英単語を効果的に学ぶための5つの勉強法

「海外旅行で現地の人と交流してみたい」
「アメリカの大学に留学したい」
「海外赴任してキャリアアップしたい」

など英語を学ぶ理由はさまざまです。

 

目的によって英語の勉強法は異なるとはいえ、基礎として「必ず」習得する必要があるのが「英単語」


高校や大学受験、英検、TOEICなどの対策でも、英単語にフォーカスした教材は多いものの、

 

「どの勉強法が最も効率よく英単語を覚えられるの?」

 

という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、英会話そして英語学習の第一歩として英単語を効果的に身に付ける勉強法をご紹介していきます。

 

1. 英単語を勉強する理由を意識しよう!

 

英語だけに限った話ではありませんが、何かを効果的に勉強するためのコツは、「なぜその勉強をするのか」という理由を意識しながら勉強することです。


ということでまずは、英単語を勉強しなければいけない理由から確認してみましょう。

 

 

1-1. 英単語は「英語を構成する」必須要素

英語の文章を作るために必要なものは何か考えたことがありますか?
 

まず必要なのが、英語の文章におけるルールをまとめた「文法」です。

そして、もう1つ必要なのが、英文1つ1つの要素になる「単語(語彙)」です。


ここで中学生レベルの簡単な例文を見てみましょう。

I love apples.
 

この1文を理解するためには、

英語の語順は、「主語+動詞+目的語」という順番に並ぶという文法知識と、「I」、「love」、「apple」それぞれの単語の意味を知らなければいけません。

非常に簡単に説明しましたが、要するに何が言いたいかというと、英文法と英単語の知識、両方が無ければ英語を理解することはできないということです。

 

 

2. 英単語を「身に付ける」ための基本の5つの勉強法

 
英単語を覚える上で重要なポイントは、「暗記」・「覚える」ことと、「習得」・「身に付ける」ことの違いを理解することです。
 
無作為に単語帳から選んだ単語を、1時間後に実施されるテストのために「覚える」方法と、ビジネス会話で多用されている単語を、海外赴任を目指して1週間かけて「身に付ける」方法は全く異なります。


「覚える」方法で覚えた英単語は、短期記憶としてしか頭に入らないためすぐに忘れてしまいますが、「身に付ける」方法で覚えた英単語は、長期記憶として頭に入るためすぐには忘れません

英語の検定試験対策においても、一時的な記憶力ゲームとしてではなく、コミュニケーションに役立てるために英単語を勉強することがあなたの英語力を向上させます。


ということでここからは、英単語を身に付けるために挑戦していただきたい、基本のおすすめ勉強法5つをご紹介します。

 

 

2-1. 意味と使い方をセットで学ぶ

あなたは英和辞典をどのように使っていますか?


辞書が教えてくれるのは、単語の意味だけではありません。重要なのは、その意味になるときの「使い方」です。

 

英語では同じ単語にも複数の意味があることが多く、「どの使い方をするときに、どの意味になるのか」をセットで学ぶ必要があります


例えば、「get」という単語。学校では「得る」という意味を教わったかもしれません。

 

では、「I got you.」は「私はあなたを得ました」と訳せばいいのでしょうか。

 

これは「私は(あなたの言っていることを)理解しました」と訳すことができ、この「get」は「(意図や意味を)つかむ」という意味で使われているのです。


このように英単語(特に動詞)を学ぶときは、その単語が英文の中でどのような意味で使われているのかをチェックしていきましょう

 

そうすることで、印象に残りやすく実用的な英語力も身に付いていきます。

 

 

2-2. 関連する単語はまとめて、イメージをしながら理解する

英単語を学習する上で、もっとも正確で豊富な情報が載っているのは「辞書」ですが、辞書が存在するにも関わらず、多くの英単語帳が発売されている理由を皆さんは考えたことがありますか?

単語帳が発売されている理由は、それぞれのレベルやニーズに合った英単語を一気にまとめて覚えたほうが効率が良いからです。

辞書を使って英単語をアルファベット順に覚えていくことは、効果的な学習法とはいえません。

 

なぜなら、高校生であれば、そのレベルで使用することが見込まれる語彙を集中的に覚えるべきですし、社会人であれば、ビジネスの現場で使われる英単語をまとめて覚えたほうが、効率よく成果を挙げることができるからです。


そして、ここで活用すべき考え方が、グルーピングです。

グルーピングとはその名の通り、英単語をグループ分けすること。レベル別に分けたり、使われるシチュエーションで分けたり、品詞別に分けたりなど、さまざまなグルーピングの方法が存在します。

私がおすすめするのは、似た英単語をグループ分けして一気に英単語を覚えてしまうというもの。

例えば「persuade(説得する)」という単語に出会ったら、「persuasive(説得力のある)」「persuasively(説得力を持って)」「persuasion(説得)」と、同じベースをもつ単語をまとめてチェックします。

 

この作業をすることで、「-ive」は形容詞、「-ly」は副詞というように、それぞれの品詞によくある語尾を合わせて学ぶことができ、万一試験などで知らない単語に出会っても、その単語の形から意味を予測することができるようになるという利点もあります。


また、「心配する」という単語に出会ったら、

be anxious about / be concerned about / be worried about

のように、同じような意味をもつ単語をグループにして覚えるという方法もあります。語彙力を多角的に膨らませるという点で、非常に効果的な方法といえます。

 


2-3. 「忘れる」を想定した反復のためのスケジュールを作る

ドイツの心理学者・エビングハウスが提唱する「忘却曲線」の理論をご存じでしょうか?

