英語のリスニングの効果的な勉強法:ディクテーションの解説

「TOEICのリスニングの点数が上がらない」「毎日勉強しているのにリスニングが聞き取れない」「リスニングが伸び悩んでいる」

 

こんなお悩みをお持ちの方に向けて、今回は英語のリスニング力アップにオススメのディクテーションという勉強法をご紹介します!!

 

リスニングに伸び悩んでいる方の中には、その理由として「英語のリスニングはずっと日本に住んでいるから、頑張っても聞き取れるようにならない」とおっしゃる方もいます。

 

でも・・・

外国で生活した経験がないと本当にリスニング力を伸ばすことができないのでしょうか。

 

私は英語圏に二度留学し、海外でも働いたことがありますが、これまでの海外生活経験よりも、日本での徹底した基礎トレーニングのおかげでリスニング力が身に付いたと感じています。

 

リスニングのトレーニングには、オーバーラッピング・シャドーイング・ディクテーションなど色々とありますが、今回ご紹介するのはディクテーションです!

 

一番面倒くさく、時間がかるイメージがあるこのトレーニングをコツコツ続けていくことで、なんとなく聞こえるが、明確に聞こえるようになっていきます。

 

リスニングの勉強を進めている方の中には、既にやったことがある方も多いトレーニングだと思いますが、実際にどのように実践しているか、をここでは詳しくご紹介していきます!

 

 

1.リスニングで聞き取れない理由

英語のリスニングを聞いていると、簡単そうな文章でも「今何て言った?」と一瞬混乱してしまうことってありますよね。

 

リアルの人との会話であれば、聞き返してもう一度ゆっくり話してもらうことや、違う言葉で説明してもらうことができますが、リスニングの試験ではそうはいきません。

 

でも、どうして難しいことは言ってないように感じるのに、聞き取れないのでしょうか。

 

その原因として、主に2つが考えられます!

 

⑴日本語と英語の語順の違いに慣れていない

⑵見てわかる単語と、聞いてわかる単語が区別できていない

 

です。

 

 

1.日本語と英語の語順の違い

例えば、簡単な文章を例にご紹介します。

 

日本語: は  ペン   を持っています

     主語  目的語   動詞

に対して、

英語:   I     have     a pen.

         主語 動詞  目的語

という文構造になります。

 

いわゆる

S(主語)V(述語)O(目的語)構文ですね!

 

日本語の語順に慣れていると、私が何をしているかは最後に来るので、頭が自然に結論を待っています

 

しかし、英語のリスニングの設問では、

Q: What does the man do after breakfast?

Q: What is she going to do?

のような問いがあります。

 

この動作を問われるような問題で、最初の動詞を聞き逃してしまうと、結局誰が何をどうした、のどうしたの部分が分からず、何となく言っていることが分かるのに誤答を選んでしまうことがあります。

 

そんなの知ってるよ~という方も多いと思いますが、実はこの語順に耳が慣れていないと、一瞬で流れていく音声、また、長い文章の動詞を拾うことができません。

 

この語順に慣れるためにも文頭から音を拾う習慣をつける必要があるんですね。

 

 

2.見てわかる単語と、聞いてわかる単語の区別

英語を勉強していると、多くの単語を目にします。そして単語を覚える作業をしますが、見て覚えた単語は、必ずしも聞いて分かる単語ではありません

 

例えば、とっても簡単な単語ですが、listenという動詞を覚えるとします。

 

これは自動詞だから、音楽を聴くの時は、I listen to music.で前置詞のtoがつくんだ!と細かく覚えました。

 

でも、間違って「リィステェン」という発音で覚えていたら、リスニングで「リィスン」という音が流れても、その単語を明確にキャッチすることができません!

