グローバル化が進む現在社会。英語は世界の共通言語として位置づけられ、様々な国の人とやり取りする方法として英会話スキルの必要性を感じている人が増えています。
「ペラペラと話せるようになりたいけど英語は苦手…」と不安を感じている方は、「英会話教室に通うしか方法はないのかも…」と思っているかもしれません。
でも大丈夫! 英会話は独学で身に付ける方法があります!
独学なら、授業料などはかからずリーズナブル。
この記事の方法を参考に、ぜひ独学で英会話を上達させてください。
Contents
1. 独学のメリット
英語圏で留学したとしても、英会話スクールに通ったとしても、だれもがネイティブスピーカーと対等に話せるスピーキング力を得られるわけではありません。語学は一朝一夕で身につくものではないので、コツコツと勉強を続けることが大切なのです。
そして独学には独学のメリットがあります。英語初心者であったとしても独学でスピーキングを上達させることは十分可能です。
1-1. 英語が話せる人とは?
そもそもペラペラ話せる人とはどういう人なのでしょうか? なんとなく「ネイティブとほぼ同レベルのすごい人」を想像してしまいますよね。
しかし、そのレベルにまで到達するには、凄まじい努力を長年重ねないといけません。「ネイティブレベル」を目指した結果、英会話そのものに挫折する人も残念ながらいます。
日常会話にせよビジネス会話にせよ、まず「英語で意思疎通ができる」状態を、「英語がペラペラ話せる」というゴールとして考えるのはいかがでしょうか。ネイティブほど流暢でなくても、自分の生活に必要なコミュニケーションが取れれば十分という考え方です。
これは独学で着実に英語力を伸ばしていけば十分達成できます。その上のレベルは、実際にこの目標を達成したら改めて目指してみましょう。
1-2. 独学でできること
さて、「独学」とは先生につかずに自分で勉強することです。
一般的に独学で英会話を学ぶとなると、英語関連のテキスト、NHKテレビ・ラジオなどの英語講座、動画・映画、アプリなどを学習教材として活用することになるでしょう。
最近では、独学に使える教材の大半はインターネットを通してデジタルで利用することができるので、独学で学ぶ環境がとても便利になってきています。
スマホで使える学習コンテンツも多いですから、ほんの数分のスキマ時間や、入浴中のようなプライベートな時間にも学習できます。これは人に習うのには無い利点ですよね。
1-3. 費用をおさえられる
海外留学すれば数百万、日本で英語スクールにかよっても月に数万といった高額の費用がかかります。
その点、独学は、留学や英語スクールと比較して、かなり費用をおさえることができるのでプレッシャーを感じずに始められます。
英会話本を購入したとしても一冊が数百~数千円。インターネット上の学習ツールは、無料のものが多く、有料でも安価に利用可能です。
人に教わるわけでもないので、授業料もかかりませんね。
1-4. 自分に合った学習方法を探せる
独学は、決まった時間に学校に通わなくてはいけないという制約がありません。特定の決まったカリキュラムもありません。ですから、もし今やっている方法が合わない、効果がないなと感じても、すぐに別のやり方を試せます。
「英会話教室に行ってみたけど自分には合わなかった」ということを繰り返していると出費がかさみますが、独学ならそうした心配なしで、フレキシブルに学習計画を修正できます。
2. 英会話の前にしておきたい独学とその方法
効率よく英会話を習得するには、実際に英会話に直結した内容を学び始める前に、まずは基礎の文法・語彙、発音は身につけておくことをおすすめします。
英会話のための知識は発展的な内容といえますから、基礎となる英語力がないと、せっかく学んでもうまく活かすことが難しくなってしまいます。
英会話に限らず、どんな目的で英語を学ぶにしても、基礎は大切です。焦らずに基礎から着実に習得していくのが語学のコツですよ。
2-1. 文法
文法とは、ざっくりと言ってしまえば「英文の組み立て方」についての知識。
「英会話に文法は不要!」という意見もありますが、やはり文法がわからないと正しい英文で話せないので、こちらの意図も伝わりにくくなってしまいます。少しミスがあるくらいなら相手も言いたいことを推測できますが、全くでたらめな英文ではそれも厳しいです。
もちろん、英会話だけでなく「聞く・読む・書く」を含んだ4技能すべてにおいて文法は重要です。
そうは言っても、文法の勉強は面倒だという印象を持っている人は多いでしょう。
でも、英会話が目的なら身に付けておきたいのは中学英文法だけです。日常的な英会話で使われている文法項目は、大部分が中学の範囲でカバーできるからです。
高校の英文法はやらなくても大丈夫と思うと、なんとかなりそうな感じがしませんか?
