英会話スクールへの通学は必要?英語初心者のビジネス英語の学び方

グローバル化が進む昨今、「入社当時は英語なんて必要なかったのに、突然英語力を求められるようになったので一から英語を勉強したい」という方は増えているのではないでしょうか。

 

そんな状況に直面した時、誰しも迷うのが「英会話教室に通うか」「独学で勉強するか」の選択。「ビジネス英語の学び方なんてわからないし、英会話スクールに通った方がいいのではないか」と考える一方で、「いつ残業が入るかわからない仕事のスケジュールや金銭面を考えると、できれば独学で……」と思う方も多いと思います。


結論から言えば、英語初心者でも独学でビジネス英語を学ぶことは可能。だからといって全ての人にとって英会話スクールへの通学が無駄になるかというと、そうではありません。


今回は、そんな2択で悩めるあなたに、独学でのビジネス英語勉強法と英会話スクールを選ぶ基準を説明し、自分に合った勉強法の選択ができるようなヒントをお伝えしていこうと思います。

 

 

1. 学習を始める前に

1.学習を始める前に

 

まずは、英会話教室に通うにせよ独学で勉強するにせよ、事前に考えるべきことを3点お話します。


1-1. どんなビジネスシーンで英語が必要?

「ビジネス英語」と一言で言っても、その学習範囲は多岐にわたります。まずは、あなたがどんなシチュエーションで英語が必要なのかを具体的に考えてみましょう。


例えば、電話応対で英語が必要な方が、「That brings me to the end of my presentation.(これでプレゼンを終わりにします)」などプレゼンで使う表現を学んでも、あまり役立ちませんよね。つまり、少しでも効率的に学習を進めるためには、英語を使うシチュエーションを明確にし、学習範囲を絞ることが大切。


電話応対やプレゼン以外にも、会議や商談、訪日外国人の観光案内やレストランの接客で必要など、英語が必要な場面を具体的にイメージしておきましょう。


1-2. 小さなゴールを設定する

この記事を読んでいる方は、「ビジネス英語を話せるようになること」を目標にしている方が大半だと思いますが、それを唯一のゴールにしないようにしましょう。


初めに言っておきますが、英語上達には時間も労力もかかります。できるだけ無駄を省いて、少しでも早く上達ができるように工夫された学習法はあっても、ちょっと勉強をすればすぐにペラペラになれるような学習法は存在しません。それ故に「ビジネス英語を話せるようになること」だけを目標にしてしまうと、なかなか結果が出ずに挫折してしまう可能性が非常に高くなります。


そこでおすすめなのが、達成できそうな小さなゴールを作っておくこと。わかりやすいのは、資格試験の受験。「3ヶ月でTOEIC○○点アップする」や「英検○級に合格」など、資格試験は目に見えるかたちで上達を測ることができるのでおすすめです。ただし、背伸びしすぎた目標はやめましょう。


必ずしも上達だけを目標にしなくても、例えば「1日15分はリスニングの時間に充てる」や「街中で困っている外国人を見かけたら声をかけてみる」など、英語に関わる目標なら何でもいいと思います。


このような小さなゴールを設定する目的は、「目標をクリアできた」と達成感を得ることで、その後の学習のモチベーションにつなげること。英語学習には継続することが何より大切なので、ぜひ思いつく限りの目標を立ててみてください。


1-3. 基礎は身に付いている?

英語力レベルを把握する「スクール通学」か「独学」かの選択をする上で1つ基準となるのが、英語の基礎が身に付いているかということ。また、特に独学で学習をする場合、必ず初めに自分の英語力レベルを把握しておく必要があります。その理由はのちのち詳しくお話しますので、ここでは英語力レベルの把握の仕方についてご紹介しますね。


まず、ここでいう英語の基礎とは、「中学英語が身に付いているか」を指しています。測り方は簡単。中学卒業レベルの英語力を測ることができると言われている、英検3級を受験してみましょう。わざわざ受験会場に足を運ばなくても、英検の公式ホームページで1次試験の過去問を無料でダウンロードすることができます。合格点に達していれば基礎は身に付いている、達していなければ基礎を見直す必要がある、というように判断しましょう。

 

 

2. 基礎が身に付いていないなら「独学での学習」から始めよう

基礎が身に付いていないなら「独学での学習」から始めよう

 

先程、基礎が身に付いているかが「スクール通学」か「独学」かの選択をする上での1つの基準になるとのお話しましたが、基礎が身に付いていない方は、まずは独学での学習から始めましょう。理由は、基礎が身に付いていない状態で英会話スクールに通うのは、単純にお金がもったいないからです。


英会話スクールは、あくまでも会話の練習をする場所。一から学ぶこと自体はできますが、結局インプットの部分は自宅で予習してくることを求められます。そうであれば、独学で学習するのとさほど変わりないですよね。


もちろん、インプットしたことをすぐにアウトプットできるメリットはありますが、初めのうちは満足に会話することができず、不完全燃焼で終わってしまうことがほとんどです。


