生きた英語表現の宝庫!英字新聞の読み方

突然ですが、新聞は購読していますか? ニュースがインターネットで簡単にチェックできるようになり、新聞を購読していないという方もいらっしゃるかもしれません。

 

今回ご紹介するのは英語の新聞。日本語の新聞すら購読していないのに、英語の新聞なんてとんでもない!と思うかもしれませんが、英字新聞は、いわゆる新聞紙、紙媒体だけではありません。インターネットで記事を無料で公開している新聞社もたくさんあります。

 

英字新聞は、英語学習教材だけではカバーしきれない生きた英語表現の宝庫です。今回ご紹介する読み方を参考にぜひ学習に取り入れて勉強してみてください。

 

 

1. 自分のレベルに合った英字新聞・英語のWebサイトを見つけよう

 

The Wall Street Journal(米国)、The New York Times(米国)、Daily Mirror(英国)など、世界にはたくさんの英字新聞があります。それらのほとんどが、紙面とは内容やボリュームは異なるものの、Webにも英語の記事を掲載しています(無料のものもあります)。規模の大きい図書館に行ってみると、実にたくさんの種類の英字新聞が購読されていますし、The Japan Timesなど国内で発刊している英字新聞であれば、コンビニでも見かけたことがある方も多いかもしれません。

 

さっそく読み方のコツを紹介したいのですが、その前に英語の新聞の選び方、特徴を簡単にご紹介します。というのは、わからない単語が多すぎると、頻繁に辞書を引く羽目になり、長続きしないからです。

 

英字新聞を初めて勉強に取り入れる人にとって、どの新聞を選ぶかはとても大事です。ここでは、日本人が英語学習に活用しやすい新聞・Webサイトを一部紹介します。


1-1. The Japan Times alpha(旧「週間ST」)

初心者から上級者まで幅広いレベルの人におすすめなのは、The Japan Times alphaです。新聞紙に英語の和訳が併記されているというわけではなく、英語の記事の下に難しめの英単語、表現にのみ意味や解説がついています。全和訳はthe Japan times alphaのWebサイトで公開されている記事も数多くあります。

掲載されている国内のニュースは、普段テレビなどで見聞きしている内容ということもあり、写真や見出しを見ただけで、内容を推測しやすいという点でもおすすめします。

 

国内外のニュースはもちろんですが、映画、四コマ漫画、英語の単語を使ったクロスワード、日本で生活する外国人が抱く素朴な疑問、日本人が使いがちな誤った英語表現、英語学習に関するイベント情報など、英語学習者にとって興味深い内容が盛りだくさんです。上級者にとっても、「言えそうで言えない」英語表現が紹介されているなど、新たな発見がありますよ。


1-2. The Japan Times

ある程度英字新聞に慣れてきたら、英語の和訳や日本語での解説は一切ついていない英字新聞に挑戦しましょう。例えば、The Japan Timesの場合、和訳や日本語での解説がなくても、国内のニュース記事の場合、普段からテレビなどでふれているニュースと重複することも多く、内容が推測しやすいです。

 

Webサイトにも英語の記事が数多く掲載されていますので、レベルを確認したい場合は、チェックしてみてください。毎日届くのはちょっと大変という方には、週に1回だけ届くThe Japan Times On Sundayがおすすめ。


1-3. アプリを活用

各新聞社は新聞紙のWeb版で英語の記事を公開しているほか、アプリでも情報を配信しているので、それらを使った勉強もおすすめです。また、ほとんどのアプリが無料で購読、ダウンロードできます。The Japan Timesもアプリがありますし、The Wall Street Journal、BBC NEWSなど海外のメディアもアプリを公開しています。また、新聞社のアプリ以外にも単に英語の記事が読めるだけでなく、英語学習機能を強化したアプリもあります。

 

日本語訳がある記事や記事の中の英単語をクリックするだけで簡単に英単語の発音が聞ける記事があるものもあります。インターネットで「English news app」と検索すると、さまざまなアプリが紹介されています。自分に合ったアプリを見つけてください。

 

2. 英語の見出しから記事の内容を想像しよう

 

英語の新聞をどこから読まないといけないというルールはありません。一つ一つじっくり読んでも、第一面から読んでも、小さ目の記事から読んでも、構いません。

 

