みなさんは、英語の教材を買うときどのように選んでいますか?
Amazonのレビューや評価、口コミ、売り上げランキングを参考にしても構いませんが、これらには英語を勉強する目的もレベルも異なる人の意見が集まっていますので、ある程度注意が必要です。
重要なのは、自分の目的やレベルに応じて、英語教材を選ぶポイントや基準を持っておくこと。
ということで今回は、英語教材の選び方のポイントと家庭での学習や独学に取り入れやすいおすすめ教材をご紹介します。
多数の英語教材を作成してきたメディアビーコン編集部がおすすめの英語教材を一挙公開します。
Contents
1. 英語教材を選ぶときのポイントとは?
英語を学習する目的は受験や留学、資格試験、ビジネスなどさまざまですが、どのような目的であっても教材の選び方のポイントは共通しています。ポイントは2つ。
1-1. 声に出して勉強しやすい
CD付きの教材や音声をダウンロードできる教材は珍しくありません。独学でも「聞く」ことに関しては多くの教材がサポートしていると思います。
しかし、自分がその表現を実際に口にしてみるとなるとどうでしょうか。例文1文あたりが長過ぎる、実際に使うイメージが浮かばないなど、声に出して練習しにくいものが多いのです。
例えば対話形式で1文あたりがさほど長くないものなら、リピーティングしたりロールプレイしたりしやすくなります。英語の表現を定着させるには、正しい音を聞いて自分で再現する(声に出す、書く)のが基本です。
2-2. 表現を使うシーンが具体的に浮かぶ
単語帳でも表現集でも文法の解説でも、実際に使いそうな例文がたくさん掲載されている教材は役に立ちます。いったん身に付けてしまえばそのまま使えるものも多く含まれています。
ニュースで飛び交うような難易度の高い単語になると、例文も新聞からの抜粋のようなものも増えますが、そうでない限り基本的には日常レベルで使いやすい例文が豊富なもの、その表現を使うシーンが具体的に浮かぶものを選びましょう。
2. 幼児:英語の発音に耳を慣れさせよう
幼児英語の教材は増えています。音に敏感だと言われる時期にたくさん英語を聞かせたいと思う親御さんも多いかもしれませんが、焦りは禁物です。
大切なのは音とイメージを一緒にインプットするところから始めること。appleの発音とりんごのイラスト、可能ならばappleの綴りを3つセットでインプットするといいでしょう。
このトレーニングに役立つのがフォニックスです。フォニックスとは英語の音と綴りのルール。フォニックスに関しては教材もありますが、無料で利用できる動画やWebサイトが充実していますので今回はそちらを中心にご紹介します。
まず試していただきたいのが「あいうえおフォニックス」のWebサイト。サイトにもフォニックスに関する情報満載ですが、同じサイトから閲覧できるあいうえおフォニックスのYouTube動画を活用するのもおすすめです。また、海外版のアプリでは「ABC Phonics」が人気です。
他にも、40年以上児童英語の研究に携わり、多くの教材を製作しているmpi松香フォニックスのWebサイトもおすすめ。
同社の手がける幼児向けのフォニックス教材『バナナ じゃなくて bananaチャンツ』はカタカナ英語と英語の音の違いを楽しく学べるロングセラーです。
ただ、いくら音楽やイラストがおもしろくても、英語に全く興味のない子供にフォニックスを学ばせるのは大変です。学ぶきっかけ作りとして、ディズニーのキャラクターが登場するフォニックス動画など、子供になじみ深いキャラクターが使われた教材を利用するのもよいでしょう。
3. 小学生:楽しく学べる方法がおすすめ
2020年からは小学校5年生と6年生で英語が教科としてスタートします。
スムーズに小学校での英語の授業に入れるように、まずは楽しく学べる教材から始めましょう。
(1) Superstar Songs1 英語のおとあそび教室
引用:https://www.mpi-j.co.jp/c/02/1372/
簡単な会話表現を身に付けながら英語の音に慣れるのにぴったりの教材です。付属のCDで音楽を聴きながら学習できます。ただ歌やゲームを楽しんで終わることなく、表現が身に付きやすいのが特長です。
切り取って使えるイラスト付きの単語カードやワークも付いていますので、手を動かしながら勉強できるのもポイントです。
(2) ブリティッシュカウンシルの提供する無料教材
ブリティッシュカウンシル(British Council)は英国の公的な国際交流機関で、100以上の国と地域で活動しています。イベントの開催や英会話スクールの運営のほか、英語教育に活用できる教材や動画も数多く手がけています。
ブリティッシュカウンシルの公式サイトでは、子供向けの英語のゲームや歌が無料で視聴でき、ほかにも文法についてのレッスンや簡単な英語の物語を動画で楽しむことができます。
4. 中学生:文法の基礎を固めるのにおすすめの教材は?