それであれば、大金をかけずとも、まずは独学でインプット学習をし、自宅でもできるアウトプット練習をした上で英会話スクールを活用する方が、よっぽど有意義なものになると言えるでしょう。


2-1. 基礎学習の重要性

ビジネス英語を学びたい方の中には、「中学英語はいいから、早くビジネスで使える表現を学びたい」と感じている方も少なくないでしょう。


仕事で必要なわけですから、当然緊急度が高く、早くビジネス英語を学びたいと焦る気持ちは、よくわかります。でも、考えてみてください。例えば、まだ足し算を習っていない子供にいきなり分数の計算を説明しても、果たして理解できるでしょうか。


何を学ぶにも、基礎は大切。特に中学英語は、日常会話をほとんどカバーできると言われているくらい、英会話のベースとなる重要な部分です。


このことは、初めに英語力レベルを把握する意味にもつながります。自分のレベルを把握するのは、間違った箇所からスタートして、上達の道で遠回りをすることにならないようにするためなのです。「中学英語なんて」と侮ることなく、むしろその後の学習をスムーズに進めていくために、真剣に取り組んでみてください。


2-2. 基礎学習の仕方

まずは、中学英語が学べる文法書を準備しましょう。テキストを購入する時は、実際に中を見てみて、あなたが理解しやすいと感じたものを選ぶのがベストだと思います。


教材を準備できたら、あとはその参考書をやるのみ。必ず1つのテキストをやりきるようにしましょう。また、1つの文法項目を学ぶごとに英文を作ってみて、理解力を確認することも大切です。


参考書は、一度で全て完璧に覚えようとしなくても大丈夫。何度か繰り返すことは大切ですが、だいたい理解できたと感じたら、次のステップに移ります。「わからなくなったらまた見直せばいい」くらいの気持ちでいましょう。


2つ目のステップとして、音声が付いている英会話教材を準備しましょう。これもまた、テキストの中を実際に見てみて、英文が理解できるものを選ぶことが大切。教材が準備できたら、CD音源を使いながら、音読トレーニングを行います。


スピーキングができるようになるための第一歩は、リスニングができるようになること。リスニングができるようになるには、発音を鍛えることも大切です。故に、基礎学習をする際は、必ず音源があるものを用いるようにしてくださいね。

 


3. ビジネス英語の独学勉強法

ビジネス英語の独学勉強法

 

基礎が身に付いたら、いよいよビジネス英語の勉強です。ここでは、独学でビジネス英語を学習する方法をご紹介します。


3-1. ビジネスフレーズをそのまま覚える

学習を始める前に「どんなシチュエーションで英語が必要かを明確にしておこう」というお話をしましたが、そのことがここで生きてきます。


ビジネス場面では、繰り返し同じ表現が使われることが非常に多くあります。故に、あなたが必要なビジネス場面で使われる表現を、フレーズごとそのまま覚えてしまうのが一番手っ取り早いです。加えて、そのシチュエーションでよく使われる単語を覚えることができれば、フレーズを応用して言いたいことを伝えられるようになります。


暗記方法としては、音声のあるもので、繰り返し音読トレーニングを用いて覚えるようにしましょう。


教材は、そのシチュエーションに特化したテキストがあればそれを使用すればいいですし、今はインターネットからも簡単に学ぶことができます。英語に慣れてきたら「business phone call phrases in English(英語でのビジネス電話応対フレーズ)」など、英語で検索をかけるとより多くの表現を学ぶことができるでしょう。


ただ、なるべく音声があるものの方が学習には適しているので、その点でYouTubeが便利だと思います。この場合も、英語で検索するとネイティブYouTuberの動画から学ぶことができますよ。

 


3-2. オンライン英会話を活用する

定形文を覚えることが一番手っ取り早いとはいえ、現実の会話では、テンプレート通りにいかないこともありますよね。そういった場合に、焦ることなく対応できるようにするためには、やはり話す練習をする必要があります。


そこでおすすめなのが、オンライン英会話の活用。通学型よりも断然安い料金でレッスンを受けることができますし、受講できる時間帯も早朝から深夜まで幅広く、いつでもどこでも気軽に受けられるメリットがあります。


ただ、格安で受講できる分、教師の質に差があるのも事実。教師の質に関しては、正直受けてみないとわからないところもありますが、「ビジネス経験のある教師から学べるか」「ビジネスに特化したカリキュラムがあるか」の2点を重視すると、失敗は少なくなると思います。


どのオンライン英会話も、基本的には無料で体験レッスンを受けられるので、まずは一度受講して各社比較してみましょう。


3-3. 定期的にTOEICを受験する

「1-2. 小さなゴールを設定する」の中でも少し触れましたが、独学において難しい点の1つに「モチベーションの維持」があります。特に英語力は目に見えないものなので、自分で上達を実感したり、現状を把握したりすることはなかなか難しく、モチベーションが下がりがちになることも。


そこでおすすめなのが、定期的なTOEICの受験。TOEICはビジネスでの英会話力を直接測るテストではありませんが、他の試験に比べてビジネスシーンが多く出てきます。また、現在の日本においては、英語力の証明としてTOEIC試験の活用が主流となっているので、受験して損はない資格でもあります。


