ビジネス英語を勉強する時のポイント

仕事で英語を使う機会が増えてきて、そろそろ本格的にビジネス英語を勉強したいと考えている方も多いことと思います。初心者向けの英会話スクールや英語学習のアプリ、教材を使った独学……など。

 

たくさんの勉強法がありますが、それぞれメリットもデメリットもあります。

 

どの方法が合うかはあなた次第。

 

だからこそ、いろいろな勉強法を試す前に頭の片隅に置いておいていただきたいポイントをお伝えします。

 

 

1. 挨拶,お礼などビジネス英語の基本

握手

 

これからビジネス英語を学ぼうとしている人にいきなり「ブロークン・イングリッシュでもいい」と言い放ってしまうのはかなり抵抗がありますが、英語がネイティブスピーカー並みに話せるからといって必ず海外の人とのビジネスが成功するわけではないということを覚えておいていただきたいと思います。

 

もちろん英語が話せることは海外の人と仕事を進める上で役に立つことは間違いないのですが、日本語で仕事をするときもそうであるように、相手を尊重できるか、相手の疑問や要望に迅速に丁寧に対応できるかなど言葉以外によるところがとても大きいのです。

 

不思議なもので、完璧な英語で話そうとして言葉に詰まって無言になってしまったり、メールの返信に膨大な時間がかかったりする人よりも、ブロークン・イングリッシュでもこまめに返信をしたり、すぐに言葉を返したりしている人の方が相手と信頼関係を築いているケースが多いように感じます。

 

今回の記事でもいくつか表現を紹介しますが、英語を勉強していると、表現をマスターすることに必死で相手を尊重するという肝心な姿勢を忘れがちです。

 

しかし、言葉が日本語から英語に変わっても、ビジネスは人と人のやりとりです。完璧なビジネス英語をマスターするために膨大な時間を使うよりも、基本的な英単語と相手を尊重する気持ちを表現できる英語を1つでも多く覚えて、迅速に、丁寧に対応していくというスタンスで勉強を進めていくことをおすすめします。

 

 

2. よくあるビジネスシーンで英語フレーズや例文を押さえよう

ビジネスシーン

 

ビジネスでは、相手に依頼したり、疑問点を尋ねたり、催促したりなど、よくある場面がいくつかあります。このような、「日本で仕事をしていてもよくあるシーン」から表現や決まりきった言い回しの型を押さえておくといいですよ。

 

使う言葉が英語になったからといって、仕事の内容が大きく変わるわけではないので、基本的な英語表現・英単語に加えて、アポイントをとる、会議日程を調整する、提案するなど、ビジネスシーン別に英語表現をマスターしていくことをおすすめします。


覚えておくと便利な英語表現はたくさんありますが、「日本語を直訳する」感覚があるとなかなか口をついて表現が出てこないものです。「~していただけたら幸いです」に対応する英語は…などと考えていてもきりがないので、「英語で丁寧なお礼をするならこういう表現が使える」というように状況に応じた英語の表現をそのまま、日本語と対応させないで定着させていくことをおすすめします。


例えば、ビジネスシーンではこんなに多様な表現があるのをご存知ですか。直接的な言い方と比較してみましょう。次の会話では、aが「直接的な言い方」で、bが「ビジネスシーン」でよく使われる英語表現です。

 

(1) 資料を10部ご用意いただけますか。

a.  Please make ten copies.

b.  Would you mind making ten copies?

 

日常会話で頻繁に使うpleaseですが、pleaseだけではぶっきらぼうな響きになってしまうので、ビジネスシーンではより丁寧な英語表現が使われることが多いです。Would you mind~Could you please~など丁寧な依頼の英語表現をマスターしておくといいですよ。

 

(2) メールのお返事をいただいていないので、午後5時までにいただきたいのですが。

a.  You haven’t replied to my email yet. Please reply by 5 p.m.

b.  I’d appreciate receiving your reply by 5 p.m.


文法的には何も問題がないaですが、そのまま使うと失礼な印象があります。I’d appreciate~は「~だったら嬉しい」という婉曲的な依頼の英語表現で、これもビジネスシーンでは頻繁に使います。

 

(3) それは違うと思います。

a.  You made a mistake.

b.  It would seem a correction is needed.


議論になったときに、はっきりとaのように伝えてしまうと相手は気分を害するはず。文法的には正しいのですが、相手の誤りを指摘する時はbのように遠回りに伝えます。(bは「訂正が必要なようです」という意味です。)

 

英語には丁寧な表現がないというのは嘘で、日本語の尊敬語、謙譲語のようなものがあるわけではないものの、相手を尊重する気持ちを表現する言い回しは英語にもたくさんあります。

 

このように、ビジネス英語は日常会話の表現と異なる点があります。一見難しいように見えますが、日常会話よりもシーンが限られていますので、依頼する時の英語表現、提案する時の英語表現…などとビジネスシーン別に基本の表現を覚えていけば大丈夫です。いったん覚えると、ビジネスメールを書くときにも役立ちますよ。

 
 

3. 表現を学ぶ場は英会話スクールだけじゃない

テレビ

 

ビジネス英語の特徴は、2でご紹介したように、ある程度シーンが限られているという点です。もちろん英会話スクールなどで学ぶことも効果的ではあるのですが、シーンが限られているゆえに、独学でも対応しやすいのです。無料のアプリや映画、ドラマ、本から表現を学ぶことも比較的容易です。

 

 

3-1. アプリを活用しよう

2でご紹介したように、丁寧な表現をマスターするのは大切ですが、そもそも知っている英単語を増やすところからやりたい!と思っている方も多いでしょう。

 

アプリならゲーム感覚でビジネスシーンで使う基本的な英単語や英語表現を覚えることができますよ。インターネットで「business english app」で検索すると無料のアプリが紹介されていますので、活用してみてください。

 

ただ、ビジネスで避けて通れないメールや英会話にも対応できるようにすることを考えると、アプリの画面を眺めているのみでは単語や英語表現を定着させることが難しいかもしれません。落ち着いて学習できるときは、英語表現をライティングしたり、口に出したりしながら勉強することをおすすめします。

 

 

3-2. 映画やドラマ、演説は表現の宝庫

職場を舞台にした映画では同僚同士のやりとり上司への話しかけ方などを知ることができます。自分で映画を選ぶのが難しい場合は、映画を題材にした教材もありますので、活用してみてください。

 

さらに、歴代大統領や国連関係者の演説なども優れた英語表現の宝庫です。演説原稿はかなり練って作られていますので、どこをとっても洗練された英語表現です。演説を教材化したものもありますので活用してみてください。

 
 

4. まとめ

会議

 

ビジネス英語を学び始めたいけれど、なんとなく難しそう…と思っている方へ、いろいろな勉強法を試す前に頭の片隅に置いていただきたいポイントをご紹介しました。

 

1つは、日本語でも英語でも大切なのは相手を尊重する気持ちや迅速で丁寧な対応。英語表現をマスターするのが大事なのは言うまでもありませんが、英語の完璧さを求めるよりも、普段仕事をしているときに心がけている丁寧さや迅速さを忘れないでほしいという点です。

 

そのうえで、ビジネスでよくある場面ごとに、よく使う丁寧な英語表現をマスターしていくことをおすすめします。

 

英会話スクールでビジネス英語を学べるところはたくさんありますが、ビジネス英語の場合、ある程度シーンが限られているため、アプリや映画、演説などを活用して独学を試してみるのもおすすめです。

 

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