コツを掴めばハイスコアが狙える!TOEICのリスニング対策

英語のリーディングにはある程度自信があっても、リスニングは苦手だと感じている人は多いのではないでしょうか。

 

TOEIC Listening & Reading Testは就職や転職、昇進でも活用されていますので、勉強のコツを掴んでスコアアップしたいですね。リスニング力がアップすれば英語で会話するのも楽しくなりますよ!

 

ここでは、TOEIC Listening & Reading Test(以下「TOEIC」)のリスニングセクションのスコアアップにつながるポイントと勉強のコツをご紹介します。

 
 

1. まずはじめに TOEICリスニングの問題構成と出題形式

 

 

1-1. TOEICのリスニングセクションの構成と出題形式を改めて確認しよう

TOEICのリスニングセクションがどんな構成かご存知ですか?

 

何度も受験している方にとってはお馴染みだと思いますが、まだ受験回数が少ない方は構成や出題形式を把握しておくことで落ち着いて本番に臨めますよ

 

TOEICのリスニングセクションは、45分で100問。問題や選択肢はもちろん、説明もすべて英語。会話やナレーション、設問の後に3~4つの選択肢から1つを選んで、マークシートにマークします。リスニングセクションは4つのパートに分かれています。

 

 

Part 1  写真を見て、その状況に合う選択肢を選ぶ問題

 

Part 2  1つの質問等の後にそれにふさわしい答えを選択肢から選ぶ問題

 

Part 3  会話を聞いて、それに関する複数の質問に答える問題

 

Part 4  長めのアナウンスやナレーションを聞き、複数の質問に答える問題

 

 

IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が運営するTOEICの公式ホームページではそれぞれのパートのサンプル問題を聞いて回答し、その場で答え合わせができますので、ぜひアクセスしてみてください。

 

 

1-2. あらかじめ問題や選択肢に目を通しておこう

ご紹介したように、TOEICのリスニングセクションは形式が決まっています。そのため、どのような写真や設問、選択肢が印刷されているかをあらかじめざっと見ておくと内容が想像できるため、心の準備ができます。

 

もちろん、スコアアップには地道な勉強が欠かせませんが、あらかじめ設問と選択肢を見ておくと何の予備知識もなく音声を聞くよりも解答しやすくなります。

 

では、いつ見ればいいのか、ですが、問題を開いた直後、試験に関する基本的な説明が放送されている間とそれぞれの設問のマークが終わった後のわずかな時間です。試験に関する基本的な事前説明は重要ですが、毎回ほぼ同じだと思われますので、できるだけこの説明の時間はリスニング問題にざっと目を通すことをおすすめします。

 
 

2. 学習のポイントその1 急がば回れ!英語の音を正しく認識する練習を取り入れて

 

2-1. 効果的な練習方法

「リスニング対策」と聞くと、TOEICの公式問題集やリスニングの教材を購入して、ひたすら問題を解くことをイメージしがちです。でも、なかなかスコアアップにつながらないという悩みを抱えることは少なくありません。聞き取れない原因は、大まかに2つ。

 

1つは、英単語や英語表現に関する知識が不足していること、そして2つめは知っている英単語や英語表現が使われていても正しくその音を認識できていないことです。

 

2つめは、どういうことかというと、例えば、次の文は印刷されていると何も難しくないのですが、音声だけになると少し聞き取りにくい箇所があります。

 

(英語)
Akiko announced that she’s retiring in March.

(日本語)
Akikoは3月に退職すると発表した。

 

まず、thatはこの場合とても短く発音されるので、「ザット」という音で認識している人にとっては「あれ?知らない単語?」と戸惑う原因にもなりかねません。retireも原形の音しか認識できていないとretiringが知らない単語に感じられるかもしれません。でも、実際にはthatやretiringのこのような使い方は珍しくありません。

 

リスニングセクションは、ご紹介したとおり1回の放送で聞き取らないといけませんから、このような「あれ?」と戸惑う時間を極力なくすことが必要です。そのために、表現を覚えるときには意味だけでなく、よく使われるシチュエーションでの用法と、正しい音をセットで習得するのが効果的です。

