ビジネスライティング(メール)を効率的に上達させる方法

メールを含むビジネス文書の作成方法を身につけたのは、いつのことですか?
英語ではなく、日本語のビジネスメールの話です。


最初は、新入社員研修の一環として教わったり、OJTで先輩から指導を受けたりしたのではないでしょうか。ビジネスメールの基本的な構成やルールの知識を得て、その後、日々の業務の中でさまざまなメールを読んだり作成したりする中で身につけたスキルですよね?


ビジネスシーンで作成する英文メールについて学習したい場合も、基本的には同じことが言えます。まず基本的な構成やルールを知り、そのうえで経験を重ねることが必要になります。


この記事では、日常的に仕事で英文メールを作成する人が、どうしたら効率よく英文メールを書けるようになるかをご紹介します。

 

1. 【準備編】ビジネス英文メールの学習にあると便利なもの

 

これまで英語でビジネスメールを作成する機会がほとんどなかったという初心者の方の場合は、まずは基本を押さえるところから始めましょう。


ビジネス英文メールについて学習する際には、以下の3つの観点で書かれた内容に目を通しておくとよいでしょう。
おすすめなのは書店の語学書コーナーを訪れて、自分が使いやすそうだと感じた書籍を購入し手元に置いておくことです。それが難しい場合は、検索サイトで「ビジネス英語 メール」などと検索して、参考になりそうなウェブサイトや記事をブックマークしておくのもいいですね。


英文メールの基本的な構成各要素(件名、宛名、書き出し、本題、結び、署名)

注意点について知っておきましょう。


ビジネス英文メールの例文集、業界別用語集ビジネス英文メール関連本の多くが、実例や例文をまとめた参考書です。「問い合わせをする」や「アポイントの日程調整をする」など、メールを書く目的別にさまざまな例文を載せているものが一般的です。

辞典のような分厚いものは例文がたくさん載っていて心強いですが、使い勝手がよくておすすめなのは、関連ウェブサイトで例文を検索・コピペができる書籍です。
また、特定のビジネス分野や職種でよく使われる用語の日英対訳用語集もチェックできるようにしておくと便利です。たとえば、「英文事務」でひとくくりにされることが多い職種であっても、秘書業務と貿易事務、特許事務では使う用語がまったく異なります。検索サイトで自分が従事している仕事に関連した対訳用語集があるかどうか、検索してみるとよいでしょう。


基本的には上記の①、②だけでもよいのですが、学校英語しか習ってこなかった日本人が書く英語は、ビジネス英語としては丁寧さが欠けていると言われます。初心者ならば「伝わればよい」のかもしれませんが、レベルアップするためには、ビジネスシーンで使われる丁寧な英語表現(敬語)をマスターすることをおすすめします。

英文メールだけではなく英会話にも言えることなので、「ビジネス英語 敬語」をキーワードに検索してヒットした書籍や記事で「お願い」「挨拶」「結び」「件名」で使われる英語表現などに目を通しておくとよいでしょう。

外資系企業で働いている(いた)日本人が執筆した書籍が読みやすいかもしれませんね。

 

 

2. 【実践編】メールテンプレートと表現集を作成しよう ~書き出し前に手順を確認~

 

いざビジネス英文メールを作成しようとしてやってしまいがちな失敗は、日本語で書いたメールを英訳することです。日本語の丁寧表現や前置きを対訳することに時間がかかるわりに、相手に伝わらない英文になることが多いようです。


そこで、効率よく英文メールを作成するには、次の手順で進めるとうまくいきます。

 

 

1. メールで相手に伝えたい内容を日本語で箇条書きにしておく。

2. 英文メールの基本フォーマットに倣って、宛名や書き出しなど、書けるところから埋めていく

(上記【準備編】②の例文集などからのコピペでも済むことが多い。)

3. 本題を書く。

(1.の箇条書きの内容を英語にする際、目的ごとの例文集から似た例文を探してコピペし、部分的に自分の業務内容の表現に置き換えたり、追記したりするとよい。)