 

極端な例を示しているので、こんな簡単な単語の発音間違いはしない!と思っていても、一回流れて終わりのリスニング試験などでは、こうした簡単な単語の発音に惑わされて、簡単そうな文章なのに聞き取れなかったということがあるんです。

 

見て分かるから、と思って復習していない初級レベルの単語も、発音記号を確認して、正確に読める、発音を聞いて単語がイメージできるようになっておく必要があります。

 

電子辞書などで発音は簡単に確認できるので、怪しいなと思ったら、発音を聞いて声にだしてみる習慣をつけてくださいね!

 

 

 

2.リスニング力が上がるディクテーションの方法

英語の語順や音で聞くと分からない単語に対して、徹底的なトレーニングをすると、なんとなくでしか分かっていなかった英文が聞き取れるようになります。

 

その勉強法が、ディクテーションというトレーニング法です!

 

ディクテーションとは:聞き取ったものを自分で書き取っていくことで、今聞き取れている単語と、聞き取れていない単語を区別していくトレーニング法

 

ご想像のとおり、時間がかかるトレーニングですが、実践方法をマスターすれば大丈夫!

 

 

1.ディクテーションに用意する物

これは、誰でも用意できるものなので安心してください。

単色のペンを黒、青、赤、それぞれ一本ずつ用意してください。

 

どうしてシャープペンシルよりボールペンの方が良いの?

 

ディクテーションをしている時は、早く書こうとしたり、何度も重ねて書いたりすると思います。その度に、ポキポキ芯が折れたり、消しゴムで消したりしていませんか?

 

ディクテーションをするなら、これはとても非効率的です。サラサラと流れるように書けるボールペンを選んで、書き直したい時はさっと線を引いてしまえばOKです。

 

実はTOEICの点数アドバイスを受けた友人から、「書いて、間違っていたら消して、また書くのが面倒で、ディクテーションはなかなか続かない」という話を聞いたことがあります。

 

丁寧に書くのは何度も見返せす予定のあるノートで十分!

自分さえ読めれば問題ない!という気持ちで、さくっと書いてしまってください。

 

私も筆記体なのか、そうでないのかわからないような綴り書きをしていますが、自分は読めるので学習上問題は一切ありません。

 

色を使いたいのはわかったけど、どうして三色ペンではダメなの?

 

この質問も待っていました!

 

もちろん人それぞれ好みはありますが、三色ペンなどは単色ペンに比べて重たく、また、一本のインク量が少なく、大量の早書きには向いていません

 

仕事でメモをする時などには手帳などに三色ペンをさしておくと便利ですが、語学学習においてはあまりオススメではありません。

 

服装にTPOがあるように、学習道具にもTPOがあるのです!

 

ディクテーションはなるべく、音声のスピードに合わせて、スラスラと書きとれるようになることが必要です。そして後ほどお伝えする実践法では、色用意しておくことをおすすめします。

 

 

2.実践方法

ディクテーションは、特に短い質問が何十問も続くような、一瞬を正確に聞き取る力が求められるリスニングテストに効果があります。

 

TOEICで言えば、Part2のような形式ですね!

英文はだいたい分かっているのに、一瞬気を抜くと、その問題が流れていってしまっていて、聞き逃しているような問題です。

 

そして、この取れそうで取れていない部分の学習を疎かにしてしまい、リスニングが伸び悩んでいる方が多いです。

 

長文が聞き取れないと悩んでいる方も、そもそも短い文章が正確に聞き取れていないことが多いので、まずはこちらを徹底的にトレーニングしましょう。

 

もちろんリスニングには集中力の持続も課題ですが、知っているようで知らない単語に頭が持っていかれてしまって集中できないというケースもあります。

 

そこで、そのあやし~~い単語をディクテーションを通じて探していくことが真の目的です。

  • 1.問題を一気に解く
  • この時、絶対にわかった問題には○怪しい問題には△全く聞き取れなかった問題には×をつけておきましょう
  •  
  • 2.その後答えを見て、採点する
      • ○をつけていた問題で正解していたらok、それ以外をディクテーションします
    •  
  • 3.テストまで時間がない方は、ここで△の問題に注力しましょう