 

※エビングハウスの忘却曲線とは『人は覚えたことを20分後に42%忘れる。1時間後に56%忘れる。1日後に74%忘れる。1週間後に77%忘れる。1ヶ月後に79%忘れる』ということを示した理論です。

 

人間は必ず「忘れる」のです。「人は1時間後には記憶した情報の半分以上を忘れてしまう」と言われていることを踏まえると、「英単語を覚えるなんて無理だ!」と諦めてしまいそうですが、そこを逆手に取りましょう。


1時間後には半分以上忘れてしまう、ということは、半分近くは覚えているわけです。

 

朝の通勤時間に10個の新しい単語を学び、ランチタイムにそのうちいくつかを忘れているのかがわかったら、帰宅時間に忘れた分と新しい単語5個を学ぶ、そして寝る前にその日1日に出会った15個の単語を総復習してみます。

 

そこからわかるのが、あなたが1日で記憶できる単語数です。


たとえあなたが1日に記憶できる単語数が3個であっても、継続して毎日続ければ平日で15個、1ヶ月で60個が長期記憶として「身に付く」ことになります。


「忘れる」ことを前提として、繰り返し学習するスケジュールを作ってみましょう

 

 

2-4. 音声を活用してスキマ時間を英単語学習に充てる

英単語の覚え方として、ノートに書く方法や単語カードを作る方法など、あらゆるやり方がありますが、ベストな方法は人によって異なります。


ただ、どんな覚え方をするにしても共通しておすすめしたいのが、音声を使って英単語を覚えるということです。英語はコミュニケーションのツールであることを考えると、やはり音声を利用した学習は欠かせません

音声を使うことで、単語帳などを開かずに、どこでも学習ができるという利点があるだけではなく、リスニング力アップの基礎を作ることもできます


視覚情報だけでなく、聴覚情報として英単語をインプットすることで、最終的に英語を話すというスキルのベースにしていけるので、積極的に英単語を聞く時間を作ることをおすすめします。

 

 

2-5. インプット・反復・復習・問題演習を1セットで行い「習得」を実感する

先述の通り、英単語の習得は、短期間で劇的に効果を出せるものではなく、労力を要するものです。だからこそ、日々どれくらい新しい単語を身に付けたかを実感することが継続した学習の鍵になります。


新しい単語の意味と使い方を学んだら、反復してチェックし、復習テストで定着度を確認することが必要です。

 

そして、定期的に長文リーディング問題などで問題演習に挑戦して、「知らない単語の出現率」「知らない単語でも予測できるかどうか」に変化があるか、実感できる場を設定するようにしましょう

 

 

3. これがあれば安心!おすすめの英単語教材

 

勉強法がイメージできたら、早速英単語学習を開始してみましょう。目的別に数多くの英単語学習本が出版されていますが、その中でも最初の一歩として押えておきたい教材をあなたにご紹介します。

 

 

『DUO 3.0』(アイシーピー)

引用:http://liblar.com/book/4900790052 


英単語学習の王道ともいえる1冊です。「そのまま暗記する価値のある英文」を意識して構成された英文を通して、重要な英単語・英熟語を身に付けることができる構成になっています。

 

別売のCDを併用することで、リスニング力アップもでき、通勤などのスキマ時間に聞き流すとさらに効果が得られるでしょう。

 

 

『英語表現 WORD SENSE』(桐原書店)

引用:https://www.kirihara.co.jp/product/detail/205323/ 


ラジオ英会話でもおなじみの大西泰斗先生の英単語に特化した教材です。「伝えるための単語力」をテーマに、それぞれの単語がどのような場面でどのようなイメージで使われているのかが解説されています。


誤用しがちな似た意味の単語をグループで学べるという点も、英単語を身に付けるのに効果的です。用例の音声データをダウンロードでき、耳でもしっかり学習できるようになっています。

 

 

4. 継続するために楽しもう!毎日使いたくなる英単語アプリ

 

時間がかかる大変な作業だからこそ、楽しむことが継続するための重要なポイント。思わず毎日使いたくなるような教材は、無料オンライン教材やアプリにも数多くあります。


というこでここからは、初心者でも安心して楽しめるアプリをご紹介します。

 

 

英単語アプリmikan

引用:https://play.google.com/store/apps/details?id=link.mikan.mikanandroid&hl=ja

 

身に付けるまでとことん繰り返しながら英単語をで学べるアプリ「mikan」。


その名の通り、「みかん」をモチーフにしたキャラクターがとことん褒めてくれるので、とにかく楽しく気軽に英単語を学べます

操作性の良さも魅力の一つ。


大学受験で必携といわれる「ターゲット1900」「速読英単語」の単語帳が収録されているので、幅広い目的に対応できるというメリットもあります。

 

 

英語物語

引用:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.frecre.englishstory&hl=ja

 

ロールプレイングゲーム感覚で、小学生でも楽しめる英語学習アプリが「英語物語」です。


日本の全国各地を巡りながら、ユニークなゆるキャラと英単語クイズバトルをしていくという設定。難しい問題をクリアすればするほど、キャラクターとのバトルで勝ちやすくなるという、勉強していることを思わず忘れてしまうほどの楽しさが評判です。


東大・京大・早慶レベルの難関大受験対策にも対応する語彙数が用意されており、TOEIC対策にも活用できます。学習履歴を使って、苦手問題を繰り返して学ぶこともできるというのもおすすめポイントの1つです。

 

 

5. まとめ

 

英語の基本要素である英単語は、受験や英語の検定試験対策だけではなく、実際に英語でのコミュニケーションができるようになるためにも必要となる重要な要素です。


今回ご紹介した学習法のなかから、あなたが一番続けられそうな方法を1つ選んでみてください。


単語1つ1つを英訳・和訳するような覚え方ではなく、その単語が文の中でどのように使われているのか、単語を文章の構成要素として理解できる英単語力を身に付けていきましょう。

 

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