4. 推敲する。

 

 

最初のうちは例文を探したり適切な表現を調べたりするのに時間がかかるかもしれませんが、次第に前に書いたのと同じようなメールを書くということが増えてくるはずです。

頻繁に業務の中で英文メールを作成する人ほど、自分なりのメールテンプレートや表現集を作成しておき、活用するとよいでしょう。


メールテンプレートについては、できるかぎり前任者から仕事の引き継ぎを受ける際に何パターンか実例を保存させてもらうことをおすすめします。メールの宛先(相手)との関係性によって、何をどの程度の丁寧さで表現すればよいのかを一から自分で考えるのは大変だからです。

前任者がどのようなやりとりをしていたのかを踏まえて、引き継いだ後は様子を見ながら、自分でテンプレートを変更したり追記したりしていけばよいでしょう。


また、当然のことですが、英文メールを送信したらその返事を受信しますよね? ネイティブの書いた英文に繰り返し出てくる英語表現があったら、意味を調べて、ぜひ例文を作り、自分の表現集としてまとめておくとよいでしょう。ネイティブがビジネスメールで使っている表現を真似ると、どんどん表現のバリエーションが増えるのでおすすめです。本題の使える表現だけでなく、書き出しや結びで使える英語表現もストックしておくと参考になりますよ。


推敲する際には、初心者の場合は、英文チェックを頼むことができる同僚(ネイティブでも日本人でも)に恥ずかしがらずに頼んでみましょう。また、無料で利用できる英文添削サイトを利用すれば、スペルミスや文法的なエラーなどを防ぐことができるのでおすすめです。

 

 

3. 【注意点】社内[社外]メール、チャットなどの違い

 

ビジネスシーンではさまざまなコミュニケーションツールが用いられています。ビジネスメールが主流になる前は、ビジネスレターが基本でした。現在でも、書店などに行くと英文ビジネスレターの本を見かけますが、基本的に社外に向けた文書を扱っていることもあって、形式や表現も堅い印象を受けます。


ビジネス英文メールも、社外に向けたものか、社内に向けた正式なものなのか、あるいは同僚に向けた気軽な連絡なのかによって、だいぶ形式や表現は異なります。
社外の顧客向けに、メール本文にはPlease see the attachment.(添付ファイルをご確認ください。)とだけ記して、正式なビジネスレターをファイル添付するだけのケースもあります。

昔ならば日付の入った受領印を押してファクスなどで返送していたのでしょうが、それに代わって、Acknowledged with thanks.(受領しました。ありがとうございます。)とだけ返送することもあります。


また、社外の方であっても、最初のうちはDear Mr. Smith,と宛名を書いていたとしても、やりとりを重ねたり直接会ったりした後は、Dear David, やHi David, などと親しさの感じられるかたちに移り変わっていくでしょう。それに合わせて、結びの言葉もKind regards,などからカジュアルなBest,やCheers,になりますね。


社内連絡の場合は、書き出しなどの余分だと思われる文面は省略して、用件だけをやりとりするケースも多くあります。最近では、グループウェアやチャットツールなどを用いることも多く、短文のやりとりも増えています。そのような場合は、本来英文メールではふさわしくないとされていた短縮形はもちろんのこと、さまざまな略語も使われています。スマートフォンでメールを作成することが増えてきている影響もありますね。


ビジネスシーンでは特に、その時々のコミュニケーションツールや業界・社内の文化に合わせて、見よう見まねで英文メールを作成するという姿勢も大切です。

 

終わりに

 

いかがでしたか?
英会話学校に通ったり通勤電車の中で英語学習アプリを使ったりして勉強をする人は多いと思いますが、働いている人が英文メールの学習のためだけに時間を割くのはなかなか難しいですよね。


ご紹介したようなコツを押さえておけば、日常業務の中でビジネス英文メールを効率よく上達させることができますよ。ぜひ試してみてくださいね。

 

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