 

では、次の章で具体的にどんな練習をすると効果的か見ていきましょう。

 

 

2-2. リピーティングとオーバーラッピング、ディクテーションが点数アップに効く

リスニングに限らず、英語の上達につながる基本的なトレーニングがあります。決して目新しい方法ではないのですが、単語一つ一つの音を正しく認識するというよりも、単語と単語が並んだ時の音の変化やアクセント、イントネーションを体得するトレーニングで、リスニング力アップに効果的です。

 

リスニングで「単語や表現は知っているのに聞き取れなかった」というもったいない事態を減らすことができますので、ぜひ試してみてください。大まかな流れは次のとおりです。

 

(1)公式問題集のリスニング問題あるいはリスニング用の教材を用意します。

リスニング問題の設問も選択肢も印刷されて読める状態のものを選びましょう。教材の場合、音声付きで、解説などに音声の内容がすべて印刷されていればOKです。

 

(2)印刷された英文を見ないで、音声を聞いて問題を解きます

教材であれば、意味がわかるか確認します。その後、印刷された英文を見て、わからない単語や表現がある場合は調べておきます。

 

(3)音声の後にいったん音声を止めてリピートします。

できるだけ音声に近い発音、イントネーションになるよう意識してください。何度か繰り返します。

 

(4)音声にかぶせるようにして声に出します。これをオーバーラッピングといいます。

慣れていないと音声と同じ速さで読むのは難しいのですが、次第に遅れることなくついていけるようになります。

 

(5)表現や単語を定着させるために、音声を聞いてそれを何も見ないで書きます。これをディクテーションといいます。

1回では書けないかもしれませんので、何度か音声を流しても構いません。

 

リピーティングとオーバーラッピングを繰り返した後に行うことによって、いきなり音声を聞いて書きとるよりも少し書きとりやすくなっているはずです。

 

ディクテーションをすることで「文字を読めるから理解できている」と思い込んでいた英語表現でも「聞くだけでは理解できなかった」ことに気付くはずです。

 

 

これらは音を正しく習得して、表現を定着させるトレーニングですので、今までリスニングの問題集をひたすら解くだけだったという方にはぜひ取り入れていただきたいと思います。

 
 

3. 学習のポイントその2 英語の表現は使われるシチュエーションを意識して習得を

 

2-2のトレーニングでは公式問題集やリスニングの教材を使いましたが、どうしてもこれらだけでは、覚えられる表現の数に限りがあります。そこで、表現の幅を広げるために活用いただきたいのは、英会話の教材や映画です。


(1) 日常英会話やビジネス英会話の教材

リスニングとは関係ないと思われるかもしれませんが、ある程度まとまった会話のやりとりがあり、音声付きのものであれば、新しい表現を会話の中の一部として状況もセットで覚えることができます。

 

TOEICのリスニングセクションではビジネスシーンがよく登場しますので、ビジネス英会話の教材も役に立ちます。


(2)映画や映画を教材にしたもの

映画を観ていると「なるほど、こういう状況でこのフレーズを言うのか」と発見が多いです。DVDなどで字幕切り替えができるものを選ぶか、紙ベースで勉強したいという方には映画を教材にしたものもおすすめです。

 

前後の会話のやりとりや状況から、この表現はこういう場面で使うというのが想像しやすいので、英単語や表現の意味を丸暗記するのではなくシチュエーションと音をセットで習得できます。

 
 

4. まとめ TOEICのリスニングスコアアップのコツは少しの先読みと正しい音の認識、表現をどんな状況で使うかの理解

 

TOEICのリスニングセクションの形式は決まっていますので、当日はできるだけ問題や選択肢に目を通しておくと心の準備ができますよ。勉強をするときは、英語の表現や単語を正しい音で認識して、どんなシチュエーションで使われるかを必ずセットで押さえるようにしましょう。リピーティング、オーバーラッピング、ディクテーションの3ステップで音と表現の定着が早まります。

 

リスニング対策はリスニング問題を解くだけではありません。ぜひ取り入れてみてくださいね。

  
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