仕事で英語を使う人の中には、「英会話をすることはないけれど、英語でメールを書くことならある」という人もいるでしょう。
そして「自分の書いている英語が正しい表現なのか気になって、何度も検索をしているうちに時間がかかってしまった…」という経験をした方は多いのではないでしょうか?
ビジネスマンはメールを打つことだけが仕事ではありませんから、限られた時間の中で、少しでも早く英文メールを送れるようになりたいですよね。
そこで今回は、英語でビジネスメールを書く時の基本的な流れやポイントと、そのまま使える表現をご紹介します。
英語メールの書き方の型を覚えて、仕事の効率アップに繋げましょう。
なお、今回はフォーマルなメールに使う丁寧な英語表現に限ってご紹介していきます。
そのため、友達や、頻繁に連絡を取る同僚等に使うには少々硬い表現もあります。
初めてコンタクトを取る相手や、上司、ビジネスパートナーにメールを送る際の表現として参考にしてください。
Contents
1. 英語でビジネスメールを書く時のポイント
まずは、英語でビジネスメールを書く時に気を付けたいポイントについて。
キーワードは、「なるべく短く、分かりやすく、丁寧に」です。
とにかくビジネスマンは忙しいものです。相手の時間を無駄に割くことのないように、用件はなるべく短く伝えるようにしましょう。
また、件名や一文目を読んだだけで、相手へ用件が伝わるように工夫することも大切。
「このメールを送ることで、相手に何をしてもらいたいのか」を考えた上で、メールを書き始めるようにしましょう。
こうした気遣いが喜ばれるのは、日本語のメールでも英語のメールでも同じです。
そして、ビジネスにおいては、丁寧さも忘れてはならない要素です。
日本語ほどの敬語や丁寧語は存在しないにしても、英語にも丁寧な言い回しはあります。
相手への失礼がないように、表現のニュアンスには特に気を付けながらメールを作成しましょう。
ここからは、英語でビジネスメールを書く手順通りに、そのポイントとそのまま使える表現をご紹介していきます。
2. 件名の書き方
件名は、そのメールが読まれるか読まれないかを左右し得る、重要な要素。
内容が推測できないタイトルは、ビジネスの場では好まれません。パッと見ただけで、メールの内容が相手に伝わる件名にすることが大切です。
また、件名があまりにも長すぎると、全てが画面に表示しきれず、十分に内容が伝わらない場合があります。
そのメールを送ることで伝えたい内容を、端的に表すようにしましょう。
それでは、よく使われる件名の例をいくつかご紹介いたします。
英語:Thank you for your visit today
訳:本日はお越しいただきありがとうございました
感謝のメールを送る時に使える表現です。「Thank you for~」に続けて、お礼したい内容を加えましょう。
また、日付やいつのことか分かる言葉も含めると、より相手に内容が伝わりやすくなります。
英語:Inquiry about ○○
訳:○○についての問い合わせ
質問や問い合わせたいことがある時は、「Inquiry about~」が便利な表現として使えます。「Question about~」も同じ意味です。
英語:Reminder to register for ○○
訳:○○への登録のリマインド
リマインドメールの件名。Remainder to ~「~へのリマインド」は、何かのリマインドをするときに便利なフレーズです。
「:(コロン)」を使って「Reminder : Resister for 〇〇」と表すこともできます。
英語:Notification of Policy Revisions
訳:方針改正のお知らせ
何かお知らせしたいことがある時に使える表現です。「Notification of~」の後にお知らせしたい内容を入れます。
英語:Request for Phone Call
訳:電話応対のお願い
相手にお願いしたいことがある時は、「Request for~」を使いましょう。「Phone Call Request」のように言い換えることもできます。
また、緊急メールや重要メールを送る際は、件名の出だしに「Urgent(緊急)」「Important(重要 )」と書き、「:(コロン)」に続けて内容を盛り込みましょう。
3. 宛名の書き方
メールの冒頭には、相手の名前を入れます。日本語でいう、「~様」の部分ですね。それでは、宛名別に書き方を見ていきましょう。
・相手の名前が分かっている時
Dear Mr. ○○/Ms. ○○○○にはファミリーネームを入れます。男性にはMr.を、女性にはMs.を使いましょう。日本語のように、組織名や部署名を書く必要はありません。
・相手の名前は分からないが、部署や役職は分かっている時
Dear △△△△の部分には、「Sales Manager(営業部長)」や「Customer Service(顧客サービス部)」等、部署名や役職名を入れます。
・担当者が分からない時
Dear Sir or Madam/To whom it may concern
担当者が誰か全く分からない場合は、上記2つのどちらかで「ご担当者様」と言い表すことができます。
なお、宛名の後には必ず「,(コンマ)」を付けましょう。
4. 本文の書き方
件名と宛名を打つことができたら、いよいよ本文を書いていきましょう。
本文は、「目的」「詳細」「結び」の3つの構成で考えていきます。
まず、本文の書き出しにあたる「目的」の部分には、「なぜメールを送っているのか」について書いていきます。
日本語でよく使われる「お世話になっております」といった挨拶表現は、英語には当てはまる表現がありません。宛名の後すぐに用件へ入ることが一般的です。ただ、もし相手を気遣う一言を書きたいのであれば、「I hope you’ve been well.(お元気でしょうか)」で伝えることができます。
メールを送る目的の部分を伝えられたら、その内容を補足する「詳細」を書いていきます。詳細を伝える文章は、2~3文程度でまとめられることが理想。
長文になりそうな時は、別途ファイルを添付することで、内容の詳細を伝える方法をおすすめします。
また、お願いしたいことがいくつもある時は「Could you please : (~していただけますか)」と書いて改行し、相手にしてほしいことを箇条書きで書く方法もあります。
そして、最後は「結び」の一言で締めくくりましょう。
それでは、本文を書く上で役立つ表現を、3つのカテゴリーに分けて例文形式でご紹介いたします。
4-1. 書き出しで目的を伝える時の表現
まずは、書き出しで目的を伝える時に使える表現を見ていきましょう。
英語:I am writing to ask for the time of the meeting.
