英会話初心者がまずぶつかる壁が、日本語と英語の発音の違いです。
「英語の発音の仕方がわからない」
「英語の発音ってどうやって身につけたら良いの?」
そういった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はそういった方へ向けて、英語の発音の仕方や練習方法について詳しく解説していきます。
この記事を読めば、英語の正しい発音の身に付け方が分かり、ネイティブにも通じる綺麗な発音を学ぶことができるでしょう。
Contents
1.英会話初心者が効率よく発音を身につけるために
英語にはリエゾンなどの音の変化や、イントネーションなどのルールがあります。
ただ、まず初心者が身につけたいのは、コミュニケーションに齟齬を起こさないための正しい発音の仕方です。ここではまず、正しい発音を身につける考え方を共有します。
1-1.カタカナ発音で通じるものもある
英語学習初心者の方に覚えておいてほしいのは、カタカナ発音である程度通じるものもあるということです。したがって、0から全ての発音を覚える必要はありません。
例えば、英語の「b」の発音は日本語の「バビブベボ」で通じますし、kの発音は「カキクケコ」で十分通じます。
英語の発音を覚えるというと大変なイメージがあったかもしれません。ただ、注力すべきポイントを絞れば、それほど難しいことではないのです。
1-2.日本語にない発音を覚える
では、実際どうしたら良いのかというと、まずは日本語にない発音を覚えましょう。
日本語にない発音ということは、私たちは普段発音していないということなので新たに覚える必要があるのです。例えば以下のような音が、英語特有の発音にあたります。
・ æ
・ ɑ
・ ɔ́
・ ə
・θ
・ f
・ v
これらの記号で表される音は日本語にはないので、練習して口を慣らさなければいけません。まずは、これらの正しい発音の仕方を勉強しておきましょう。
1-3.似ている発音を区別する
似ている発音を区別することができると、英会話がさらに上達します。似ている音とは、例えば以下に示すペアのような音です。
・ lとr
・ vとb
・ fとh など
ネイティブとの会話では文脈でくみ取ってくれるかもしれませんが、より正確に意味を伝えるためには、発音し分けておくことは重要です。
そして発音し分けることができる音は、聞き取りやすくもなります。
2.英語特有の音はどう発音する?
では、上で説明したような英語特有の音はどうやって発音すれば良いのでしょうか?
ここでは最低限押さえておきたい英語特有の音の発音について解説します。発音の仕方についても説明しているので、実際に発音して練習してみてください。
母音①:æ
「æ」はよく「アとエの間」と説明されるような発音です。以下のような単語のストレスが置かれる位置に現れます。
・ apple
・ cat
・ can
ただ、「アとエの間」といわれてもピンとこない方もいるかもしれません。そんなときには、「ア」の前に小さな「ェ」を添えて「ェア」のように発音してみてください。
母音②:ɑ
「ɑ」は「大きな口を開けて発音するア」のようなイメージの発音です。以下のような単語のストレスが置かれる位置に現れます。
・ office
・ orange
・ hot
この音を発音するときは、とにかく口をめいっぱい縦に開いてください。その状態で「オ」と発音しようとすると、「アとオ」の中間のようなこの音が出るはずです。
母音③:ɔ́
「ɔ́」は日本語の「オ」に近いような音です。以下のような単語のストレスが置かれる部分、特に伸ばす音の位置に現れます。
・ all
・ call
・ bought
具体的な発音の仕方としては、リラックスして口を丸めて「オー」と発音します。唇の力を抜いてリラックスして発音するのがコツです。
母音④:ə
「ə」は「あいまい母音」ともいわれる音で、その名のとおりアイウエオのどれにも該当しがたいあいまいな音です。あらゆる単語のストレスが置かれない位置に現れます。
・ about
・ family
・ famous
あいまい母音を発音するコツとしては、口には力を入れず、だらっとさせます。そこからわずかに口を開けて、お腹から空気を出す感じで音を出してください。