年に10回、全国各地で受験することができますので、定期的に受けてみてはいかがでしょうか。

 

 

4. 英会話スクールへ通学する場合

英会話スクールへ通学する場合

 

ここまで述べてきたように、独学でもビジネス英語を身に付けることはできますが、中には英会話スクールへ通学した方が結果が出るケースもあります。


ここでは、①どんな人に英会話スクールはおすすめなのか、②英会話スクールのメリット・デメリット、③英会話スクールを選ぶ際のポイント、以上3点についてお話していきます。


4-1. 英会話スクールに通学はこんな人におすすめ

英会話スクールは、以下の人におすすめです。当てはまるものが多いほど、スクール通学を検討してみる価値はあると思います。

 

・独学での学習が続かなかった人

・学習の自己管理が苦手な人

・英語がとにかく苦手な人

・対面で会話することに慣れておきたい人


4-2. 英会話スクールへ通学するメリット・デメリット

まず、英会話スクールのメリットとして挙げられるのは、英語のプロがカウンセリングをもとにカリキュラムを立て、継続学習のお手伝いをしてくれること。モチベーションが下がってきても、すぐにサポートしてもらえる体制が整っているのは心強いですよね。


また、学校の授業と違ったアプローチで英語学習をすることで、これまで英語が苦手だった方でも楽しく英語を学ぶことができる可能性は高いでしょう。加えて、対面での会話式レッスンに慣れておくことで、実際の会話でもおじけづくことなく話せる度胸はつくと思います。


一方で、デメリットとして挙げられるのは、英会話スクールに通学しても、英語力が必ず伸びるとは限らないこと。一番怖いのは、週に1回通学するだけで、上達しているような気になってしまうことです。


もちろん、英会話スクールのスタッフや教師は、あなたの英語力を上げるために全力でサポートをしてくれるでしょう。ただ、英語上達には学習時間の絶対量が必要。週に1~2回、50分程度のレッスンを受けたところで、英語力は伸びません。あくまでも、家庭学習ありきの上達カリキュラムなのです。


英会話スクールに通学する上でも、結局はあなたの頑張り次第だということを、しっかりと心に留めておく必要があります。


4-3. 英会話教室を選ぶ時のポイント

英会話教室と聞くと、ベルリッツ、イーオン、NOVAなどさまざまな会社が思いつくでしょう。ネットで検索しても山のように英会話スクールがヒットして、どこにすればいいのか悩みますよね。そこで、ここでは英会話スクールを選ぶ時のポイントを3点お伝えします。

 

4-3-1. ビジネスに特化したレッスンがあるか

あなたは「ビジネス英語」を学びたいわけですから、必ず必ずビジネスに特化したレッスンがあるかどうかは確認するようにしましょう。


仮にビジネスに対応したレッスンがあっても、あなたのレベルによっては受講できない場合もあります。その場合は、どの程度の英語力があれば、ビジネス英語のレッスンを受けられるようになるのかも確認しましょうね。

 

4-3-2. 外国人教師のレッスンを受講できるか

一概に外国人教師のレッスンの方がより質が高いというわけではありませんが、先程お話したように、英会話スクール通学のメリットの1つは、外国人相手に英語を話すという環境に慣れることができることです。


日本人教師相手だと、緊張感の緩みや、日本語でも通じるだろうという甘えが出る可能性があります。実際には、当然外国人相手に英語を話すわけですから、どこかの段階で外国人教師のレッスンが受講できるのかということを、事前に確認しておく必要はあるでしょう。

 

4-3-3. 価格設定は適当か

繰り返しになりますが、英語学習には継続が大切。英会話スクールへの通学も、目標達成まで通学しないと意味がありません。


多くの英会話教室が、初めは半年~1年程度のカリキュラムを提案してくると思います。料金の判断をする際は、提示された額だけを見て考えるのではなく、そこで目標を達成するまでに総額いくらかかるのかも同時に考えてみるようにしましょう。


初めにだいたい総額いくらかかるか知っておけば、「料金が高くて続けられない!これまでの1年が無駄になってしまった」と後悔することも避けられると思います。

 

月謝を含め、それぞれのスクールの特徴や料金を比較したブログやサイトも多くあるので、それらで比較したのちに無料体験で自分に合うか試してみることをおすすめします。

 

 

5. 最後に

最後に

 

大人がゼロからビジネス英語を習得するのは難しそうに感じるでしょうが、自分の能力を知った上で目標を定め、それに向かって自分に合った手段で勉強すれば不可能ではありません。

 

独学にせよスクール通学にせよ、結局大切なのは方法でなく「あなたのやる気と継続力」。この2つさえあれば、英語力は確実に伸びていくと思います。どんなかたちでスタートを切るにしても、まずはやってみないと始まりません!

 

今回ご紹介した学習法やヒントをもとに、あなたの性格や生活スタイルに合うなと感じた方法で英語学習を始めてみてはいかがでしょうか。

  
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