就職活動や転職活動で、企業にアピールできるTOEICスコアが欲しい! と受験を決意してから、一応少しづつ勉強してきたけど、いざTOEIC本番の日が近づいてくるとなんだか不安……そんな瞬間ってありますよね。
もうあまり対策のための時間が取れない中で、「直前まで少しでも効率的に勉強できれば…」と悩んではいませんか?
TOEICは、対策講座を受講したりテキストで独学をしたりといった日々のコツコツとした学習も大切ですが、テスト直前でもスコアアップができる秘訣があります。
試験の性質を再度把握しなおす、当日最高のパフォーマンスを発揮できるように準備しておくなど、直前でも行える、直前だからこそ行えるTOEIC対策テクニックをご紹介!
Contents
1. TOEIC直前対策(リスニング編)
直前対策として、まずはリスニング各Partの内容をあらためて理解しましょう。
1-1. リスニングの構成
TOEICのリスニング問題では、日常の生活やビジネスシーンで使われるような英会話表現が出題されます。
テスト構成は以下のとおりです。
|
問題数 |
内容 |
Part 1 |
6問 |
写真描写問題 |
Part 2 |
25問 |
応答問題 |
Part 3 |
39問 |
会話問題 |
Part 4 |
30問 |
説明文問題 |
この中で、直前でもスコアアップしやすいのはPart 2です。具体的にどんなコツがあるかはもう少し後でご紹介します。
1-2. 集中力の強化
当たり前のことながらも大事な点として、リスニングテストは、音声にしたがって各Partの問題を解くので、いったんスタートすると待ってはくれません。
また、音声は1回だけしか流れませんので、ボーっとして聞き逃すのは厳禁です。45分で100問の問題をぶっ続けで解き続けるため、途中で設問の多さに疲れて集中力が切れてしまわないようにも気を付けなければいけません。
絶対に集中を保ち続ける! という強い意志で受験に臨むことを意識しておきましょう。
直前の対策としては、公式問題集や参考書の模試を100問通しで解くことをおすすめします。つまり本番の予行演習です。
シンプルな方法ですが、「集中が切れないよう意識しながら解く」「もし集中が切れてしまったら、本番で繰り返さないよう危機感を持つ」といった心構えを身に付けるのには最適なはずです。
1-3. おすすめの戦略
Part2は、ほかのPartと比べて直前でもスコアが伸ばしやすいPartです。というのも、Part2には「この一点を意識するだけでも大きく違う!」というコツがあるのです。
それは、「冒頭の部分に集中して聞き取る」こと。
例えば、Whenから始まる文章に対して場所を答えていたら、それはWhereと聞き間違えた人向けのひっかけ選択肢なので除外できます。
最初にWhenが来ていることさえ聞き取れれば、そうしたひっかけには騙されません。
もちろん、Whenが聞き取れれば「おそらく何かの時間について聞いているんだな」と推測できますから、「素直に時間を答えている」選択肢か、「分かりません」「未定です」といった少しひねった選択肢のどちらかが正解になると考えられます。
一文全体が分からなくても、最初の一語を聞き取れるだけでもここまでの手掛かりが得られるのです。冒頭の部分は絶対に聞きとれるようにがんばりましょう!
ちなみにPart 3、4の問題は、「注文したものが壊れていたのでカスタマーセンターに電話した」、「もうすぐオープンするレストランの紹介」など内容にストーリー性があります。
可能なら設問を先に読み、「だいたいこんなストーリーかな?」と内容を少しイメージしましょう。とはいえ、これは確実ではありませんから、思っていたのと違うストーリーでも慌てないことです。
もし予想に近い話の流れになったらラッキーくらいに考えておきましょう。
2. TOEIC直前対策(リーディング編)
リーディング各Partの内容も理解しておきましょう。
2-1. リーディングの構成
TOEICのリーディング問題は、大量の英文を読んでハイスピードで問題に解答することが求められるのが特徴。
テスト構成は以下のとおりです。
|
問題数 |
内容 |
Part 5 |
30問 |
短文穴埋め問題 |
Part 6 |
16問 |
長文穴埋め問題 |
Part 7 |
44問 |
長文読解問題 |
リスニングと違い、明確に直前対策が効くパートは残念ながらありませんが、後述のようにPart 5の練習をするのもありでしょう。
読解力は一朝一夕に伸びるものではありませんが、文法や語彙は「知っているか知らないか」なので、直前に勉強した内容が運よく出てくれば確実にプラスになります。
2-2. 時間配分を意識する
リスニングは、流れる音声にしたがって問題を解くので時間配分はそれほど影響しませんが、リーディングは、75分以内で100問を解く必要があり時間との勝負です!