    なんとなく分かっているところは、すぐに効果が出やすいからです

    •  
    • 4.ここで3色のペンの出番!
  • 下記表に沿って、ディクテーションをやってみましょう↓↓↓

  • ※ディクテーションの方法も様々です。これが正解というのはないので、ご自分に合う方法を見つけてくださいね。

ペンの色 ペンの使用用途 ペンの使用時
黒色ペン 最初の聞き取り用 1回目~2回目
青色ペン ディクテーション訂正用 3回目~納得いくまで
赤色ペン ディクテーション答え合わせ用 答えを見る時

【実践方法】

 

1回目~2回目:特に音声を止めることなく、黒ペンで書きます。これは問題なく聞き取れている箇所になります。

 

3回目~納得いくまで青ペンに持ち替えて、何度も停止・巻き戻しを繰り返し、黒ペンで書いた箇所に加筆・修正を加えていきます。

答えを見る時:これ以上は聞き取れないというところまできたら、赤ペンに持ち替えて、スクリプト(英語の音声文)を見て、答えを書きこんでいきます。

 

 

最後に:音声に沿って、完成したディクテーションメモを見ながら繰り返し英文を聞きます。特に青ペンで書いている箇所は流して聞くと拾えていない部分なので、しっかりと確認しましょう。

 

全く聞き取れていない箇所よりも、まずは何となくわからない部分をしっかり対策するのが先決です。

 

 

3.ディクテーションの効果

以上のディクテーション方法を実践してみましょう!

 

すると、

英語の文構造の順番に耳が慣れていきます。

⑵その文章のどこが聞き取れていたのか、どこが分かっていないのか、

何回か聞けば分かるのか、そもそも聞いても分からないフレーズだったのか

 

に気づけるという効果があります。

 

この単語で脳がフリーズしたんだ!ということが分かれば、その単語をしっかり音でも暗記するようにしていけば良いのです!

 

実際に何度も音声を聞き、その単語やフレーズを聞いて意味がわかるようにしておくことがとっても大切となります。

 

見て分かるだけだった単語が、聞いても分かる単語に進化していきますよ!リスニング力は、ここから伸びていきます。

 

 

 

3.まとめ

 

ここまで、英語のリスニングに効果的な勉強法として、ディクテーションの解説をしてきました。

 

日本人が勉強をしていても英語をうまく聞き取れないのには、

⑴日本語と英語の語順の違いに耳が慣れていない

⑵見て分かる単語が聞いて分かる単語になっていない などの理由があります。

 

そこで、【効果的なディクテーションの方法】として、

⑴必須アイテムである単色のペン(色)を用意すること、

 

⑵ディクテーションの実践方法

1回目~2回目:特に音声を止めることなく、黒ペンで書く

3回目~納得いくまで青ペンに持ち替えて、何度も停止・巻き戻しを繰り返し、黒ペンで書いた箇所に加筆・修正を加える

答えを見る時:これ以上は聞き取れないというところまできたら、赤ペンに持ち替えて、スクリプト(英語の音声文)を見て、答えを書きこむ

最後に:音声に沿って、完成したディクテーションメモを見ながら繰り返し聞く。音声の真似をして発音してみる。

 

⑶ディクテーションの効果

―英語の文章構造に耳が慣れてくる

―聞き取れていたつもりだが聞き取れていなかった単語に出会える

―見て分かるだけの単語が聞いても分かる単語へと進化

 

をご紹介してきました!

 

どうでしたか?リスニングの勉強法として、ディクテーションを実践できそうですか?

 

英語力向上に向けて、毎日楽しく英語学習を続けていきましょう!

英語を使って世界で活躍できる人を増やすために、メディアビーコンでは、これからも役立つ情報を配信し続てまいります。

 

【最後に】

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