いきなり分厚い文法書を手に取り、難解な英文法の攻略に時間をかけたりする必要はありません。
中学生向けのシンプルな薄いテキストで大丈夫ですので、1冊頑張ってこなしてみましょう。
英語をやり直す大人向けに、やさしくわかりやすく文法を解説する教材もたくさんありますよ。
2-2. 語彙
会話を組み立てるには、語彙力は必須です。
しかし、ただ単語だけを淡々と暗記するのはおすすめできません。退屈ですし、何より実践的とはいえません。英単語を単体で覚えても、実際に会話の中でどのように使えばよいのかわからないからです。
単語を覚える際は、文章の中でどんな使われ方をしているのか確認し、フレーズとして覚えるようにしましょう。そして、実際の会話で応用できるように、口にだして練習するとさらに効果がアップします。
2-3. 発音
発音に関して、最も重要なのはアクセントです。日本語は英語よりも抑揚の付け方が小さいので、意識しておかないとアクセントが不十分な英語を話してしまいがち。
また、英語は、単語と単語のつながりによって音がつながったり(リエゾン)、音が抜け落ちたり(リダクション)もします。
実際にネイティブスピーカーの音源を聞き、アクセントや発音の変化をマネするような感じで覚えていきましょう。
同じ内容を繰り返しトレーニングすることによって、少しずつ着実に、ネイティブが日常で頻繁に使ういい回しや発音になじむことが大事です。
3. おすすめの英会話学習方法
英語圏で生活している人や帰国子女はどうして簡単にペラペラ話せるのでしょうか? それは英語にふれている累積時間が圧倒的に多いからです。生活そのものが英語の勉強になっていますし、ネイティブと話す機会も多いので、英語の上達はとても早くなります。
しかし、日本にいながら一日中英語漬けという生活は難しいです。それでも英会話上達には、とにかく毎日続けることが大切。
忙しいときは一日5分、10分でもかまいませんから、英語に触れる時間を毎日作りましょう。
英語に触れる頻度を増やすと吸収しやすくなるので、たまにたくさん勉強するよりも、少しずつ習慣的に勉強するほうが英会話の習得に近づきます。
最近は、インターネット環境を利用した便利な英語学習ツールが増えているので、それらを活用することをおすすめします。
ちょっとした空き時間でも学習しやすいですよ。
3-1. 英語学習サイト
英語学習者に対して、英語教材を無料で提供しているサイトがあります。
中でも、アメリカの公共放送局が運営する「VOA Learning English」と、イギリスの公共放送局が運営する「BBC Learning English」は、質の高い内容を発信していると英語講師からも評判のサイトです。
英語圏のサイトなので内容は英語オンリーです。日本語での解説はありませんが、初心者から上級者まで対応しています。
ビデオ(音声)、スクリプト、ボキャブラリーリストがセットになっています。
学習のコツを簡単にご紹介します。
① まずは、ビデオを視聴。わからない単語があっても頭の中で「こういうことを言っているのだろうな…。」と要約・推測しながらそのまま続けて聞きましょう。
② スクリプトを見ながら再度視聴。内容を意識しながら聞きますが、1回目の視聴より理解が深まっているはずです。
③ わからない単語やフレーズがあればボキャブラリーリストを確認。リストには定義が英語で記載されています。英語だけでは意味がわからないという場合は、英和辞書で調べてみましょう。
内容を理解した上で、何度も繰り返し聞きましょう。また、余裕があるようなら、音声と同時にスクリプトを読み上げる「オーバーラッピング」や、音声をマネして聞こえた内容を声に出す「シャドーイング」を行うとさらに効果的です。
3-2. スタディサプリ ENGLISH
リクルートが提供する大人気の英語学習アプリです。講義動画を視聴したり、ゲーム感覚で文法や単語の問題をといたり、ディクテーションをしたりと、様々なトレーニングを行って総合的に英語力をのばせます。
移動時間や隙間時間などに、気軽にアプリを開いて勉強できるような設計になっており、勉強時間が記録されてやりがいがあるので、自然と毎日続けたくなります。
新日常英会話、ビジネス英語、TOEIC対策など複数のコースがあり、目的別に実用的な内容が学べるのも魅力です。
詳細については、以下のリンクからご確認ください。
※スティーブ・ソレイシィ先生の解説動画がわかりやすくて英語が苦手な方にオススメ
※「下町ロケット」などを手掛けた脚本家が書いたストーリーがおもしろく、20代~30代ビジネスパーソンにオススメ
※スキマ時間を有効に活用してアプリだけでTOEIC対策の勉強をしたい方にオススメ
3-3. アウトプットをする
インプットした知識を相手に伝わるように瞬間的にアウトプットする練習も大切です。
独学でスピーキングを練習する方法としては、瞬間英作文がおすすめです。日本語を見て、なるべく素早く英訳して話すというシンプルなトレーニングです。
これを続けると、「知識として覚えているだけの文法」が「瞬時に使いこなせる文法」になっていき、言いたいことが即座に正確に英語にできるようになります。
アウトプットの勉強自体は独学でもできますが、やはり人と英会話をして実践する場も欲しいですよね。
身近に英語を話す友人・知人がいれば、会話のキャッチボールをしてみましょう。
もし身近にいない場合は、インターネットで検索! 英語サークルの集まりや、英語を教えてもらうかわりに日本語を教えるという言語交換のサイトもありますよ。
しっかり英会話のレッスンを受けてみたいという方は、格安でレッスンを受けられるオンライン英会話を試してみるのも一案です。無料体験レッスンをとおして、自分に合うかどうか試してみるのもいいでしょう。
まとめ
英語でコミュニケーションをとるための学習方法は、英会話スクールに通うことだけではありません。
独学でも英会話に必要な能力は鍛えられます。
まず基礎となる能力を身に付けて、それから英会話の練習を始めていきましょう。
そして、学んだ内容をアウトプットするという継続学習をコツコツと続けることも大事です。
時には伸び悩みを感じてギブアップしてしまいたくなることもあるかもしれません。しかし、グローバル社会において、英語を話せることで様々なチャンスが広がるはずです。根気よく続けて英会話の上達を目指しましょう。