訳:会議の時間をお尋ねしたく、ご連絡いたしております。
何か聞きたいことがある時は、「I am writing to ask for~」を使いましょう。「I would like to ask about~」も同様の意味で使うことができます。
英語:I would like to thank you for taking the time to meet with me today.
訳:本日は打ち合わせのお時間を割いて頂き、ありがとうございました。
お礼メールを送る時に使える表現。もちろん、シンプルに「Thank you so much for~」で感謝の気持ちを伝えることもできます。
英語:I am forwarding ×× email to you.
訳:××のメールを転送いたします。
誰かのメールを転送する際は、「I am forwarding~」を使うことができます。メール以外のものを転送する時は、「email」の部分を「photo」「file」「resume」等、該当するものに変えましょう。
英語:With reference to our telephone call on Monday, …
訳:月曜日にしたお電話の件ですが、・・・
「~の件ですが」と言いたい時は、「with reference to~」を使いましょう。「In response to your email / with regard to your email(頂いたメールの件ですが)」も合わせて覚えておきましょう。
英語:We would like to apologize for any inconvenience.
訳:ご不便をおかけして申し訳ございません。
謝罪のメールを送る時に使える表現。「We would like to apologize for~」の後に、謝罪したい内容を盛り込みましょう。
4-2. 相手へリクエストを伝える時の表現
メールを送る時、相手へ何かお願いしたいことがあるケースは多々あると思います。そんな時に使える表現をいくつかご紹介いたします。
英語:Could you please let me know if you can attend a meeting on Monday?
訳:月曜日の会議に出席できるか教えていただけますか。
「let me know(教えてください/知らせてください)」は、何かを教えてもらいたい際の控えめな表現としてビジネスの場ではよく使われます。もう少しシンプルに「Please let me know~」を使うのでも問題ありません。
英語:I would appreciate it if you could reply by Tuesday.
訳:火曜日までにお返事頂けますと幸いです。
お願いしたいことを丁寧に伝える表現として、「I would appreciate it if you could~」はぜひ覚えておきましょう。
英語:Please find the attached file.
訳:添付ファイルのご確認をお願いいたします。
ファイルを添付した際に付け加えたい一言。「I am attaching~」で言い表すこともできます。
4-3. 締めで使える表現
本文の最後にあたる、締めの一言として使える表現をご紹介します。
英語:Thank you for your continued support.
訳:いつもありがとうございます。
英語では日本語の「よろしくお願いいたします」をうまく表す表現はないので、メールの締めではこのように、いつもお世話になっていることへの感謝を伝えます。
感謝を伝える表現として、「Thank you for your cooperation/your help.(ご協力ありがとうございます)」も合わせて覚えておきましょう。
英語:I look forward to seeing you on Monday.
訳:月曜日にお会いできることを楽しみにしております。
「I look forward to~(~を楽しみにしております)」はネイティブが非常によく使う便利表現。
返信が欲しいことを伝える時は、これを使って「I look forward to hearing from you.(お返事お待ちしております)」と言い表すことができます。
英語:If you have any questions, please feel free to send email or call.
訳:何かご質問ございましたら、メールでも電話でも、お気軽にご連絡ください。
決まり文句としてそのまま使える表現。丸ごと暗記して覚えましょう。
5. 結び言葉の書き方
本文の内容を書き終えたら、結び言葉を書きましょう
。結びの言葉としてよく使われるものを、下記にいくつかご紹介します。
・Kind Regards
・Best Wishes
・Regards
・Sincere Regards
それぞれに意味の大きな違いはありません。頭のアルファベットは大文字で表記します。
英語では、これらの言葉を添えた後で名前や署名を添えるのが一般的です。
また、これらの言葉の後には「,(コンマ)」を付けて、改行したのちに名前や署名を追記します。
6. 署名の書き方
社内メールであれば名前だけで問題ありませんが、社外にメールを送る際は、会社名や連絡先等を含んだ署名を書くようにしましょう。
署名の内容は、下記のようなものを含みます。ぜひ参考にしてみてください。
・名前
・部署
・役職
・会社名、住所、連絡先等
・Webサイトのリンク
7. 最後に
件名、宛名、本文、署名を全て書き終え、最後に宛先を入力したら、後は送信ボタンを押すだけです。
あえて宛先を最後に入れるのは、誤送信を防ぐため。メールは大切な情報を含んでいる場合が多くありますので、メールの送信は慎重に行う必要があります。
大きなミスを犯さないためにも、全ての内容を書き終えて一度見直しをした上で、アドレスを入力して送信するようにしましょう。
まとめ
以上が、英語のメールを書く際の大まかな流れとなります。
今回ご紹介した表現や例文を活用して、英文メールの時短を目指しましょう。