英語長文はこれで解決!スラッシュリーディングの効果とやり方を大公開

皆さんは「スラッシュリーディング」という勉強法を聞いたことがありますか?

 

スラッシュリーディングとは英語学習に取り入れられているトレーニング法で、速読や長文読解に役立つ便利な勉強法です。

 

しかし、具体的なやり方が分からず試したことがないという人が多いのも事実です。 

 

今回は、全ての英語学習者に知ってほしいスラッシュリーディングの効果とやり方をご紹介します!

 

 

1. スラッシュリーディングとは?

 

具体的な学習を始める前に、まずはスラッシュリーディングの概要を確認しておきましょう。 

 

1-1. 英語をそのままの語順で読む勉強法

スラッシュリーディングとは英語をそのままの語順で読む勉強方法のことで、別名「チャンクリーディング」とも言います。

 

もう少し具体的に説明すると、「英語を日本語に直さず読むトレーニング」のことです。

 

私たちは普段、英語の文章を読む時に自然と頭の中で日本語に変換しています。

 

この場合、英語→日本語というプロセスが必要なので文章を読むのにかかる時間も当然長くなってしまいます。

 

以下の例文で詳しくみてみましょう。日本語の①と②を比べてみてください。

【例】I met a boy who has recently moved to our town with his family. 

①私は最近家族と共にこの町に引っ越してきた少年に会った

②私は会った / 少年に / 最近この町に引っ越してきた / 彼の家族と共に

当然、①の方が綺麗で自然な日本語です。

 

しかし、①の和訳を完成させるには英語と日本語の語順が違うために、文章を何度も行ったり来たりしなければなりません。 

 

一方で②の場合、日本語自体は不自然に見えます。

 

しかし、英文を小さなかたまり(=チャンク)ごとに把握しつつ語順通りに文を読んでいるため、「返り読み」による時間ロスを防ぐことが出来るのです! 

 

このように、スラッシュリーディングを実践することで英語を英語のまま読めるようになり、長文もスラスラと意味をとることが可能になるのです!

 


2. スラッシュリーディングで期待できる3つの効果

 

続いて、スラッシュリーディングを行うことで期待できる3つの効果をご紹介していきます!

【3つの効果】

1.長文読解のスピードが上がる

2.難しい英文がスラスラ読めるようになる

3.同時にリスニング力もアップする

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

 

2-1. 長文読解のスピードが上がる

スラッシュリーディングは英語の長文読解力をアップさせるのに大いに役立ちます。

 

特に、英語そのままの語順で文の意味を理解できるようになるので、速読力が上がり時間ロスを防ぐことが出来るようになります。

 

長文を解く時にいつも時間が足りない人には特におすすめの学習法です! 

 

 

2-2. 難しい英文がスラスラ読めるようになる

スラッシュリーディングは難易度の高い英文への対応力を高めてくれる効果もあります。

 

理由はスラッシュリーディングでは文章にスラッシュ(区切り)入れて読むので、1つ1つの文章も短くなり文の構造が把握しやすくなるからです。

 

英文が長いと途中でつまずいてしまう、そんな悩みを解決してくれるのがスラッシュリーディングなのです! 

 

 

2-3. 同時にリスニング力もアップする

スラッシュリーディングは英語を英語のまま理解するための学習法です。

 

従って、話される英語をそのままの語順で理解する必要のあるリスニング力の上達にも大いに役立ちます。

 

特に、英会話などでは文章と違い、返り読みをすることはできません。

 

相手に何度も聞き返して困らせてしまわないように、話された文章を一度で理解する力を身につけましょう! 

 


3. スラッシュリーディングの基本的なやり方:英文を区切る場所

 

ここからは、いよいよスラッシュリーディングの具体的なやり方をご紹介していきます。

 

スラッシュリーディングでは、英文に区切り(スラッシュ)を入れて読み進めていきます。

 

その際、適切な場所で英文を区切ることがコツになります。

 

以下では区切りのポイントとなる代表的な場所を3つご紹介していきます! 

【英文を区切る場所】

1.前置詞・接続詞の前で区切る

2.関係代名詞の前で区切る

3.不定詞・動名詞・分詞の前で区切る

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

3-1. 前置詞・接続詞の前で区切る

まず分かりやすいのが前置詞接続詞で英文を区切る方法です。 

 

前置詞は<前置詞+名詞>の形で用いる語で、in / on / at などがあります。

 

それに対して、接続詞は<接続詞+主語+動詞>の形で用いる語で、when / if / because などがあります。

 

どちらも基本的な単語が多いので、英文を読む際にはすぐに見つけられるようにしましょう。

 

①前置詞の前で区切る

【例】I fell asleep / on the train.

私は寝てしまった / 電車で

 

【例】We went shopping / after school.

私たちは買い物へ行った / 放課後に

②接続詞の前で区切る

【例】I was happy / because I passed the finals.