まず、注目してほしいのが英語の見出しです。新聞紙の見出しだけを拾って読むだけでもさまざまな英語表現が使われていることに気づくはずです。そして、読み方のコツは見出しから内容を推測することです。見出しを確認する段階では、わからない英語の単語が少しあっても気にしなくて大丈夫です。

 

次の架空の見出しを例に内容を推測してみましょう。

 

Man arrested for hit-and-run in Saitama

この見出しを見て、難しいと感じるのはarrestedhit-and-runでしょうか。forはよく記事の見出しでは「~の理由で」という意味で使われます。hit-and-runは、ぶつかって、逃げること、つまり、「ひき逃げ」です。

 

「埼玉で男がひき逃げで○○」と、ここまで想像できればarrestedは「逮捕された」だと推測できる確率は高くなります。

先ほど、The Japan Timesなどをおすすめしましたが、日本に関する記事の場合、このニュースをTVなどで知っている可能性もありますよね。するとさらに意味が想像しやすくなります。

 

Two confirmed dead in Yokohama car crash

わからない英語の単語はconfirmedでしょうか。deadは「死んだ」の意味で、car crashは「交通事故」です。すると、「横浜の交通事故で二人が死亡・・・」という情報が把握できます。これだけでも情報としては十分です。

 

ただ、より正確に知るのであれば、confirmは「確認する」の意味ですからconfirmedとなれば「確認された」となります。このタイトルの正確な意味は「横浜の交通事故で二人の死亡が確認された」です。

ただし、confirmedがわからなくてもタイトルの大まかな意味はわかるので、記事の中身を読み進めてしまって、最後に英和辞書などでconfirmedを調べても構いません。

 

Chigasaki City to ban plastic straws

比較的易しい単語が多いかと思いますが、例えばbanがわからなくても、最近のニュースで、環境に配慮してプラスチックストローの使用を控える動きを知っていれば見出しの意味は推測しやすいと思います。タイトルの英語の意味は「茅ヶ崎市がプラスチックストロー廃止」です。

 

このように見出しは知っている単語でなんとか意味を推測できることも多いので、まずは知っている単語と普段見聞きするニュースの知識を組み合わせてある程度推測し、記事の中身を読んでみることをおすすめします。

 

3. わからない単語があったら新しい英語表現を知るチャンス

 

記事の中にわからない英語の単語があった時、すぐ調べても、読み進める中でわからない単語をピックアップして最後にまとめて調べても構いません。

大切なのは、日本語の意味を英語の単語と対にして覚えようとしないこと

 

一つの単語に、一つの日本語の意味、というわけにはいかず、一つの英語の単語にさまざまな使い方があり、そのたびに意味も少しずつ変わってきます。ですので、文の中での「英語表現として」頭に入れてほしいのです。

 

(英語)
Two men were arrested in connection with a fatal crash and subsequent cover-up.

(日本語)
二人の男が重大事故とその隠蔽の容疑で逮捕された。

 

ここで登場しているin connection with。connectionという意味だけを「つながり」「関連」として覚えようとしてもなかなか頭に定着しません。arrested in connection with~という一つの英語表現があるということも同時にチェックしてください。すると、似たような犯罪関係の記事には頻繁に、arrested in connection with drug dealing「麻薬取引に関する容疑で逮捕される」というような文脈でこの英語表現が登場することに気づくはずです。

 

それぞれのニュースの内容によりよく使われる英語表現がありますので、単語の意味を一つ一つ暗記するというよりは、犯罪の記事にこの英語表現が使われていたという点を押さえていくといいと思います。

 

4. まとめ

 

初めて英語の学習に英字新聞を取り入れようとしている人は、日本の比較的なじみのあるニュースが多く取り上げられている英語の新聞や単語の意味を紹介している新聞から始めることをおすすめします。

 

そして、記事の見出しでおおよその内容を推測しましょう。記事を読む中でわからなかった英語の単語はその意味だけを覚えるよりも、英語表現や使われている文脈を押さえてください。話題によって似た英語表現が使われていることに気づくはずです。

 

生きた英語表現の宝庫、英字新聞をぜひ学習に取り入れてみてください。

  
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