イメージとしては「アイウエオの中間」のような音です。
子音①:r
「r」はよく「巻き舌のラリルレロ」と表現されるような英語の特徴的な発音の代名詞ともいえる音です。以下のような単語のrが、この音で発音されます。
・ read
・ river
・ rice
「巻き舌のラリルレロ」と説明されるものの、巻き舌かどうかはそれほど重要ではありません。上手く発音するためのポイントは、舌の先を口の中のどこにも付けないことです。
子音②:θ
「θ」は日本人が「サシスセソ」で代用してしまいがちな、thの音です。以下のような単語のthの部分が「θ」の音で発音されます。
・ think
・ thank
・ thing
よく「舌先を噛む」と説明されますが、噛む必要はありません。舌先を上前歯の先に軽く当てて、空気を舌の両側から出す意識で発音してみましょう。
子音③:ð
「ð」は上で説明した「θ」の濁ったような音です。例えば、以下のような単語のthの部分がこの音で発音されます。
・ the
・ this
・ that
まずは上の「θ」と全く同じ口の形を作り、その状態で声を出します。いわゆる有声音というもので、「θ」の口に音を乗せた発音になります。
子音④:f
「f」は日本語でいう「ハヒフヘホ」の音で代用されがちですが、厳密には違うので注意が必要です。以下のような単語のfの部分がこの音で発音されます。
・ five
・ face
・ fat
発音の仕方としては、上前歯を軽くした唇に当てて空気を吐き出します。日本語の「ハヒフヘホ」は歯と唇が触れることはないので、慣れるには意識的なトレーニングが必要です。
子音⑤:v
「v」は f の発音に声を入れた音です。以下のような単語のvの位置に現れるのが、このvの音です。
・ very
・ voice
・ violin
vは上で説明した「f」の有声音なので、口の形は同じで音だけを乗せます。日本語の「バビブベボ」は、英語のbに該当する音なので、しっかり練習して発音し分けましょう。
3.英会話初心者におすすめ!発音練習法3選
ここでは、実際に発音を身につけるための練習方法について紹介していきます。
特に初心者が独学でやる場合、誤った発音が身についてしまう場合も多いです。以下でおすすめする効果的な練習方法を取り入れて、正しい発音を身につけましょう。
3-1.最初はゆっくり英語の発音に口を慣らす
最初のうちは、スムーズに話したい気持ちを抑えてゆっくり発音するようにします。
これは、英語の発音の仕方を口に慣らすためです。野球でも正しいバッティングフォームを身に付けるために素振りをするように、まずは発音のフォームを固めます。
この記事で説明した発音の仕方を参考に、ゆっくり発音の仕方を口に慣らしてください。
3-2.アプリ・ボイスレコーダーで発音矯正
自分の発音が正しいかを客観的に確かめるためには、アプリやボイスレコーダーを利用するのがおすすめです。
最近では発音が正しいのかを判定してくれるアプリも出ています。より正確に自分の発音をチェックしたいのであれば、発音矯正アプリを利用するのがおすすめです。
「発音博士」は、発音記号をベースに採点してくれる便利なアプリで、ネイティブのお手本音声を聞くこともできます。
■発音博士
引用:https://apps.apple.com/jp/app/id885771578
3-3.海外映画・ドラマでシャドーイング
海外映画やドラマでシャドーイングをすると、よりネイティブらしい発音が身に付きます。具体的なトレーニングの方法は、以下のとおりです。
1. 自分の好きな場面を選ぶ
2. 俳優のフレーズを少し遅れて真似して発音する
3. スムーズについていけるようになるまで繰り返す
映画やドラマの他、ポッドキャストやYouTubeも利用できます。あなたが楽しく学習できる方法でトレーニングをしてみてください。
4.まとめ
今回は英語の発音を身に付ける方法や発音の仕方、練習方法について詳しく解説しました。
この記事を参考にして、英語の正しい発音の身に付け方を把握して、ネイティブにも通じる綺麗な発音ができるよう練習していきましょう。