 彼女がほしい
スラッシュの入れ方に決まりはありませんが、最初は細かく区切って前から理解していき、慣れてきたら区切る単位を大きくするとよいでしょう。
3-3.速読・多読トレーニング
英語を英語の語順で理解するのに、速読・多読トレーニングも効果があります。
なぜなら、速く・たくさん読もうと思うと、後ろから返り読みをしていては、どうしてもスピードも量も落ちてしまうからです。
速読・多読トレーニングは、以下の要領で行います。
・ 中学生レベルの英語で書かれた本を用意する
・ 止まらずに前から順番に読んでいく
使用する英文の目安として、わからない単語数が2%以下の英文を使うのがおすすめです(300語の英文なら、わからない単語が6語以下のもの)。
中学生レベルの英語の本で理解できるようになってきたら、レベルを上げていっても良いでしょう。
3-4.洋画でイメージするクセを付ける
英語をそのままイメージに変換できるようになると、和訳を介する必要がなくなり、読解スピードが格段に上がるからです。
洋画や海外ドラマを使って、英語から情景をイメージするクセを付けましょう。洋画や海外ドラマは、内容を知っているものか英語が簡単なものを使うとよいです。
4.まとめ
今回は、英語長文読解の解き方のコツと勉強方法を合わせて紹介しました。
本記事の要点は、以下のとおりです。
・ まずは長文読解が苦手な原因を把握する
・ 5つのコツを意識して長文問題を解くようにする
・ 精読・速読・多読などで長文読解力を伸ばす
今回紹介したことは、センター試験などの大学入試や、TOEIC、英検など、あらゆる場面で効果があります。
この記事を参考にして、長文読解問題への苦手意識を取り除き、また長文読解問題でしっかり点数が取れるように勉強していきましょう。
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