中学生ではすでに受験対策の教材を使っている方が多いと思います。授業の復習や受験勉強で手一杯という方にもおすすめしたいのはNHKラジオ英語講座。平日5日間毎日放送されるので、学習の習慣化にもってこいです。
中でも基礎英語の講座は中学校レベルの文法を復習しながら、日常会話で使いやすい表現をマスターできるすぐれものです。1講座たったの15分で完結するのもおすすめできる理由です。
例文や一連の対話文がさほど長くないので、1回でも多く音読することをおすすめします。NHKラジオ講座は、初心者でも音読、リピーティング、ディクテーションがしやすい内容です。日々の学習の中に取り入れてみてください。
5. 高校生:4技能試験を意識してバランスよく勉強する
大学入試改革によって、リーディングとリスニング重視の試験からスピーキングとライティングも意識した試験へと、大学入試は変わろうとしています。
そこで、高校生におすすめしたいのが、オンライン英会話です。オンライン英会話はSkypeなどのビデオ通話アプリを通して気軽にネイティブから英会話レッスンを受けられるサービス。
スピーキングとリスニングを実践的な形で鍛えられると同時に、高速で英語を処理する力を習得できるため、自然とリーディングやライティングの力も身に付きます。
また、料金が安いところも魅力の1つ。月額5000~8000円ほどが相場ですが、毎日レッスンを受けることで1レッスンあたりの価格は数百円になるため、ネイティブと毎日英会話ができると考えれば、非常にお得なサービスです。
どのサービスを選ぶかは、講師の評判とテキストや教材の豊富さで決めるとよいでしょう。
テキストの種類が豊富なサービスであれば、日常英会話から英検やTOEIC まで幅広く学習可能なので、偏りなく英語力を身に付けることが可能です。
スピーキングの練習をすることは全ての英語力の基礎作りに役立つため、ぜひオンライン英会話に挑戦してみてください。
6. 大学生:時間を有効に使って大量の英語に触れよう
大学生は社会人と比べればまとまった時間が確保しやすい時期なので、英語の大量のインプットに時間をかけることをおすすめします。大量のインプットをするためには、留学に行くのが最も確実な方法ですが、全ての人が留学に行けるとは限りません。
そこでぜひ取り入れていただきたいのが多読教材。いきなり洋書や英字新聞を読むのは難しいという人にはGraded Readersをおすすめします。
Graded Readersとは英語が母語でない大人の学習者向けに作られたレベル別の読みもののこと。同じ小説でもレベルによって使われている単語数や単語の難易度が異なります。
TOEICを受験する機会の多い大学生に、あえて多読をおすすめしたのは、TOEICのリスニング、リーディング対策だけをしても身に付く英語力に偏りが出る可能性があるからです。
TOEICの問題を読解できても、実際のリアルな英文を読めなければ役に立つ英語力とは言えません。
大学生は就職活動などを意識してTOEICの学習に力を入れがちですが、多読からさまざまな単語や表現、文章構成を学ぶことで、どんな英文も読むことができる英語の基礎力が鍛えられます。
最初は遠回りに感じるかもしれませんが、多読のおもしろさに気付けたら英語学習が長続きします。ぜひ試してみてください。
7. 社会人:おすすめの教材は映画!?
好きな映画のDVDを英語字幕付き、英語音声で視聴するのがポイント。すでに話の内容を知っている映画であれば、「英語ではこう言うんだ」という発見があり、表現が定着しやすくなります。
また、オンライン英会話もおすすめです。
忙しい社会人の方が、覚えた表現を実際に使う場を設けるのはなかなか難しいもの。そんな方でも、オンライン英会話なら学習した表現をいつでも使う練習ができます。多くのサービスで数回分の無料体験ができるところも多いので、ぜひ試してみてください。
8. 最後に
たくさんの教材の中から自分に合ったものを選ぶのはなかなか難しいものです。
大人でも子供でも、初心者の方でも上級者の方でも自分に合った英語教材を使って学習することを心がけましょう。
今回紹介した教材や無料のコンテンツを実際に使用して、学習に取り入れやすいものから取り組んでみてください。