私は嬉しかった / 期末試験に受かったから

 

 

3-2. 関係代名詞の前で区切る

英語の文は関係代名詞が入ると長くなりがちです。

 

適切な場所で区切りを入れることにより、明確に文の意味が掴めるようになります。

 

関係代名詞はwho、which、thatと種類も少なく気づきやすいので、見つけたら区切りを入れるクセをつけると良いでしょう! 

【例】She is the girl / who helped me / at the station yesterday.

彼女が女の子です / 私を助けてくれた / 駅で昨日

 

【例】This is the bag / that I bought / for you / last Saturday.

これがカバンだ / 私が買った / あなたのために / 先週の土曜日に

 

 

3-3. 不定詞・動名詞・分詞の前で区切る

不定詞(to+動詞の原形)・動名詞(動詞のing形)・分詞(動詞のing形・動詞のed形など)も英語には欠かせない要素のひとつ。

 

多用することで表現の幅を広げるのに役立ちますが、その分文章も複雑になりがちです。

 

スラッシュリーディングでしっかりと区切りを入れ、より分かりやすい文章に整えましょう! 

【例】I took the first train / to take the TOEIC test / this morning.

私は始発に乗った / TOEICを受けるために / 今朝

 

【例】I started / studying hard / to get into the university / which my father graduated from.

私は始めた / 一生懸命勉強することを / その大学に入るために / 私の父が卒業した

 

【例】Look at the girl / dancing on the street.

その少女を見て / 通りで踊っている


4. スラッシュリーディングを行う際のポイントと注意点

 

スラッシュリーディングのおおまかなやり方は以上の通りです。

 

ここからはスラッシュリーディングを実践する際に覚えておいて欲しいポイントや注意点を3つご紹介していきます! 

【ポイントと注意点】

1.区切りを入れる部分にこだわりすぎない

2.区切る頻度は徐々に減らす

3.区切った文章は音読してみる

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

 

4-1. 区切りを入れる部分にこだわりすぎない

スラッシュリーディングには、明確なルールや決まりがありません。

 

「どこで区切りを入れるか」や「何回文を区切るか」は全てあなた次第です。

 

区切りの場所にこだわりすぎると、かえって文の意味が頭に入ってこなくなってしまうことがあります。

 

あまり細かくこだわりすぎず、自分の読みやすい位置で区切ることから始めてみましょう!

 

 

4-2. 区切る頻度は徐々に減らす

スラッシュリーディングを行う目的は、あくまでも読解力やリスニング力の向上です。

 

スラッシュが入った文章に慣れすぎてしまうと、いざ長文を解く時や速読で実力が発揮できません。

 

初めは沢山区切りを入れて構いませんが、慣れてきたら少しずつ区切りを減らす努力をしましょう!

 

 

4-3. 区切った文章は音読もしてみる

「文章を区切って、読んで、はい終わり!」では読解力はなかなか身につきません。

 

スラッシュリーディングを行った英文は、実際に声に出して読む練習をしてみましょう。

 

スラッシュリーディングの音読をするときは「区切りごとの意味は掴めるか」を必ず確認してください。

 

始めはゆっくりと、区切りごとにポーズ(合間)を入れながら読むとより効果的です。

 

最終的には、自然なスピードで全文をつなげて音読してみましょう!

 


5. おすすめのスラッシュリーディング教材2選

ここまでスラッシュリーディングについて理解していただけたでしょうか?

 

最後に、スラッシュリーディングを実践してみたい人におすすめの教材および使い方をご紹介します!

 

 

5-1.『究極の英語リーディングVol.1』(アルク)

引用:https://ec.alc.co.jp/book/7014054/

 

1日10分の学習で英語の読解力を高めることが出来る教材です。

 

スラッシュリーディングの基本的なやり方も紹介されており、入門レベルの英文を使って、実際に区切る→読む→理解度チェックを行うことが出来ます。

 

また、付属のCDを活用しての音読トレーニングもおすすめです! 

 

 

5-2.『大学入試 英語長文ハイパートレーニング』(桐原書店)

引用:https://www.kirihara.co.jp/products_list/contents_type=88

 

受験生にも人気の英語参考書シリーズです。

 

3段階のレベル分けで、高校基礎~大学受験レベルまでの長文を解くことが出来ます。

 

長文読解としての問題ページとスラッシュリーディング用のページが別々でついており、この本一冊で精読と速読のトレーニングが同時に行えます!

 

また、スラッシュリーディングでは区切りごとに和訳が記載されているのも嬉しいポイントです。

 


6. まとめ

厳しいルールがない分、スラッシュリーディングは誰でも試しやすい勉強法であるといえます。

 

今まで長文読解に苦手意識があった人も、ぜひこの記事を参考にしてスラッシュリーディングを実践してみて下さい!

  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

「英語が話せたら転職したい職種があるのに……」
「英語が話せるようになりたいけど、そんな時間がない……」
「どの英会話教材に挑戦しても、長続きしない……」

こんなふうに英語学習に行き詰っている方のために、最短60日でネイティブ英語が聞き取れるようになる “とっておきの方法” があります!

 

詳しくはこちら