タイムマネジメントがきちんとできるかどうかが明暗を分けます。
初級レベルであれば、時間内に全部答えるのは難しいでしょう。だからこそ、限られた時間をどの問題に使うのか取捨選択が求められます。
自分の弱点を把握するために、なるべく、事前に時間を測って公式問題集や参考書の模試を通しで解いておきましょう。
「考えても分からない問題」は飛ばし、「考えれば解ける問題」に時間を残せるよう、模試を使って分析しておくのが理想です。
制限時間内にすべて終わらせる目安としては、Part 5 & 6は20分で解き、Part 7に55分は残しておきたいところです。
2-3. まずはPart 5対策がおすすめ
初めて受験する人や、全体的に正解率が低いと感じている人は、短文で構成されているPart 5を集中して勉強するのがおすすめ。
頻出の文法や単語に慣れて知識を積み重ねていけば、それは長文を読むときへの理解にもつながります。
また、自信がない問題があったとしても、消去法で正解の可能性を上げやすいPartです。
3. 前日
試験前日は、時間と気持ちに余裕があれば復習をするのもいいですが、気負わずにリラックスして過ごすことをおすすめします。
緊張で眠れずに本番で眠気が……というのが一番よくない展開です。
念のため、当日の持ち物がそろっているかも確認をしておきましょう。
3-1. 前日の勉強
試験前日に新しい問題に取り組んだところで、時間の関係上、消化するのは難しいです。過去に解いた公式問題集や対策本の問題を解きなおしたり、苦手なPartを見直したり、単語や文法を復習したりするくらいにとどめておいたほうがいいでしょう。
それも、余裕があればでかまいません。第一は気持ちを落ち着けることです。
3-2. 持ち物確認
当日は、忘れ物をすることがないように、持ち物(受験票、証明写真1枚、本人確認書類、筆記用具、腕時計)がそろっているか、確認しておきましょう。
試験会場は、夏は冷房で寒すぎ、冬は暖房で暑すぎることもあります。念のため、温度変化に適応できる服装も準備しておきましょう。
3-3. 体調管理
前日は、早めに寝て十分な睡眠を。二日酔いや体調不良にならないよう、コンディションを整えて当日にいどみましょう。
4. 当日
試験会場までのルートは事前にチェック。当日は、焦ることのないよう、時間に余裕を持って向かいましょう。
4-1. 時間に余裕を持って行動を
交通機関の遅れや、大雨などの悪天候で、予期せず移動に時間がかかってしまうことがあります。
最寄り駅からのルートをGoogleマップなどで確認しておくとともに、家も早めに出ておくといいでしょう。
また、会場が大学内の場合は特にそうなのですが、ちゃんと地図を見ずに会場にいってしまうと、広くて迷ってしまうことがあります。
どのキャンパスなのか?どの建物なのか?といった点は間違えやすいので注意が必要です。
4-2. 会場では、文法・単語の見直しを
当日は、11:45~12:30が受付。12:35から試験の説明が始まり、15:00くらいに試験が終了します。
会場に入室しても問題集などでギリギリまで復習が可能です。前日は休養が大事でしたが、ここでは時間の許すかぎり復習をしておいたほうが、頭を英語モードに切り替える意味でもおすすめです。
また、入室すると飲食は禁止です。あまり早く会場入りして、周りの人の緊張感に影響されるのが嫌だという方は、会場近くのカフェで軽いランチをとりながら文法・単語の見直しをして過ごすのもよいでしょう。
4-3. とにかく集中
会場内は、自分にとってパーフェクトな空間とは限りません。
むしろ、試験中、他の受験者の咳やくしゃみ、問題冊子や消しゴムを使ったときの振動音が聞こえてくることはよくあります。また、まれに遅れてきたり途中退席をしたりする人さえいます。
それらの状況にイライラしてしまうと、リスニングの重要ポイントを聞き逃したり、リーディングのパフォーマンスが低下してしまったりすることがあるので、周りのことは気にしないように集中しましょう。
また、解けそうにない問題は捨てる勇気も必要です。1つの問題に対し長々と悩んだところで、正解にたどり着ける保障はありません。その悩んだ時間によって時間が足らなくなり、他の問題の正解率を下げてしまうのはとてももったいないことです。
悩んだ場合は、思い切ってマークシートの選択肢のどれかを塗って次の問題に移りましょう。時にはいさぎよい判断が、いい結果になることもあるでしょう。
まとめ
試験の直前でも、心構えやコツを把握すれば、まだスコアアップの余地はあるものです。
また、テスト構成を理解した上で、集中力とタイムマネジメントを意識して模試を解くことも大切。直前で時間がなくても、何とかして一度は模試を解いておきたいものです。
そして、前日&当日は無理をしすぎず、リラックスして、周囲の環境を気にせずに試験に挑んでくださいね。